作曲家指揮ORTF(ina)1954/6/5「ヴィラ・ロボスを讃えて」live(8/30放送)
Amazonデジタルとina.frは同じ音源と思われる。ブラジルの朝はずいぶん鈍重なものなのだなあ、と思わせる。この人に印象派的なものを期待するのは間違いで、構造をよく聴けばバッハが透けて見えるが、そのバッハ自体がいわゆる新古典主義の旗印とされた簡潔明快さというより、数学的な計算のもとに複雑な、緻密なものであるところを、ヴィラ・ロボスはさらにロマンティックな音楽観に沿って飾っているように感じる。正直この人に現代的な感覚におけるアマゾン感は無いが、フランスではそれでも異国情緒に聞き取れたのだろう。指揮はきわめてこなれている。
Amazonデジタルとina.frは同じ音源と思われる。ブラジルの朝はずいぶん鈍重なものなのだなあ、と思わせる。この人に印象派的なものを期待するのは間違いで、構造をよく聴けばバッハが透けて見えるが、そのバッハ自体がいわゆる新古典主義の旗印とされた簡潔明快さというより、数学的な計算のもとに複雑な、緻密なものであるところを、ヴィラ・ロボスはさらにロマンティックな音楽観に沿って飾っているように感じる。正直この人に現代的な感覚におけるアマゾン感は無いが、フランスではそれでも異国情緒に聞き取れたのだろう。指揮はきわめてこなれている。