私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

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2014年度 私的ブックランキング

2015-01-06 22:38:36 | 雑感
今さらだが、2014年に読んだ本のベストを備忘録の意味合いで選んでみた。


1位 綿矢りさ『かわいそうだね?』
2位 ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』
3位 ディーノ・ブッツァーティ『タタール人の砂漠』
4位 井筒俊彦『イスラーム文化 ―その根柢にあるもの―』
5位 池井戸潤『下町ロケット』
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2014年度 私的映画ランキング

2015-01-06 22:37:45 | 雑感
今さらだが、2014年度公開された映画のベストを、備忘録な意味で選んでみた。


1位 「白ゆき姫殺人事件」
2位 「インターステラー」
3位 「セッションズ」
4位 「ハンナ・アーレント」
5位 「オール・ユー・ニード・イズ・キル」
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「2013年度私的ブックランキング」

2013-12-28 18:47:52 | 雑感
2013年に読んだ本のベストを、備忘録な意味で選んでみた。
今年は国内作品に、僕の好みの作品が多かった印象である。

1位 中村文則『掏摸』
2位 永井荷風『つゆのあとさき』
3位 吉田修一『横道世之介』
4位 皆川博子『開かせていただき光栄です』
5位 山田風太郎『妖異金瓶梅』
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「2013年度私的映画ランキング」

2013-12-28 18:45:33 | 雑感
2013年度公開された映画のベストを、備忘録な意味で選んでみた。
僕の趣味が色濃く反映されたラインナップである。

1位 「さよなら渓谷」
2位 「かぐや姫の物語」
3位 「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
4位 「舟を編む」
5位 「ゼロ・グラビティ」
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2012年度私的ブックランキング

2013-01-06 21:45:04 | 雑感
2012年に読んだ本のベストを、備忘録な意味で選んでみた。
文学好きな自分の趣味がよく出ているなと感じる。

1位 イアン・マキューアン『初夜』   
2位 デイヴィッド・ベニオフ『卵をめぐる祖父の戦争』
3位 伊藤計劃『The Indifference Engine』
4位 北村薫『六の宮の姫君』
5位 津村記久子『ワーカーズ・ダイジェスト』
6位 窪美澄『ふがいない僕は空を見た』
7位 庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』
8位 朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』
9位 ハンス・ペーター・リヒター『あのころはフリードリヒがいた』
10位 司馬遼太郎『坂の上の雲』
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2012年度私的映画ランキング

2013-01-06 21:43:57 | 雑感
2012年度公開された映画のベストを、備忘録な意味で選んでみた。
僕の趣味が出たラインナップである。

1位 「おおかみこどもの雨と雪」
2位 「別離」
3位 「桐島、部活やめるってよ」
4位 「少年と自転車」
5位 「ドラゴン・タトゥーの女」
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2011年度 私的ブックランキング

2011-12-28 20:08:17 | 雑感
2011年も終わりということで、今年読んだ本のベスト10を選んでみた。


1位 エドワード・オールビー『動物園物語/ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』
  
『ヴァージニア・ウルフ』の夫婦ゲンカがとてつもなくこわい。読んでいるだけで心がささくれ立つようだ。
しかしそんな互いを傷つけあう言葉の中から、見えてくる景色にしばし圧倒される。


2位 津村記久子『ミュージック・ブレス・ユー!!』
  
主人公のアザミが大変魅力的。軽くイタイ子だけど、そのまっすぐな心根に胸が熱くなる。
そして青春小説らしく、もやもやしたところも、胸に沁みて、大変心地よかった。


3位 伊藤計劃『ハーモニー』
  
緻密なまでに考え抜かれた文体に、最後、してやられたという思いに駆られる。
少女の精神的ぶつかりあいや、筋運びもおもしろい。作者の急逝が惜しまれる一品。


4位 『河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙』河北新報社
  
未曾有の大震災のときの状況、そしてその後の惨事に、読んでいて幾度も目頭を熱くさせられる。
そんな非常時の中、ときに悩み、迷い、苦しみながらも、報道を続けた姿勢に心打たれる。


5位 フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』
  
合わない作品もあるが、合う作品はびっくりするくらいの傑作レベル。
個人的には『フェーナー氏』と『チェロ』が好き。そこにある悲劇に、ただただ打ちのめされてしまう。


6位 北杜夫『夜と霧の隅で』 
7位 莫言『白檀の刑』
8位 津村記久子『君は永遠にそいつらより若い』
9位 コーマック・マッカーシー『平原の町』
10位 冲方丁『天地明察』



