湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆ボリス・チャイコフスキー:チェロ協奏曲

2017年06月15日 | ロシア・ソヴィエト
◎ロストロポーヴィチ(Vc)コンドラシン指揮モスクワ・フィル(RUSSIAN DISC)1964/3/13モスクワ音楽院大ホールLIVE・CD

これは名演!ボリチャイは数珠つなぎの線的な音楽を書くが、ここでは点線でしかないオケ部を終始ソリストが実線でつないでいく、いわばソリストの音楽の効果音的補強をオケがやる、といった風情であり(曲名はチェロと管弦楽のための協奏曲、が正式名称だが)ロストロの見事に一貫した表現がともすると浅薄なカリカチュアのパッチワークになりかねない作品をきちんと音楽的にとりまとめている。とにかくこの大作をよくやりきった、というかんじだ。フィナーレ最後の音を吐き出すときの何とも言えない気合い声に並みならぬ力の入れ具合も窺い知ることができる。3楽章など乱れなくもないがそういうところで高いテンションでバックオケがサポートするあたりコンドラシンらしさもある。長大な新作にしては客席反応もよい。◎。

※2008/1/30の記事です

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