山奥で家族と動物の楽園創ってます

東京育ちの家族が山奥に移住し自分達で家を建て犬、猫、馬、ヤギ、羊、ミニ豚、兎、鶏亀と一緒に自分達の楽園を創っていく奮闘記

タイムスリップ

2006年08月30日 | 日記
このところ毎日きこりの人足稼業のやまざるです、こんにちは。

東北電力の仕事で電線に掛かっている枝を落としたり木を伐採したり篠を切ったりと毎日きこりの勉強になります。
何十年も人が足を踏み入れていない、もしかしたら電柱を建てて電気を通してから初めて入るのかと思われるようなすごいジャングルのような藪ばかりです。
まず人が入れるように草刈機でツルや篠竹を切りながら少しずつ進んで行きます。
その範囲を少しづつ広げながら今度はチェーンソーで枝や木を伐採し、細かくきざんで端の方に片付けます。
猿のように木に登って高い枝を切る人、チェーンソーで木を倒す人、草刈機を振り回す人、ナタを振り回して細かく切り刻む人、それを片付ける人などいろいろです。ちなみにおらはなんでもやります木に登る以外は。(子供の頃はよく登ってましたけど)
上から木が降ってくるわ、横から木が倒れてくるわ、草刈機の刃は横でぶんぶん回っているわ、しかもチェーンソーの音や草刈機の音が大きいので「おー、あぶねーぞー」とか「木がタオレッゾー」とか「どけー」とか大声で怒鳴っているので大騒ぎです。おらはそういう会話やしぐさがひとつひとつ面白くてひとりでにやにやしています。なにを隠そうおらの趣味の一つに人間観察があるのです。
体はきついけど大分慣れてきて最近は観察しながら仕事してます。(笑)
現場は結構危険なのでみんな仕事中はピリピリとしているのですが、そんななかでおらだけ笑っているのでちょっとおかしい奴と思われているかも。さすがに仕事中デジカメを持ち歩いたり撮ったりする雰囲気ではないので画像はありません。今度隙を見て撮ってみようかな。

今日の現場は山の中でおばーちゃんが一人暮らししているところでした。車も入れない細い道を登っていくと茅葺の古ーい家がありそこに一人で住んでいるそうです。ただでさえ小さいのに腰が曲がってしまい小学生の子供みたいなかわいいおばーちゃんでした。3時にはしけったおせんべいやあめなど家にあるお菓子を全部持ってきたと言って小さなビニール袋に入れて持ってきてくれました。
7年前にご主人を亡くしてからはずーっとひとりで暮らしているそうです。
屋根は茅葺、壁は土壁で隙間だらけ(失礼)風呂は半分外のような薪の五右衛門風呂と何十年も前の日本にタイムスリップしたようでした。風呂の薪作りだけでも大変な作業だと思います。小さい体でつぎあてだらけのもんぺをはいて一日中家のまわりの草むしりをしてました。車も無いので買い物もえんえんと歩いていくしかありません、・尊敬・。本人は長年そうしてきたので苦にはならないのでしょうか?われわれ文明の利器にどっぷりと浸かって楽をすることを覚えてしまった人種にはとてもおばーちゃんが素敵に見えました。
おばーちゃんによると友達が山の向こうと山の陰(どう違うのか?)に一軒づつありそこのおばーちゃん達2人も一人暮らしで同じような暮らしだそうです。
おばーちゃん達には悪いけどおばーちゃんにもしものことがあったらあの山もあの家もあの庭もみんな荒れてすぐにうっそうとした藪に覆われた山になってしまうでしょう。過疎化にさらされている山村では当たり前の光景なのかもしれません。
実際に人が住まなくなって荒れた山や家もよく見かけます、そういうところを都会の田舎暮らし予備軍の人が手をかけて家をリフォームしたり畑や山を整備すればりっぱな里山になるのにと思いました。
なにかいい方法はないものか?    やまざる。