長岡京市観光協会のブログ

長岡京市の出来事を紹介します。

水のお薬(伝説)

2016年01月26日 | 楊谷寺




昔々、長岡京の乙訓寺に空海と言うお坊さんが住んでおられました。

空海は弘法大師とも呼ばれ、仏教の真言宗を開いた人です。

ある日、空海は西山の楊谷寺を訪れました。このお寺は十一面千手観音の

あることで有名です。空海はお寺にいると、母ザルがお寺の岩から流れ出る

水を子ザルに何回も運んでいるのに気が付きました。もっとよく見ようと

近寄ってみると、驚いたことに目が見えない赤ちゃんザルの

目を洗ってやっているのです。空海は子供への母ザルの優しさに心を

打たれました。それで、空海は赤ちゃんザルの回復を祈りに毎日お寺を

訪れ、母ザルが子供の目に水をさすのを見届けました。それから、奇跡が

起こりました。17日目に赤ちゃんザルの目が開いたんです。空海はお寺の

水が赤ちゃんザルに効き目があったので、人にも効き目があるのでは

ないかと、考えました。それで、もっと効き目があるたくさんの水が

ほしいと思いました。どっこを使って、岩を叩き割りました。独鈷は

仏教で使う用具で人々の悩みを解決する力があると信じられています。

空海は祈り続けました。17日間、祈り続けて、人々の目の病気が水を

つけることで治りました。水の効き目は村中に伝わり、たくさんの

人がお寺を訪れました。この言い伝えは今も残っています。目の病気を

治そうと、毎月17日は多くの人々が柳谷観音にやってきます。
                   長岡京市の昔話より)


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