小倉山荘カフェに行って、かき氷を食べました。
目にもあざやかな抹茶の色に、心がおどります。
ひとくちスプーンをふくむと、
さわやかな抹茶の香りがぱっとひろがり、
やわらかい氷のつめたさがつきささるかと思うと瞬間に溶けさり、
さっと風が通ったかのよう。
まるで新緑をわたる風を食べているみたい、と思います。
敷かれている紙に、百人一首の
「春すぎて夏来にけらし白妙のころもほすてふ天の香久山」
の和歌が書いてありました。
いまの季節にぴったりで、さわやかな和歌。
春がすぎて、夏が来たようだよ。
衣替えのために真っ白な衣を山いちめんに干すという、
天の香久山が真っ白に見えるから。
という歌詞をかみしめながら、
いまの季節は衣替えにちょうどいいなあ、とか、
やまぼうしや卯の花などの白い花がこれから楽しみだなあ、
などと思います。
ふと庭に目をやると、青もみじがあざやか。
窓にかかったすだれも、
平安時代にいるかのような気分を演出してくれます。
抹茶のかき氷は初夏限定メニューとのこと。
かき氷といえば夏、と思っていましたが、
いまの季節にも心地よいと新発見です。
小倉山荘カフェは、
JRや阪急などの主な交通機関からはすこし離れていますが、
歩いたからこそ、かき氷のさわやかさを満喫できました。
散策で青もみじを楽しんだあとのかき氷は格別でした。
※小倉山荘竹生の郷 小倉山荘カフェ 公式サイトはこちら