○ビーチャム指揮ロイヤル・フィル、ステュワート(T)ラウンド(MSP)(WSA/DA:CD-R)1954/9/16LIVE
DAの放送盤はビーチャムによる舞台解説から始まるが、最初の管弦楽だけによる前奏はつまらない。初期ディーリアスのワグナー/リヒャルト的な、もしくは国民楽派的な生硬な部分が出てしまっている。しかし所々にあらわれる非ドイツ的な情景、ゆっくりたゆたう響きにビーチャムは絶妙なバランスと音色操作をほどこし、芯は残るものの美しくまとまっている。聴きどころはやはり歌が入ってからで、歌劇から名を売ったディーリアスの面目躍如たる、楽園への道にきかれるような明るく濃厚な表現が、アパラチアのアメリカ的音階や前時代的な通り一遍な作法を押し退けてきこえてきてよい。状態からいって歌が入って以降はスタジオ録音の放送の可能性もある。WSA(LP)は協会盤に近い頒布盤のようだが、2幕より3つの情景となっている。未検証。○。
DAの放送盤はビーチャムによる舞台解説から始まるが、最初の管弦楽だけによる前奏はつまらない。初期ディーリアスのワグナー/リヒャルト的な、もしくは国民楽派的な生硬な部分が出てしまっている。しかし所々にあらわれる非ドイツ的な情景、ゆっくりたゆたう響きにビーチャムは絶妙なバランスと音色操作をほどこし、芯は残るものの美しくまとまっている。聴きどころはやはり歌が入ってからで、歌劇から名を売ったディーリアスの面目躍如たる、楽園への道にきかれるような明るく濃厚な表現が、アパラチアのアメリカ的音階や前時代的な通り一遍な作法を押し退けてきこえてきてよい。状態からいって歌が入って以降はスタジオ録音の放送の可能性もある。WSA(LP)は協会盤に近い頒布盤のようだが、2幕より3つの情景となっている。未検証。○。