湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」

2017年09月28日 | チャイコフスキー
○ハイフェッツ(Vn)ピアティゴルスキー(Vc)ルービンシュタイン(P)(RCA,BMG)1950/8/23,24・CD

この三人組の中ではいちばん分が悪いピアティゴルスキーが曲のせいか少し表に出てきて危なげの無い技巧をみせているが十分にその渋い魅力を発揮しているとは言い難い。かなりヴァイオリンとバトルを繰り返す楽曲にもかかわらず、圧倒的なハイフェッツの力(技巧は当然のように満たされていて、その上に「力」である)の前に聴き劣りは否めない。ハイフェッツだってラフだしルビンシュタインにいたってはてきとうに弾き流したりしているのだが、楽曲がドロドロの余分だらけのチャイコであることからしてもそういうあるていど流すスタイルのほうが爽やかで素直に旋律を聞きやすい。だからピアティゴルスキーはこれはがんばっているほうだけれども、ハイフェッツに歩み寄りをみせて音色を似せるなどすればきちっとアンサンブルとして聞けたと思う。まあ、とにかくハイフェッツ、とくに壮年期までのハイフェッツは「弦の王」であることを認めざるをえないです。どういう手だ。○。

※2007/1/17の記事です

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