湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ヒンデミット:白鳥を焼く男

2006年12月07日 | ドイツ・オーストリア
○作曲家(Va)フィードラー指揮アーサー・フィードラー・シンフォニエッタ(DUTTON/HMV他)1939/4/12・CD

画家マチスの旧録とのカップリングの自演集として復刻。ここで聴かれるヴィオリストのヒンデミットは決して技巧派ではないが、(作曲家だから当たり前だけど)非常にツボを押さえた演奏ぶりだ。肝要な部分と経過的な部分を巧みに弾き分け、そのすべらかな組み合わせによる演奏解釈振りは実に堂に入り納得させるものがある。同曲の模範たる録音だろう。フィードラーもリッパなものです。
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ドビュッシー:管弦楽のための映像よりイベリア

2006年12月07日 | ドビュッシー
○アンセルメ指揮フィルハーモニア管弦楽団(BBC,IMG)1958/8/28

あんまり印象に残っていないが、けっこうノれた気がする。フィルハーモニアがやっぱり凄いなあ、というのと、アンセルメはオケを選ぶ、ということを感じた。このオケは相性がいいことはわかった。このCD、現在の正規の新譜なのにやっぱり録音が・・・。
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マーラー:交響曲第1番

2006年12月07日 | マーラー
○クーベリック指揮ローマ・イタリア放送交響楽団(KARNA:CD-R)1959/4/24live

録音は悪いがすぐにクーベリックとわかる主情的な演奏で、楽しめます。ただ、やっぱり録音が気になる人はよしといたほうがいいかも。クーベリックのライヴというと萌えるもとい燃える、って印象がありますが、そこまで物凄い萌え方もとい燃え方はしてませんが、DGの正規みたいなものとは違う。オケ自体情熱的ですしね。録音が問題です。
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マーラー:交響曲第1番

2006年12月07日 | マーラー
ケーゲル指揮ドレスデン・フィル(WEITBLICK)1981/2/25live・CD

偏った評論家の寡占的状況に無防備な提灯言論業界の本筋は事実上瓦解してるねー(脇筋はのだめという名のもとにしっかり通ってるけど)。ついこないだまで誰もたいして見向きもしなかったケーゲルをこんなに持ち上げることないのに、明らかにヘンな恣意性が感じられる煽りがあそこにもここにも。中堅指揮者としてチェリと並ぶ独特の「響き系指揮者」だと思うが、音楽にロマンを求める人にケーゲルの情熱がどうたら言ってこれ聞かせると「遅い・・・何これ」てなことになりかねない。人工的な造形の渦。ドイツ的なるものは発現しているが音が明るく透明なため軽さを感じさせてしまい、録音は金属質な冷たさがあり「あー、ケーゲルだわー」といったいい意味でも悪い意味でも独特な客観性を見せ付けるような演奏である。戸惑いの拍手に無理やりのブラヴォ一声、当たり前だろうな。色白のくせに鈍重な巨人のぎくしゃくした作為的な歩みを見ていてもちっともノれない。タイタンに客観性はいらないって、そこまで深い曲じゃない。でも、こういう演奏が聴きたくなるときもあるんですけどね。て程度のものです。煽りに騙されるな。あ、「作為的な解釈」は既存2盤に比べ「いちばんヒドい」ので、そこを面白がるならどうぞ。
Comments (2)
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ウォルトン:チェロ協奏曲

2006年12月07日 | イギリス
○ピアティゴルスキー(Vc)ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(hervest classics:CD-R)1957/1/28live

恐らく既出海賊盤の再発だと思う(EMIの映像とは未照合)。ピアティゴルスキーの音はやや力がなく、しかしこのウォルトンにしては深みのある曲には程よくマッチしている。ウォルトンの作曲人生の後半は全て蛇足だったとして、そこを除いた最も最後のあたりの作品と思われる(いーかげんな書き方)この曲、私はけっこう苦手だったのだが、なぜか今日は染みた。ウォルトンはもともとからっと明るくわかりやすい。そういうイメージをちょっと逸脱した大人の音楽ということなのか。不可思議な響きとシニカルな表現の中にも叙情的な旋律が流れ、速い楽章も技巧を見せびらかすものにはならず終始一貫した実を感じさせる。この組合せには有名な正規録音があるので別にこれを聞かなくてもいいとは思うが、微温的というか、朝には丁度いいかんじの聴感でした。○。
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ドビュッシー:管弦楽のための夜想曲

