○フルネ指揮オランダ放送フィル(REGIS)CD
一連のオネゲル交響詩群録音の中では一番聴き応えがある。緩やかな曲想ではのんべんだらりとしたテンポでいかにも整えたふうの客観的な演奏をこうじる、確かに立体的で色彩感はあるが過度には色をつけないようにし、いかにもフランス的な指揮者ではあるのだが、実演の評判に反し地味めの印象が残る。しかしながら烈しく刻む律動的な曲想になるとおもむろに音楽が立ち上がる。構造への配慮、構成力が活きてくる。気を煽る指揮者に変貌するのだ。やや残響過多の録音だが、煙りの匂いはしないが、純粋に音楽の組み上がり跳ね回るさまを楽しめる佳演。楽団は透明で無個性。
一連のオネゲル交響詩群録音の中では一番聴き応えがある。緩やかな曲想ではのんべんだらりとしたテンポでいかにも整えたふうの客観的な演奏をこうじる、確かに立体的で色彩感はあるが過度には色をつけないようにし、いかにもフランス的な指揮者ではあるのだが、実演の評判に反し地味めの印象が残る。しかしながら烈しく刻む律動的な曲想になるとおもむろに音楽が立ち上がる。構造への配慮、構成力が活きてくる。気を煽る指揮者に変貌するのだ。やや残響過多の録音だが、煙りの匂いはしないが、純粋に音楽の組み上がり跳ね回るさまを楽しめる佳演。楽団は透明で無個性。