◎番外
 トーマス・マン『トーニオ・クレーガー 他一篇』
 村上春樹『神の子どもたちはみな踊る』

上記の作品は既読なので、ランキングからははずした。だが両方ともすばらしいまでの傑作である。


●総括
2011年という年は個人的にはいろいろなことがあった。
その年を飾るにふさわしくない作品が1位だけど、個人の好みだから仕様がない。
世の中は明るくもあり、暗くもある。そして明るい作品が心を打つときもあれば、暗い作品が心をゆさぶるときもある。そういうことらしい。
僕はこれからも王道を歩かないで行こうと思う。



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2011年度 私的映画ランキング

2011-12-27 20:44:47 | 雑感
今年も終わりということで、今年見た映画のベストを選んでみた。
2011年に宮城県で公開された映画作品が、ランキングの対象である。


1位 「八日目の蝉」
  
内容はヘビーだが、心ゆさぶられる作品。誘拐犯と幼い娘の関係が、見ていて胸に迫る。
倫理的にはまちがっていても、人は関係性を通して大事なものを受け取っていくのかもしれない。


2位 「冷たい熱帯魚」
  
内容はグロテスクかつ悪趣味。しかしその破壊的な展開に終始圧倒されっぱなしでしびれてしまう。
特に悪意にまみれた人たらしとでも言うべき村田の造形が圧巻だった。


3位 「キック・アス」
  
この作品はヒットガールこと、ナオミ・グレース・モレッツの魅力に尽きる。
幼い少女に関わらず、敵をぶっ殺しまくる姿はとっても新鮮で、強烈なインパクトがあった。


4位 「監督失格」
5位 「奇跡」



●総括
個人的に今年は低調だったような気がする。三月からしばらくの間、映画を見れなかったことも影響しているのかもしれない。
その中で「八日目の蝉」は個人的な好みの直球ど真ん中だった。



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多謝

2011-03-18 08:04:45 | 雑感
本日、地震8日目にしてようやく電気が復旧しました。
住んでいるのは宮城県の内陸なので、津波とは無縁でしたし、住居も壁の表面がはがれおちただけで済みましたが、ライフラインはズタボロです。電気は本当に大事だ、と心の底から思います。

地震から今日までの間に、当ブログにも応援のコメントやメッセージを頂きました。
考えてもなかったので、驚くと同時に非常に感謝しております。
かなり適当にやっているブログなのに、本当にありがたい話です。

水道は止まったままで、ガソリンはなく、物流は滞っており、生活はいまだ不便ですが、今後もいままでと同じトーンで地道に続けていきます。
本当に皆さま、ありがとうございました。
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2010年度 私的ブックランキング

2010-12-29 01:56:22 | 雑感
2010年も終わりということで、今年読んだ本のベスト10を選んでみた。


1位 伊藤計劃『虐殺器官』
  
911以降の問題点を、近未来を舞台に、徹底的なディテールと大きな設定の元に描いたエンタメ大作。
プロットのおもしろさ、際立ったアクションシーン、優れた哲学性、圧倒的描写力に、ただただ感服。


2位 マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』
  
ラストの大どんでん返しに、してやられてしまった。伏線も丁寧に張っており、充分に驚かされる。
恋愛小説としても、青春小説としても楽しく、なつかしさと甘酸っぱさで微笑ましい気分になる。


3位 村上春樹『遠い太鼓』
  
ユーモアあふれる文章が多く、いくつかの場面で大いに笑う。個人的にはクローゼットの虐殺が好きだ。
旅行記としても充分におもしろく、その土地で暮らした人間だけが書けうる実感に満ちた文章が、心に響く。


4位 イサベル・アジェンデ『精霊たちの家』
  
魅力的で個性的なキャラクターと、イマジネーションに満ちあふれたエピソードに心奪われる。
特に後半の展開はすさまじく、現実と微妙にリンクした内容に、作者の怒りを見るような気がする。


5位 ディーノ・ブッツァーティ『神を見た犬』
  
短編集ということで、微妙な作品もあるが、本作品中の『コロンブレ』は文句なしの傑作。
謎の魚コロンブレにつきまとわれた男の悲壮とも狂気ともつかない姿と、そのラストに軽い衝撃を受ける。


6位 コーマック・マッカーシー『ザ・ロード』
  
抑制された静かな文章の中から、荒廃した世界が浮かび上がってくる様が非常に好ましい。
理性を貫こうとする父子の姿と、互いの愛情がすばらしく、ダークなわりに読後感が良い。