2006年12月05日 | ドビュッシー
○アンセルメ指揮BBC交響楽団、大合唱団(BBC/IMG)1964/2/2・CD

これがスタジオ録音のはずなのに音が極めて悪いのである。かつ無味乾燥な1楽章など「なんじゃこりゃ」以外に言葉が出なかった。「悪いアンセルメ」だ。2楽章はそこそこ盛り上がる。透明感を担保した情熱、というアンセルメの特徴もしかしこの音ではいかんとも言いがたい。ミトロプーロスの録音に似ているとすら感じられた状態だった。シレーヌの声が聞こえだすあたりで一旦録音が途切れる。この後の展開はよい。まるで宵の空に流れる雲を見上げているような感覚で浸れた。トータルでは○。しかし前半は、よくない。
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ヒンデミット:画家マチス交響曲

2006年12月05日 | ドイツ・オーストリア
○ジュリーニ指揮ボストン交響楽団(WME:CD-R)1964

録音状態もそうだがやや精彩に欠けるか。そのままやると終始分厚いままの起伏の無い拡散的な曲にもなりかねない曲で、何かしら表現したい解釈がないときついのかもしれない。ジュリーニにそれがないとは言わないが印象に残らない。
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チャイコフスキー:交響曲第2番

2006年12月05日 | チャイコフスキー
○ジュリーニ指揮ボストン交響楽団(WME:CD-R)1962/3/2live

荒れ狂ってます。ジュリーニの覇気のあった時期のチャイ2なので聴き応え十分。もちろん現代の指揮者として破天荒な解釈やオケ崩壊などといったことは引き起こしておりません、むしろ精度の高い演奏ですが、終演後の客席の反応からしても成功していると言っていいでしょう。ボストンの漲る力にアンサンブル能力が素晴らしい。○。
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タワレコに敢えて苦言

2006年12月04日 | Weblog
HMVは当然にせよ、石丸にも負ける入荷時期・・・かつては敏腕店員がまるでWAVEやCISCOから引き抜かれてきたかのような精鋭ぶりを見せていたのに、今や学生(音楽系なの?)バイト丸出しの素人っぷり発揮のインフォメーションセンター。前にタワーで努力が足りぬと怒り狂ってたおっさんを寧ろ冷笑してた私ですが、クラシックだけじゃないんですけどいくつか発売されたCDやDVDが「入荷すら未定」もしくは「輸入盤だから11末といっても12月中盤くらいですよ」などとまことしやかに言ってたのに


石丸には思いっきり並んでて、店員に入荷時期尋ねて恥かいたじゃんか(笑
HMVはサイトはアマゾン並の精度だしあんまし使えないけどしっかり機能してる。

タワレコは大丈夫?ほんとに。
独自企画盤だけしか目玉がない感じがする。

・・・ちなみに、東京(渋谷と秋葉原)での話しです。さっきWAVE六本木店のパンフがでてきた。ちょっと涙。ヒルズなんていらなかったのに。
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マーラー:大地の歌

2006年12月04日 | マーラー
○マゼール指揮ローマ・イタリア放送交響楽団他(KARNA:CD-R)1959/3/7live

時代性と言うべきものなのか破竹のいきおいの若きマゼールにはクライバー並みの神性が宿りとにかく乗らせる。ならではのアクの強い表現もあるものの聞きやすく流れるように明るく聴き進められる。同時代の名匠たちの影響も想像に難くない。モノラルでそれほどいい録音でないせいか、しかしやっぱりどこか同時代の名匠たちに比べて「やや落ちる」感もないわけでもなく、中間楽章での信じられないメゾソプラノの落下を考慮しなかったとしても、名演と呼ぶには躊躇がいる。リアルな大地の歌であり、ロマン性を打ち出したマーラーとしての告別。○。トラックが一本なのには驚いた。
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マーラー:交響曲第5番

2006年12月04日 | マーラー
○マゼール指揮NYP(KARNA:CD-R)2003/9/18live

ようはオケのやる気、統制度なんですよ。稀有壮大なだけの最近のマゼールかと思ったら、構築性の中にも緊張感に満ちたアンサンブルが構じられており聴きごたえがある。とくに目立った解釈がないというのは最近よくあるパターンの演奏にのっとってるとはいえ、遅いだけの演奏とは違う少しアクの強い表現様式は残り、美しいアダージエットのあとのロンド・ブルレスケの派手なのに縦の締まった演奏ぶり、リズム処理の巧さ、そして大団円後のブラヴォーの渦は最近のマゼールの好調ぶりをうかがわせる。今度NYPでリヒャルトのCDのサイン会をやるそうだが行けるかっ(笑)録音も終楽章の一部を除けばほぼスタジオ並。マゼールのマーラーではかなり上のほうだと思う。
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マーラー:交響曲第4番

