コンドラシン指揮ACO(eternities)1971/1/14live
推敲を重ね改訂までして創り上げられた緻密な交響詩で、明確に構成的であるのにテクストに基づかないのはとても理解しづらいのだけれど、国民楽派シベリウスの真骨頂としてカヤヌスを皮切りにそうそうたる名指揮者がレパートリーにしてきたこともあり、この演奏もそうだが「有無を言わさない」。迫力あるシベリウスらしいドラマはコンドラシンの北方的な力感にマッチしており、オケも国民楽派なら中欧ロマン派音楽のうちにあるので音響やリズムに戸惑わされることもなくしっかり、威勢よくやっている。両端の陰鬱さがドライで心情的な部分に訴えてこないのはシベリウス自身の若き悩みが反映された作品として演出力に欠けると言えなくもないが、それでも一気に聴けるのは逆説的に曲がよく出来ているからでもあろう。この個性的な作品をマーラーが振らなかったのは残念。
推敲を重ね改訂までして創り上げられた緻密な交響詩で、明確に構成的であるのにテクストに基づかないのはとても理解しづらいのだけれど、国民楽派シベリウスの真骨頂としてカヤヌスを皮切りにそうそうたる名指揮者がレパートリーにしてきたこともあり、この演奏もそうだが「有無を言わさない」。迫力あるシベリウスらしいドラマはコンドラシンの北方的な力感にマッチしており、オケも国民楽派なら中欧ロマン派音楽のうちにあるので音響やリズムに戸惑わされることもなくしっかり、威勢よくやっている。両端の陰鬱さがドライで心情的な部分に訴えてこないのはシベリウス自身の若き悩みが反映された作品として演出力に欠けると言えなくもないが、それでも一気に聴けるのは逆説的に曲がよく出来ているからでもあろう。この個性的な作品をマーラーが振らなかったのは残念。