湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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マーラーに挫折

2008年11月13日 | Weblog
長い曲が無理な体になってしまった。

久しぶりにマーラーの悲劇的、ギーレンの昔のライヴをスケルツォの途中まで聴いたが、げんかい・・・

・・・長いよ。

マーラーは現代人の時間感覚からするとやっぱり長すぎるよ。旋律は素晴らしい、けど何か理屈のわからない感情論を延々と聴かされ続けているようなもので、だんだん鬱屈してくる。30分で完結するマーラーがあったら、きっともっと売れたろうにねえ。売れてるか十分。

それはそうと、ギーレンは時々「やりすぎる」(ギーレンの演奏が長いわけではない)。しょっぱなからいきなり俗にいう「アルマの主題」が伸縮歪みまくっていて(ルバートとは言わない)聴きづらい聴きづらい・・・こういうのは聴ける時と聴けない時がある。しばらく聴いていなかった曲をこんな灰汁の強い演奏で聴いてはいけない。ギーレンの場合オケに機能性が無かったりするので、なかなか難しい。ブールやロスバウトという先人はオケを鍛えたけど、ギーレンはイマどうなんだろう。ブーレーズみたいな円熟はなさそう。

悲劇的一曲、著名指揮者で聴くのに三万円台がフツーの現在。マーラーなんてきほん空間音楽なのに、バランスのいい席で聴く機会が少ないのはどうにもだね。しかもここのギーレンみたいな奇怪な演奏だと違った印象を与えかねないし、初心者は困るだろうなあ。

ま、最後まで聴いてからエントリあげます。途中で挫折したのでそのメモでございます。
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6 Comments

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どうしました? (田豊)
2008-11-14 12:14:40
ブルックナーは聴けるのですか?
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深い意味はなかったのですが(;^^ (管理人)
2008-11-14 13:33:07
すいません、ご心配おかけしたとしたら。

時間的・余裕的なもので聞けないのもあるんですが、ブラームスが駄目と書いたのと恐らく同じ理由で、マーラーも飽きているようです。ブルックナーは聴けます、そういうものかもしれないです。体感時間と実際の演奏時間はリンクしませんし、書法の密度にもよるのでしょうね。

ギーレンに拒否反応を起こしたのは我ながら意外でしたが。
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Unknown (けん)
2008-11-16 22:31:08
マーラー長いよ。
ブルックナーもそうだけど。
乾杯の時にグラスを持って延々とどうでも良い話を聞かされている気分。
マーラーなら9番。
ブルックナーなら7番だけが耐えられる。
あとは駄目。
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ブルックナーは不思議 (管理人)
2008-11-17 09:12:26
4までと7を除けば教会音楽みたいに聴けるんですけど、全曲通しは(楽章抜粋でさえ)たんに時間的に難しいですね(;^_^Aマーラーは長さ以外にも理由がありそう。さいきんココは意図して軽く表面だけすくって書いているんですが、このやり方だとマーラーは聴き通せさえすれば簡単。単純で非ロマン的なものはいちばん難しいです。
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同感 (スヴャトスラフ)
2008-11-23 23:51:41
それで正解だと思います。
マーラー、ブルックナーも30分台だったらOKでしょうね。
ここのところ慌しく、ほかの事で忙しかったりで、30分台で感動できる音楽ならば素晴らしいでね。
でも、用事を足すためのながら音楽になっちゃいそうで、できれば本来の味わって音楽を聴きたいところですよね。
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コメントありがございます (管理人)
2008-11-24 00:06:16
これら長大な中欧音楽はワグナーの超長大な楽劇の前提の後に出てきたもので、時代的な背景があってのものですし、今の時代にはそぐわない時間構成だなあと思うところもあるのです。「録音」「放送」という手段が全ての音楽を変えてしまって、確か擬古典期のストラヴィンスキーの言っていたように、「聴くだけのためにわざわざ長い道を一日かけて歩いてくるような、音楽というのは本来そういう命がけのような厳粛なものだ」という点、マーラーやブルックナーもまた浴びるように毎日毎日ながら聞きする仕様でかかれたものではなく、ある階層の人間は確かに連日聴くことはできたけれども、基本的には稀にしか聴けない、聴かないことを前提に書かれた音楽だったのですよね。

>用事を足すためのながら音楽になっちゃいそうで、できれば本来の味わって音楽を聴きたいところですよね。

これは本質だと思います。でも、なかなか難しいですね。
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