昭和三丁目の真空管ラジオ カフェ

昭和30年代の真空管ラジオを紹介。
アンティークなラジオを中心とした、自由でお洒落な、なんちゃってワールド♪

駅弁バンザイ!~黒毛和牛 神戸すき焼き弁当 in 神戸~

2007-05-08 | 昭和三丁目の真空管ラジオ
長いようで短かったGWも明け、今日からさっそく神戸出張だ。今月からしばらく、週の半分は神戸・滋賀へ駐在する生活が始まる。恒例の駅弁バンザイ・シリーズ、今回ご紹介するのはJR新神戸駅の売店内に小規模な厨房(ちゅうぼう)をしつらえ、店内で調理した神戸の老舗・淡路屋 謹製「黒毛和牛 神戸すき焼き弁当」(税込¥1000)です。

          

相武紗季チャンに似た販売員から
「出来立ての熱々ですよ~♪一分お待ちいただけますか?」
と、笑顔で声をかけられただけで、立ち止まってしまい、気のやさしいお兄さんを演じてしまう店長でございます…。

「ありがとうございます♪少々お待ちいただけますか」
いや~ 待ちますよ。待たせていただきます。

“君の笑顔に¥1000しか払わないお兄さんを許してくれ”心でそう呟きながら、
「あの…お茶ももらえますか…?」
と、ボクは言葉を続けた。

「ありがとうございます♪」
い、いや もうお礼はいいから!

「お飲み物は別の袋に入れましょうか?」
そんな気遣いしなくていいよ~

「¥1150になります」
VUITTONの財布から千円札を二枚差出し、手渡した。
「お釣りはいいから」とつい口に出そうになったが、思わず言葉を飲み込んだ。

「ありがとうございます」
目をしっかり見つめてそんなにお礼を言われるたら、恥ずかしいよ。

厨房の女性がIHジャーからご飯と黒毛和牛たっぷりのすき焼きを盛り付け、販売員の彼女は弁当トレーに蓋をして、のし紙で包装してくれる。

「お待たせいたしました!」
今までの中でも最高の笑顔でお釣りと駅弁の袋を差し出す。

「ありがとう!頑張ってね」
思いもよらぬ、労いの言葉が自然と出てしまった。
彼女が少し頬を染めてたように見えたのは気のせいか、妄想化?

駅弁を抱え、新幹線ホームへと向かう。

          

ひかりRailStarのサイレントカーのシートに腰を下ろし、神戸の相武紗季チャンから手渡された、調理されたばかりの「黒毛和牛 神戸すき焼き弁当」を広げてみた。5分前に目の前で作られただけに、まだ熱い。
肉は少し固めだが、東京と違って、ダシ汁を使わない関西風すき焼きの懐かしい味がする。

          

 6時間以上に及ぶ会議と打合せに疲れていた身体も、帰路の新幹線では心なしかシャキっとしたのは、温かい「黒毛和牛 神戸すき焼き弁当」と、あの販売員の朴訥な笑顔のせいかも知れない。

 神戸の相武紗季チャン似の販売員さんの笑顔を思い出しながら、車窓に映る『オジサンに片足を突っ込んだお兄さん』の自分の姿に、“俺、もうお兄さんの年代じゃないかもなぁ…”と、どうでもいいことに思いを巡らせ、少し黄昏てしまう神戸からの帰路であった。