ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

三浦由城子書作展

2013年01月04日 | インポート

Miurayukiko11月4日(金)、新しい年が始まりました。本年もよろしくお願いいたします。

徳島市銀座商店街のギャラリー喫茶グレイス2Fで、三浦由城子さんの書作展が今日からあるとのご案内をいただき、別件の用事もあったので観覧させていただきました。

三浦さんは四国大学文学部書道コースの卒業生です。私は初対面でしたが、書道文化学科の教員であることを話すと、親しく学生時代のお話などもお聞きすることができました。

この喫茶店は、絵画・写真・書など様々な芸術作品の展覧会をさせてくれるところで、この日も20点以上の小作品が展示されていました。ここでの個展は17年前からすでに6回目を数えるとのことです。百貨店で個展をされたこともあるそうです。

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三浦さんは大学卒業後に県の教育委員会に短期間お勤めされて、その後ご結婚後は、実家の造園業のお手伝いをされる一方で、書作に励み、大字仮名の作品を公募展などで発表されていました。しかし、展覧会の書では一般の方には内容が伝わらないのを残念に思い、身近な言葉での小作品を個展で発表を続ける一方、看板やラベルなどの商業書道にも挑戦してきたそうです。

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「阿波尾鶏」や岩盤浴の看板や、鳴門の酒ラベル「田舎侍」、上勝の焼酎ラベル、水穂蒲鉾のラベルなどを手掛け、石碑の文字などもいくつか揮毫しているそうで、本学の書道文化学科が今、かかわっている商業書道・デザイン書道の開拓者のお一人であることがわかりました。

作品に使う言葉は、日常の生活の中で感じたことを書きとめておき、作品化するときはワンパターンにならないことと、美しい余白を生かすことに気をつけておられるそうです。

パネルは白い表具に、淡墨を中心にしたおしゃれな作品が多く、銀箔の上に墨で書かれたような渋い雰囲気のものもありました。

会場は土曜日は休廊で、それ以外は毎日1月31日(木)まで行われています。時間は10:00~18:00です。

会場:ギャラリー喫茶GRACE  徳島市銀座19-2 、TEL088-654-3448

このようなギャラリー喫茶は、お店の方が管理をしてくださいますから、個展をするにはとてもいいですね。ご本人は阿波市在住とのことですし、お仕事もありますから毎日は来られないと思いますが、時折はお会いできると思います。とても魅力的な方です。

このような個展を続けられていることが素晴らしいです。お聞きしたら、卒業する時にゼミの指導教官の亀石先生から「卒業しても必ず筆を持ち続けなさい。」と指導されたことを実践されてきたとのことでした。

ぜひご覧ください。