湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆ハチャトゥリアン:バレエ音楽「ガイーヌ」抜粋

2017年05月11日 | ハチャトゥリアン
○ドラティ指揮ロンドン交響楽団(MERCURY)1960/6・CD

じつに職人的な演奏。アルメニアらしさは余り無いがスペクタクルな良録音を楽しめる。剣の舞から始まる。わりとはっちゃけないなあとも思うが録音がいいので許せる。体臭が無いほうが好きなご婦人も多いだろう。二度目の再現で音場を拡げスペクタクルな盛り上がりをみせる。アイシェも音楽の体臭のみを忠実に再現し、オケの体臭を混ぜないようにしている。ロンドン響だからもともと楽団としての体臭は無いけれど。パーカッションで気を煽られる部分は大きいが音表現自体ではそれほど舞踏性を煽られない。ローゼンメイデン(違う?)ではひときわ体臭の無さが気になる。まるでクリスマスの映画音楽だ。リズムが切れていて、重さに失われがちな舞踏性を補っている。派手さと両刃の重さと、鋭いリズムという点はこの後のダンスも同様の印象。曲のせいかもしれないが、テンポが単調なため飽きるところもある。ララバイあたりはイギリスの職人楽団らしい臨機応変さが光る。やはり木管が素晴らしい。弦は巧いが凡庸か。 ボロディン的なかっこいいレズギンカではリズムのキレのよさがメリットになっている。パーカス任せの感もなきにしもあらずだが(録音操作だろうなあ)引き締まった表現。弦と対位的に重なるホルンの旋律はもっと崩して派手にやってほしい気もした。まあ、○。

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