7位 伊坂幸太郎『ゴールデン・スランバー』
  
いままで読んだ伊坂作品の中では、最も完成度の高い作品と思う。伊坂幸太郎の良さがすべて出ている。
逃亡する青柳を助ける、友人や元カノたちとの関係が温かい。


8位 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『たったひとつの冴えたやりかた』
  
表題作の、聡明で生き生きとした少女と、気弱なエイリアンの関係が本当におもしろい。
ラストの少女の行動と決断が美しく、汚れた心の僕でさえがつんとやられてしまった。


9位 浅田次郎『蒼穹の昴』
  
どのキャラクターも個性的で、アクが強く、とことん魅力的。そんな人物群にほれぼれしてしまう。
物語も波乱万丈で、ワクワクドキドキできる一級の娯楽小説。


10位 マヌエル・プイグ『蜘蛛女のキス』
  
背景の見えないダイアローグの中から、徐々に二人の関係が見えてくる過程がスリリング。
読み手の想像力を惹起する会話体の中から、濃密な情愛が浮かんでくる様がなかなか優れている



◎番外
 村上春樹『象の消滅』

上記の作品は各短篇集によって読んだことがあるので、ランキングからははずした。だがすばらしいまでの傑作である。


●総括
奇しくも普段読まないSFが上位に来た。
普段読まないからと言って、手を出さないと、優れた作品には出会えないものらしい。SFもちゃんと読んでみるものだ。
今年はいやなことがあったが、読書的にはいい1年だったと思う。



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2010年度 私的映画ランキング

2010-12-27 21:01:45 | 雑感
今年も終わりということで、今年見た映画のベスト10を選んでみた。
2010年に宮城県で公開された映画作品が、ランキングの対象である。


1位 「告白」
  
映画中に漂う、女教師の冷たい悪意と容赦のなさがむちゃくちゃこわい。そしてただただすごい。
最初から最後まで、緊迫感にあふれており、終始画面に釘付けになってしまった。


2位 「トイ・ストーリー3」
  
映画を見ている間、ワクワクし、ジーンと胸が震え、感動もできる。ため息が出るほどすばらしい作品。
ラストシーンのアンディとウッディの姿が切なく、いつまでも忘れがたい。


3位 「パレード」
  
共同生活を送る男女五人のいびつで表層的な関係が不気味で、寒々しく、なかなか忘れがたい。
それでいて五人の生活には笑いや楽しげ雰囲気の場面もあり、そういったギャップも印象的。


4位 「カティンの森」
  
ラストの虐殺シーンに衝撃を受ける。こんなことが本当に起きたのかと思うと、気が滅入ってしまう。
戦時下で行なわれる陰惨な現実を真正面から描ききった、監督の怒りに満ちた一品。


5位 「悪人」
  
役者の演技で、人物の心理を描いていく演出が印象的。監督も役者も双方期待に応えている。
悪と単純に断罪できない弱い人間たちの姿を、真摯に描いている点がすばらしい。


6位 「マイレージ、マイライフ」
  
人生に漂う笑いと孤独という、軽さと重たさとが、適度にバランスよく調和した作品。
俳優たちの演技もすばらしく、どの役者も等身大の人物をセンスよく演じていて見事。


7位 「第9地区」
  
グロテスクなエイリアンの姿が印象的。その描写から差別の問題が浮かび上がってくる点にセンスを感じる。
物語、アクション、映像、テーマ性、どれをとっても見応えのある作品になっている。


8位 「息もできない」
  
痛々しい暴力描写が印象的。そこから暴力の連関というテーマが浮かび上がってくる点はすばらしい。
内容のわりに繊細な作品で、じわじわと胸にしみこんでくる。


9位 「インビクタス/負けざる者たち」
  
マンデラの自らが範を垂れて行動しようとする姿勢が心底カッコいい。
彼の行動があるからこそ、このまっすぐな展開の物語に、感動することができたのだと思う。


10位 「クロッシング」
  
北朝鮮で生きることの困難について考え込んでしまう。
貧困や衛生、妻子を残すことの悲しみなどの苦難がつらい。ラストは悲しいが、一つの現実かもしれない。



●総括
基本的に、僕は重い作品が好きらしい。そんなことを改めて確認するような形になった。
個人的1位だった「告白」はたぶん中島哲也の(今後も含めて)最高傑作であり、代表作になると思う。



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2009年 第83回キネマ旬報ベストテン

2010-01-12 20:32:07 | 雑感
2009年のキネマ旬報ベストテンが発表された。
順位は以下の通り。右の星は、僕の評価である。
概ね妥当な結果といったところだろう。


