湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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フランセ: ハープと管弦楽のための6楽章の詩的な遊戯

2017年03月18日 | Weblog
マリー・クレール・ジャメ(hrp)デルヴォ指揮ORTF(ina配信)1973/11/7放送live

時期にしてはやや録音は落ちるか。ハープが典雅なひびきの走句を終始奏で続けオケがほとんど前に出ず、譜面めくりの音が入るなど、室内編成と思いきや管弦楽団との二重構造で仕上げられているようだ。なかなかフランセらしい巧緻さである。終盤で盛り上がりを見せてくると書法のメカニカルなところにマリ・クレール氏の感情が入ると少し揺れてしまったりオケのソロ楽器の一部に軋みを生じたりはするが、フランセがあくまで自分の音楽に忠実に、編成と書法を変えるだけでこんなロカイユ風組曲のような曲になってしまうのだ、BEAセレナーデに近い響きも換骨奪胎されてハープの新しい可能性を引き出している、まさに、ギターやハープシコードなどいろいろな楽器でやっていたことが、この曲では娘ジャメ氏のちからを借りてうまくいっていて、今でも演目に上がるのもわかる魅力がひときわ際立って聴こえてくる。デルヴォーは思ったより引きのスタンスで、むしろ後ろへ引っ張る感もあるが、協奏曲ではこういうこともあるだろう。客席反応も悪くない。アナウンス等なし。
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