3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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誰が最後に得したか

2005年08月25日 | □CAD/CAMな日々

工業デザイン…
この話題はツライものがあって、周囲からは「スキでしょ?」と思われているの
ですが、実はワタシ意外と普段話題にしないのです。

以下、「デザイン」にまつわる典型的な会話です…

「今度の○×(新車など)格好いいよなー」

「そうかぁ?オレ、前の方が良かったけどなー」

「だったらオレ、○△の方がずっと好き」

「えー、ああいうのが好きなのー?オレ、きらーぃ…」

…これ以上の会話にならねーんですよね(笑)どうでもいい会話ですワ、ええ。
このテの会話は、「クルマ好き」とおぼしき男性同士では非常によくあります。
年齢は関係ないです。まるでコドモの会話ですよね(笑)
こういう話題には、ワタシ入りません。ニコニコしながら行く末を見守っています。
大抵並行線か、気をつかって片方が合わせるね(笑)たまたま嗜好が合うと、
「あれ、格好イイよねっ、ねー!」…終了~(・Д・)
と、女子中学生のような会話になったりもします(笑)

スキからキライか、まぁまぁか?… どうしてもデザインにまつわる話題はこれに
終始してしまって、広がりが出ないんです。

でも、スキかキライかは別にして、
「どうしてこのモノは格好良く見えるのか???」という結論の出ない(笑)考察は、
大好きです。

・なぜにクルマは姿勢が低い方が格好イイのか?
・どうしてクルマはタイヤがでっかい方が格好イイのか?
・どうして曲面が無いデザインは生まれにくいのか?
・ハイライトラインと格好イイの関係は、果たしてあるのか?
・フォーミュラワンの車両は、果たして格好イイと言えるのか?
・同じクルマが違って見える条件とは?
・などなど…

こんな、結論の出るわけも無い話をサカナにお酒を飲むのは…とっても好きです(笑)
結論が出そうにないだけに、根拠の怪しい「珍説」も飛び出して、こっちの方がよほど
話題としては、楽しい。

「やっぱりさぁ、イタリアは光だよ!日差しが日本とは違うから、陰影に対する
意識が違うんだよねー…」
とかね(笑)ワタシがイタリア行った時は、雨降ってましたけどね(笑)こういう
思い込みは、それはそれで楽しい。正解は、ないですけどね。

スキ・キライで盛り上がってるのは、すぐに飽きちゃいます。
その先の「なぜ、そう見えるのか???」には、とても関心があります。
あと、中身が外観に与える影響… とかですね。これは、とっても興味深い。

逆に、ダイレクトに格好=機能というモノも世の中にはありまして。
その典型が、航空機とレース車両です。航空機には、いわゆるコスメティック・デザイン
(スタイリング)への配慮はほとんどありません。レース車両の場合は、機能の前に規則が
与える要素が大きいですから(規則の範囲中で機能を果たすわけですね)これはもう直接格好
に影響が出ます。クルマの印象に一番影響する、幅・長さ・高さ・車輪のサイズ・
車輪の間の寸法… こういったことが縛られるだけでも、かなり似かよってきます。

マクラーレンらしいね… とか、やっぱりフェラーリだよね… とか言う前に、
フォーミュラワンの車両規定を見ると、如何に範囲が狭く、似たような格好にならざる
を得ないか…が分かるわけです。昔は恐竜みたいなクルマがいっぱい走っていて楽しかった
んですけどね…今の規定ではその製造者らしさ…みたいなものがドカーン!と出るほど
規定は緩くないように思います。(細部は別ね)速いものは美しい…みたいな短絡的な
言い方もよくされますが、そう思わないですけどね(笑)速い、という事実が評価せざる
を得ないという状況を作り出し、見る目をそうさせるのかも知れないですしね。

で。結局…
デザインは、スキなの買っときゃいいんじゃない? ですかね(笑)
ワタシだってデザインには多少こだわりますけど、それをわざわざ人様に訴えても…ねぇー…
「買った!だって欲しかったんだもん!」というのが、清々しいじゃないですか(笑)
「買った買った、欲しかったんだ、うれしーぃ!」こういうのは、周囲を明るくしますわね。
デザイナーさんも、そういうのが一番嬉しいかも知れません。今度、訊いてみよう。
一度、イタリアのバイクメーカー、ドゥカティのデザイナーさんがコメントしていました。
「デザインの成功を予測することは、大変難しい。どの成功したデザインにもある程度の
幸運があったと思う…」
わかんないんだって(笑)いいじゃないですか。男らしい言い方です。

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