○フレスティエ指揮セント・ソリ管弦楽団(GRANDSLAM/disque francais)1955/9/25・CD
CD復刻では幻想とカップリングされているが音質差がかなり感じられこちらは貧弱なモノラル板起こしで針音もブツブツ入る。ただ、他でDFのカップリングの通り夜想曲と組み合わされている音源を聴くと似たようなものなのでこれは板起こしとしてはまずまず、なのだろう。演奏はかなり明晰で、速いインテンポでさっそうと進む場面が多く、対してオケの細部まで配慮が行き届き細かい音までも粒立てて決して曖昧にしない意志が感じられ聴いていて心地よい。粘るタイプのミュンシュとはまったく異なる、これぞフランス式というようなものだ。派手な解釈はないのでそういうものを求める向きには薦めないが、ドビュッシーの紡ぐ精妙な色彩変化こそを楽しみたい向きにはうってつけだろう。まあ、ラッパは下品だが。○。