2006年12月04日 | マーラー
○シュレアン(S)ワルター指揮ローマ・イタリア放送交響楽団(KARNA:CD-R)1959(52?)/4/19live

時代なりの録音状態で雑音もあるし3楽章では中断もする。しかしKARNAはよいリマスターをしているようで聞きやすい。余りリマスターしすぎると音がニュートラルになり余り特徴的な部分が出てこなくなるのは確かで、この演奏でもイタリアの開放的な演奏という感じがしない、何かNYPなど既出盤を聴いているようなある種「ワルター慣れした人間には飽きてしまう要素」が感じられてしまいそれもどうかというところもある。いい意味でニュートラルで、ワルターのカンタービレが過度にならず聴けるから、雑音を除けばワルターの4番初心者にも薦められるものだろう。すれっからしには単にワルターにしては引き締まった演奏ぶり、程度。○。tahraで正規化した音源と同じとのこと、中断もない(録音年は1952年が正しい模様)。後日別項で挙げます。
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マーラー:交響曲第5番

2006年12月02日 | マーラー
○フリッツ・マーラー指揮ローマ・イタリア放送交響楽団(KARNA:CD-R)1958/7/16live

まさにドイツ臭い演奏でがっしりと律せられた響きがじつに印象的である。こんなに格調高いイタリアのマーラーを聴いたのは初めてだと思う。勝手なカンタービレを一切許さず、コンヴィチュニー張りに縦を重視した重厚で力強い演奏ぶりはちょっとライヴとは思えない緊張感(精度というと現代的なイメージを持たれるかもしれないので避けておく)を保っており、本当にこれがイタリア?南西ドイツじゃなくて?といったふうである。音色は録音のせいかもしれないがやはりイタリア的ではない。クレンペラーの出す音に似ている。テンポは遅めだが、ガシガシとくるので5楽章の最後は盛り上がるし、まるで奈落を覗いているかのようなアダージエットの陶酔的なテンポ設定がまた凄い。ワルターなどと対極にある音作りで、職人的なオーケストラの纏め方ができる人だと思うが、テンポの揺れ方はワルターどころかシェルヒェンすら思わせる。しかしこの音量的まとまり、各声部の噛みあった見事なオーケストラのドライヴのさせ方には、正直、「ほんとにアメリカなど周縁諸国でしか活躍の場のなかった無名指揮者フリッツの演奏なの?」と思わせるものがあり、これは当代であれば一流の演奏家として認められるべきものは十分に持っている。おじさんの曲をただ情に溺れることは決してせずに、純粋に音楽として敬意をもって表現している、アダージエットにおいてその一音一音を慈しむような磨き上げ方、まことこれほどの名演が、しかもイタリアから生まれていたというのは驚きに値する。フリッツのマーラーを私は嘆きの歌しか知らないが、この完成度からすればもっといろいろ復活してくるだろう。これからの再評価に期待したい。ドイツ的マーラーの象徴的演奏。時代精神がそこに魂を入れている。録音よれなどが散見されるので○にとどめておく。比較的リアルな演奏ぶりで幻想を呼ぶたぐいではないので念のため。グスタフと血縁こそあれ同一人物ではない、フリッツのマーラーだ。
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グラズノフ:コンサート・ワルツ第一番、第二番

2006年12月01日 | グラズノフ
○サモスード指揮オールユニオン放送交響楽団(monarck)LP

非常に品のいい端正な演奏で意外である。ワルツを得意としたグラズノフの、ワルツにおける最高傑作の2作品なわけだが、終始気持ちよく聴きとおせた・・・弦楽器の押しの強い表現を除けば。弦の威圧的な表現はロシアだからしょうがない。これがなければ中欧的な魅力すらもった一般にも勧められるものになったかもしれないのに。○。
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リムスキー・コルサコフ:シェヘラザード

2006年12月01日 | リムスキー・コルサコフ
○カール・ルフト指揮ベルリン放送交響楽団(LE CHANT DU MONDE)LP

覆面指揮者と話題になった、いかにもフルヴェン時代のドイツを思わせる強い推進力をもった威圧的な演奏。ソリストもものすごくソリスティックに個性をアピールしてくるのが印象的。ただ、私の盤質がものすごく悪いのと、やっぱりドイツだなあ、というような渋さがつきまとい、好みは分かれると思う。派手にリムスキーの色彩感をあおる演奏が好きなら南の国の演奏を聴かれるがよい、もしくはロシアの。○。
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