日本映画ベスト・テン
(1)「ディア・ドクター」 ★★★★★
(2)「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」 ★★★★
(3)「劔岳 点の記」 ★★★★★
(4)「愛のむきだし」 ★★★★★
(5)「沈まぬ太陽」
(6)「空気人形」 ★★★★
(7)「ウルトラミラクルラブストーリー」 ★★
(8)「サマーウォーズ」 ★★★
(9)「誰も守ってくれない」 ★★★★★
(10)「風が強く吹いている」 ★★★★


外国映画ベスト・テン
(1)「グラン・トリノ」 ★★★★★
(2)「母なる証明」 ★★★★
(3)「チェンジリング」 ★★★★★
(4)「チェイサー」 ★★★★
(5)「レスラー」 ★★★★★
(6)「愛を読むひと」 ★★★★
(7)「アンナと過ごした4日間」
(8)「戦場でワルツを」 ★★★
(8)「スラムドッグ$ミリオネア」 ★★★★★
(10)「イングロリアス・バスターズ」 ★★★★


ディア・ドクターが日本映画1位 キネマ旬報ベストテン(共同通信) - goo ニュース
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2009年度 私的ブックランキング

2009-12-28 21:44:06 | 雑感
2009年も終わりということで、今年読んだ本のベスト10を選んでみた。


1位 川上未映子『ヘヴン』
  
哲学的なテーマ性、キャラクター、プロット、描写力、リーダビリティなど、どれをとっても一級の作品。
「僕」とコジマに個人的には激しく共感。ゆえに後半、二人の間に亀裂が入る展開に心がゆさぶられる。


2位 レベッカ・ブラウン『家庭の医学』
  
自分の愛する人間が苦しみながら、どんどん死に向かっていく様を、淡々と描写している点が印象的。
絶望的な状況にもかかわらず、作中には静けさが漂っており、それが深く胸を打つ。


3位 マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』
  
キュートで、うざくて、パワフルなフローラの姿に深く感動。野蛮なまでに情熱的な、ゴーギャンもすばらしい。
二人の主人公の存在感が、小説を魅力的なものにしていた。


4位 司馬遼太郎『国盗り物語』
  
前半の斎藤道三のピカレスクっぷりもすばらしいが、後半の明智光秀はそれ以上にいいキャラをしている。
心理描写も的確で、くそマジメな光秀が謀反を起こすに至った背景には、確かな説得力があった。


5位 村上春樹『1Q84』
  
まだ未完のようなので、少し順位を下げたが、エンタテイメント性も文学性も兼ね備えた春樹らしい作品。
ファンだからという贔屓目もあるが、BOOK 3が待ち遠しいと心から思う。


6位 吉田修一『悪人』
  
ある平凡な事件に関わることになった、各人物の状況を重層的に、心理を丁寧に描き出していて、好印象。
光代と祐一という二人の主人公の、愚かで不器用な姿が、あまりに悲しい。


7位 佐藤多佳子『一瞬の風になれ』
  
その迷いのない、まっすぐすぎるくらいの王道展開に、強く心を動かされる。
小説全体に疾走感が感じられ、登場人物の爽やかさには感動する。まさに一級の青春小説。


8位 角田光代『八日目の蝉』
  
前半の愛情をもって接する誘拐犯の話も、後半の自分の過去と向き合う少女の話も、どちらもすばらしい。
ラストからは人間の底力のようなものが感じられ、非常にポジティブな印象を受けた。


9位 スタニスワフ・レム『ソラリス』
  
エンタテイメント性と、哲学性が絶妙に融合した、優れたハードSF。
自分とは違う存在とコミュニケートすることの困難さを、イマジネーション豊かに語っている点に心惹かれる


10位 村上龍『半島を出よ』
  
北朝鮮のゲリラ兵が日本を統治するという、ハッタリに満ちた話を、想像力を駆使して描く筆致に感服。
ディテールの確かさ、プロットの運び方など、村上龍の力量を再認識させられた。


◎番外
 金子みすゞ『金子みすゞ童謡集』
 村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』
 アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ『星の王子さま』

上記の作品は以前に読んだことがあるので、ランキングからは外した。
どれもすばらしいまでの傑作である。


◎蛇足
本つながりということでついでに書くと、今年の私的マンガランク1位は、大石浩二『いぬまるだしっ』だった。
ネタっぽく見えるが、ガチだったりする。


●総括
1位と2位の作品には、ほとんど差がない。

順位の違いは、『ヘヴン』の方が最近読んだため印象が強いこと。この一作で、川上未映子のファンになったからということ。そして作家の今後に期待を込めてのものである。
できれば『ヘヴン』は何かの賞をもらってほしいものだ。
目に見える形で、世間的にこの作品が評価されてほしい。

