○レオ・ブレッヒ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団(PACD/Electrola他)1928/3/23
珍しい録音で、チャイコが模倣しようとしたラテン・イタリアのからっとした雰囲気がおのずと出ていて非常に聴きやすいのだが、余りにさらっとした揺れの無い表現は、オケのアンサンブル力の高さもあって、全く何も印象に遺さないまま終わってしまう。連綿と主題が数珠繋ぎになっていくだけの音楽はやはりそれぞれの主題の孕むケレン味をそれなりに印象付ける表現をとってくれないと、特に楽想が動き出す前と後の変化が調性的には大して感じ取れない場合、こうストレートにただインテンポで進められてしまうだけでは序奏がそのままフィナーレに突入してしまうようで置き去り感がある。引っかかりが無い演奏で、確かにわかりやすいが、確かに何かとのカップリング(抱き合わせ)で聴くくらいの演奏かもしれない。○にはしておく。
珍しい録音で、チャイコが模倣しようとしたラテン・イタリアのからっとした雰囲気がおのずと出ていて非常に聴きやすいのだが、余りにさらっとした揺れの無い表現は、オケのアンサンブル力の高さもあって、全く何も印象に遺さないまま終わってしまう。連綿と主題が数珠繋ぎになっていくだけの音楽はやはりそれぞれの主題の孕むケレン味をそれなりに印象付ける表現をとってくれないと、特に楽想が動き出す前と後の変化が調性的には大して感じ取れない場合、こうストレートにただインテンポで進められてしまうだけでは序奏がそのままフィナーレに突入してしまうようで置き去り感がある。引っかかりが無い演奏で、確かにわかりやすいが、確かに何かとのカップリング(抱き合わせ)で聴くくらいの演奏かもしれない。○にはしておく。