湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ウォルトン:ポーツマス・ポイント序曲

2005年02月23日 | イギリス
ミトロプーロス指揮ミネアポリス管弦楽団?(NICKSON/COLUMBIA)1946/3/10・CD

きちんと折り目正しい演奏で意外。オケがメロメロなので縦を揃えないとどうしようもないと考えたのかもしれない。ただ、硬直化した遅めのテンポはドイツ的で、最初は違和感を拭えなかった。でもそういうスタイルのために内部崩壊が抑えられ、最後は込み入ったウォルトンの書法を楽しむことができた。ウォルトンのジャズの影響を受けたリズムパターンは変則的でちょっとノりづらく、演奏に弾き辛さが出てしまっていることが結構多い。それを考えるとこの演奏は健闘しているほうだと思う。この曲はアホのようにからっと明るい演奏が多いが、録音が古いせいもあってここではちょっとくすんでいる。演奏技術と録音状態(それでもニクソンの復刻は篭りを抑え良くできている)の問題から○はつけられないが、ミトプーの意外なレパートリーとして、マニアは聞いといていいかもしれない。これはミトプー専門個人?レーベル(最近はミトプー以外も出しているようだが)ニクソン初期のSP復刻CD盤で、小品集の中の一曲。この10年後にドキュメントレーベルの超廉価ボックスが主要な収録音源であったプロコ「古典」ミヨー「屋根の上~」ラヴェル「クープラン」を一気に復刻してしまったので価値が下がったが、デュカスやグリエールといった入っていないものもあるので、マニアなら探してもいいかもしれない。安いし。
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