『家庭の医学』は小川洋子が誉めていたから読んだ作品。
本にしろ何にしろ、アンテナを張っておくと、いいものに出会えるという好例であり、僕にとって忘れがたい作品となった。



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2009-12-28 21:40:24 | 雑感
今年も終わりということで、今年見た映画のベスト10を選んでみた。
2009年に宮城県で公開された映画作品が、ランキングの対象である。


1位 「愛のむきだし」
  
実にくだらない映画だが、そのアホらしいストーリーに終始心は釘付け。
むきだしになった登場人物たちの感情のぶつかり合いが、胸に響き、ラストで深く感動することができる。


2位 「レスラー」
  
老いたボクサーの不器用な生き方が、見ていてあまりにつらい。
自分が愛される世界に、自分が愛する者がいない、という事実の、苦さと悲しみが印象に残る。


3位 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
  
寓話的な世界観が心地よく、俳優たちの熱演もあって、忘れがたい作品に仕上がっている。
年をとるにつれて若返っていく悲しみを、淡々と描き上げている点も好印象。


4位 「スラムドッグ$ミリオネア」
  
純情な主人公の波乱万丈の人生が、エンタテイメントして単純におもしろい。
主人公を取り巻く社会情勢や、ダンスなどのインドらしい雰囲気も、映画をうまく盛り上げていた。


5位 「縞模様のパジャマの少年」
  
ラストシーンが、深く胸に突き刺さる一品。
戦争が本当に愚かしいものでしかないことを、痛々しいほど、はっきりと切実に教えてくれる。


6位 「チェンジリング」
  
息子を探すため、あらゆる権力に立ち向かい、希望を捨てない母親の姿が非常に印象的。
その徹底的な姿ゆえに、どこか悲壮に見える点が、本作の味わいを深いものにしている。


7位 「あの日、欲望の大地で」
  
並列する三つの物語を語る手腕が本当に上手く、それゆえに最後まで興味を惹きつけられる。
登場人物の心理を仄めかせるように描く辺りも絶妙で、個人的にはかなりツボであった。


8位 「グラン・トリノ」
  
ガンコな老人が、若い世代に見せる生き様が、いかにも美学に満ちていて、印象的。
演出等も本当に上手く、イーストウッドの底力を改めて見せつけられる。


9位 「劔岳 点の記」
  
ストーリー自体は平凡なれど、山の映像はとにかくすばらしい。
その雄大な景色のおかげで、自然に立ち向かう人々の姿が崇高なものに映り、胸に響く。


10位 「アバター」
  
映像の美しさ、しっかりとした世界観の構築、エンタテイメントに徹したストーリーなど、充分楽しめる。
表面で見える以上に、深いテーマ性がかくれているように見え、その点が個人的に気に入った。


●総括
確実に好みの分かれる作品だが、「愛のむきだし」は完全に僕のツボにはまった。
今年見た映画の中では、抜きん出た作品である。

そのほかではアカデミー賞系の作品が上位に来ている。
今年はいつも以上に、良作がノミネートされていたのだ、と知ることができた。



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2008年 第82回キネマ旬報ベスト・テン

2009-01-08 20:13:57 | 雑感
2008年度のキネ旬ベストテンが発表された。
順位と、各作品の僕の評価は以下の通り。

● 日本映画ベスト・テン
1位 「おくりびと」 ★★★★★
2位 「ぐるりのこと。」 ★★★★★
3位 「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」
4位 「トウキョウソナタ」 ★★★★
5位 「歩いても 歩いても」 ★★★★★
6位 「闇の子供たち」 ★★★★★
7位 「母べえ」
8位 「クライマーズ・ハイ」
9位 「接吻」 ★★★★★
10位 「アフタースクール」 ★★★★★
次点 「百万円と苦虫女」 ★★★★

● 外国映画ベスト・テン
1位 「ノーカントリー」 ★★★★★
2位 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 ★★★★★
3位 「ダークナイト」 ★★
4位 「イントゥ・ザ・ワイルド」 ★★★★
4位 「ラスト、コーション」 ★★★★★
6位 「イースタン・プロミス」 ★★★★
7位 「その土曜日、7時58分」
8位 「エグザイル/絆」
9位 「つぐない」 ★★★★★
10位 「チェチェンへ アレクサンドラの旅」
次点 「12人の怒れる男」 ★★★★

基本的に妥当な結果といったところだろう。
個人的には「チェチェンへ」がまったくチェックしていなかったので、少し驚き。よくよく調べたら、ソクーロフの最新作とのことで、ちょっと気になる。
宮城でもはたして公開されるのだろうか。

ちなみに僕の2008年度のランキングは以下の通りである。参考までに。
2008年度 私的映画ランキング
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