○シルヴェストリ指揮ORTF(vibrato,SUNJAY:CD-R)1966(/1/15)
20世紀に生み出された最も素直に情緒深く、優しい優しい曲・・・それにしても何という彫りの深さ!冒頭より陳腐なまでに引き伸ばされる音符、しかしいずれの楽器も明るくリアルな硬質の音、それと指揮のルバーティッシモな伸縮・デュナーミク変化の慟哭、アーティキュレーション付けの極端さのミスマッチ、いずれも「シルヴェストリ!」という強烈な存在感を示している。曲が室内楽的な部分を多分にのこし鄙びたひびきで決して踏み外したロマン性を発露させないものであるために、可笑しさは余り感じないのだが、この曲をよく知る者には奇演と聞こえるかもしれない。兎に角ダイナミックすぎる。・・・でも、知らない者は、これ以外聞けなくなる恐れもあるのだ。こんなに哀しく美しい曲をこの前衛の時代に何故書けたのか、と思わせる名曲、しかもRVWにとっても特異なくらいの深みを示している名曲、それをこうもデフォルメされるとまた違った側面も見えてくる。原典主義など何のその、そもそもが主題流用の擬古典を目した曲じゃないか、というシルヴェストリの声が聞こえてきそうだ。どうもドイツ臭い太筆描きの表現が気になるところもあるが、RVWファンでも一聴の価値はある。ただ、初心者が最初に聞くのはどうかなあ。○。こんなにフレーズの一個一個にあからさまに意味を持たせた演奏は初めて聴く。バルビもたしかにそういう方法をとっているが、もっと滑らかで自然だ。RVWの曲が映画音楽と揶揄されるのもこういう演奏なら納得いくなあ。それにしてもほんとに、こんなに引き伸ばされた音符で始め、また締められる演奏初めて聴きます。vibrato盤と同じと思われる。
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20世紀に生み出された最も素直に情緒深く、優しい優しい曲・・・それにしても何という彫りの深さ!冒頭より陳腐なまでに引き伸ばされる音符、しかしいずれの楽器も明るくリアルな硬質の音、それと指揮のルバーティッシモな伸縮・デュナーミク変化の慟哭、アーティキュレーション付けの極端さのミスマッチ、いずれも「シルヴェストリ!」という強烈な存在感を示している。曲が室内楽的な部分を多分にのこし鄙びたひびきで決して踏み外したロマン性を発露させないものであるために、可笑しさは余り感じないのだが、この曲をよく知る者には奇演と聞こえるかもしれない。兎に角ダイナミックすぎる。・・・でも、知らない者は、これ以外聞けなくなる恐れもあるのだ。こんなに哀しく美しい曲をこの前衛の時代に何故書けたのか、と思わせる名曲、しかもRVWにとっても特異なくらいの深みを示している名曲、それをこうもデフォルメされるとまた違った側面も見えてくる。原典主義など何のその、そもそもが主題流用の擬古典を目した曲じゃないか、というシルヴェストリの声が聞こえてきそうだ。どうもドイツ臭い太筆描きの表現が気になるところもあるが、RVWファンでも一聴の価値はある。ただ、初心者が最初に聞くのはどうかなあ。○。こんなにフレーズの一個一個にあからさまに意味を持たせた演奏は初めて聴く。バルビもたしかにそういう方法をとっているが、もっと滑らかで自然だ。RVWの曲が映画音楽と揶揄されるのもこういう演奏なら納得いくなあ。それにしてもほんとに、こんなに引き伸ばされた音符で始め、また締められる演奏初めて聴きます。vibrato盤と同じと思われる。
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