アブデラティフ・ケシシュ監督の映画「アデル、ブルーは熱い色」の試写を見て来た。
コミックが原作というのが、フランス映画としてはちょっと異色。
昨年、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得した。
リセに通うヒロインのアデルは、道ですれ違った青い髪の女性エマに一目惚れし、
やがて激しく愛し合う――。その恋の始まりと終わりを描いた、ある意味でシンプルな作品。
このアデルとエマは、正反対と言っていいタイプなのだけれど、
エマと付き合うようになってからのアデルの服装がほぼ青色なのが象徴的。
好きな人の色に染まりたいという、恋する女の子ならではの思いが痛いくらいに伝わって来る。
恋人と完全に同一化することなんて、実際には不可能なのにね。
「 I follow you」と歌うリッケ・リーの曲で、切なさはいや増す。それは破綻の予兆でもある。
上映時間は179分と長めだが、一人の女性の恋を通しての心の動きを
細部まで浮かび上がらせるには必要な長さだったと思う。
主演のアデル・エグザルホプロスの繊細な表情が忘れ難い。エマ役のレア・セドゥも魅力的。
どこにでもある、誰にでも覚えのある、だからこそ胸が苦しくなるような物語。
例えば、恋人が戻ってこないことは明らかなのに、それでも儚い希望を抱いてしまうあの感覚を、
スクリーンを前にした観客も抱きながら展開を見守ってしまう。
ラストの感じは、キェシロフスキ監督の映画「トリコロール赤の愛」(青ではなく!)に
抱いた印象に、通じるものがあったような…!?
といってもン十年前に見たきりだから、見当外れな可能性が大いにあるが(笑)。
コミックが原作というのが、フランス映画としてはちょっと異色。
昨年、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得した。
リセに通うヒロインのアデルは、道ですれ違った青い髪の女性エマに一目惚れし、
やがて激しく愛し合う――。その恋の始まりと終わりを描いた、ある意味でシンプルな作品。
このアデルとエマは、正反対と言っていいタイプなのだけれど、
エマと付き合うようになってからのアデルの服装がほぼ青色なのが象徴的。
好きな人の色に染まりたいという、恋する女の子ならではの思いが痛いくらいに伝わって来る。
恋人と完全に同一化することなんて、実際には不可能なのにね。
「 I follow you」と歌うリッケ・リーの曲で、切なさはいや増す。それは破綻の予兆でもある。
上映時間は179分と長めだが、一人の女性の恋を通しての心の動きを
細部まで浮かび上がらせるには必要な長さだったと思う。
主演のアデル・エグザルホプロスの繊細な表情が忘れ難い。エマ役のレア・セドゥも魅力的。
どこにでもある、誰にでも覚えのある、だからこそ胸が苦しくなるような物語。
例えば、恋人が戻ってこないことは明らかなのに、それでも儚い希望を抱いてしまうあの感覚を、
スクリーンを前にした観客も抱きながら展開を見守ってしまう。
ラストの感じは、キェシロフスキ監督の映画「トリコロール赤の愛」(青ではなく!)に
抱いた印象に、通じるものがあったような…!?
といってもン十年前に見たきりだから、見当外れな可能性が大いにあるが(笑)。