3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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モノづくりを狙え!

2005年08月23日 | □CAD/CAMな日々

「モノづくり」という言い方が、割と脚光を浴びるようになって結構経ちました。
いわゆる製造業の総称として使われることが多いこの言葉ですが、包括的で
フレンドリーで、身近な感じもして、中々好感が持てるものです。

思えば、バブル期には理系の製造業離れやら、3K仕事離れやら、暗くなってしまう
話題ばかりが報じられて来ましたが、たった10年やそこいらでホントに変わるものです。
「3高男」とか、どこ行っちゃったんでしょうね?いまや「電車男」だもん(笑)

でもね。でもですよ。ワタシ、あまり好きじゃないんですね、この言葉(笑)
いや、正確には、「モノづくり」という言葉の出自が好きじゃないんです。

思い出せば、バブル期以降、低迷の一途をたどるかに思われた日本経済の中で、
意外や意外、技術力というものの持つ色あせない価値が、衰退していく金融や証券、
土地取引などと対比される形で、“相対的に”持ち上げられ、本来的にずっと変わらず
価値があり続けて来たにも関わらず、その他の産業の状況によって、貶められたり
持ち上げられたり… というように思えるのです。
まぁ仕方ないことなんですけどね…

丁度、プロジェクトXが流行ったからいきなり工学部の志願者が増えたみたいで。
工学部の価値ってものはNHKの番組とは関係なく、ずっとあるのになぁー…と
いうキモチです。あの頃、見向きもしなかったくせになぁー…と。

で。持ち上げるときの修辞として「モノづくり」、と。
この言葉には、そんな出自があるように思うのです。偏見かもしれませんけど(笑)
だって、わざわざ持ち上げなくてもずっとここにあって、ずっとすごかったじゃない、
モノづくり… それを今さらなんなのさ… と、いうキモチです。

前間孝則氏の著作など読みますと、本当に面白いです。ずっと、面白くあり続けて来た、
と思うわけです。

バブル経済華やかなりし頃、一体誰が「モノづくり」って言ってたでしょうか?
すごく少数だったと、思うんです。
我々の国のたどってきた過去と、現在置かれた状況を見れば、今までもこれからもずっと
変わらない価値と重みをもって語られるべきじゃないですかね? と。

もう、どんなに日本の金融が再生しようとも、あの頃のように製造業を軽んじるような
傾向にはなってほしくない… そう思います。
これは、商売ヌキの、ココロの叫びってやつです(笑)

実はワタシ、最近の若いコは結構好きです。(そりゃ色々ですけどね)
何と言うか、何でもかんでも揃った豊かさの果てに、チカラが抜けていて、
カタチを揃えなくても、「ちっとやってみっかー」的な感じもあって…
むしろ、道具とかお仕着せのスタイルとか、ポパイ的なモノ(うわ)ホットドックプレス的な
もの(うわわ)から自由になれている人が多いように、思えます(もちろん色々ですけどね)。

で。今日の写真ですけど…

『2005年のロケットボーイズ』 すごく良い小説です。わくわくします。
この前書いた映画の話… 「あぁ、先にやられちゃったな…」という感じです。
だれか!映画化を!!!

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4 コメント

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Unknown (KTD)
2005-08-24 02:44:39
はじめまして、現役CAD/CAM使いの”KTD”といいます。

ネット検索で、ヒットしまして、記事を全て拝見させて頂きました。



実に面白い内容の記事で、読み入ってしまいました。



>我々の国のたどってきた過去と、現在置かれた状況を見れば、今までもこれからもずっと

>変わらない価値と重みをもって語られるべきじゃないですかね?



同感でございます。



これから、ちょくちょく寄ります。





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はじめまして (本気(マジ)工場)
2005-08-25 20:01:43
KTDサマ、

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。本気(マジ)工場です。

ワタシ、実家がクルマ屋さんなんですね(笑)で、幼少の頃から修理屋の英才教育を

されまして…(大げさ)父親が、ドアの合わせ目とかをスーっと撫でて、「直す方も大変だけど、つくってる方は、何て言ったって

スゴイよなぁー」と、よく言って

たのを思い出します。

それで休みの日には、自動車の組み立て工場に連れて行かれて、見学して

「世界に伸びゆくNI○○AN!」とかいう映画を見せられるんですから(笑)

こうなっちゃいますよね…(笑)いいクルマは、いい部品からーっ!とかね(これは真理ですけど 笑)



夏休みの宿題は、工作だけは大好きでした。

8月に入る頃にはもう出来上がってしまって(笑)早く提出したいなー…なんて。

おいおい、算数のドリルもやっとけよ(笑)



是非またお立ち寄りください。
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映画化 (isi)
2007-02-09 17:50:15
映画化されるのかな?って感じですよ.
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=2070
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おおっ?! (本気(マジ)工場)
2007-02-13 15:17:08
isiさま、
あ、本当ですね。結構楽しい原作だけに、映像化が楽しみです。本策は、一度TVドラマシリーズにもなっていましたが、残念ながらあまり満足出来る仕上がりでは無かったものですから映画化、期待です。

商業映画のジャンルには、大きく分けて「職業もの」という確立されたものがあると思います。これはどこの国にもあって、やはり米国が最も商業的には成功していますね。映画の脚本は、主人公がある動機を得て、動機付けられた人(キャラクター)となり、動機に従って行動する中で、葛藤に直面して、葛藤を乗り越えて成功する… というお約束があります。これを「職業」でやろう…というのが、最もポピュラーな手法だと思います。

ドラマになり易い職業が、刑事であったりする訳ですけど、エンジニアでも消防士でもそれは成立する訳で、理数系高校生…というのも可能だ、ということですね。

ただ、近年の邦画における「セイシュン映画」の隆盛を見ておりますと、「おいおい、大人を題材にした職業モノ映画は撮れないのかよ…」と少し心配にもなっておりますが(笑)
 
ともあれ、好きな原作の映画化は、大歓迎です。
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