ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

芳藍書道展2015、第12回四国大学書道文化学会

2015年11月30日 | 日記

11月27日(金)~29日(日)、徳島駅前の四国大学の交流プラザで芳藍書道展が開かれました。立派な作品の数々をご覧下さい。

29日(日)の午後は、書道文化学会が開かれました。

最初は、文房四宝・拓本の研究家の日野楠雄先生の発表で「拓本の役割と実践 -北魏高貞碑や古梅園墨型拓などを見ながら―」です。多くの拓本の実物も見ることができました。

次は、本学の仮名の専門家である亀石二三先生の「『余白美』を考える」という研究発表です。授業の続きのような内容ですので、学生は熱心に聞いていました。

私も、「浙江大学での特別授業と杭州滞在報告」と題して、今年の9月中旬の出張の様子を報告しました。

最後は、第14期卒業生の西直子さんの発表「地域の子供たちと共に」です。西先生は、大学卒業後に自宅で書道塾を初め、一時期は高校で書道の講師も数年経験し、結婚して、お子さんが学校に行き出してから、また書道塾に専念し始めました。緻密な教材研究をし、子供たちが楽しんで学習できるようにお手本を徹底的に工夫したそうです。そのうちに、塾生が展覧会で良い賞をとれるようになって塾生も増え、現在は二か所の塾経営をされています。近年は、県外からも指導法の視察に来られるほど有名な書塾になりました。

学生の中には、将来的に塾経営を考えている者も多いので、たいへん参考になるお話でした。

書道は、文字を書くだけでなく、このようにお話をお聞きする時間も大切です。明治の大書家、日下部鳴鶴は、書道に関して重要なこととして、「多聞・多見・多作」「読書」「旅行」を挙げています。手の技術だけ鍛えても、頭の中の世界を広げなければ決して良い作品は書けないということです。

 

 


アースパレード2015 inとくしま 

2015年11月28日 | 日記

11月28日(土)、13:00から、徳島駅前で、COP21に関連して地球温暖化防止を訴える標記のイベントがあり、主催者の依頼で学生3名が書道パフォーマンスを披露しました。主催は徳島県県民環境部環境首都課分室 エコみらいとくしまです。そごう徳島店の2階屋外ロビーです。参加者は写真左から、4年生の見世さん、三宅さん、郡さんの3名です。4年間、書道パフォーマンスで活躍してきた3名です。彼女たちにとっては、おそらく学生時代最後のパフォーマンス披露です。50名ほどの観客が集まりました。

2作品を披露しました。

終了後に、見学で来ていた書道文化学科学生も一緒に入って記念写真を撮りました。佐藤さん、米澤さん、井上さんの3名が加わり、スダチ君も一緒です。

イベントに参加されていた、買物時のマイバッグ使用を訴える徳島の不思議な女性アイドルグループ「マイバッグガールズ」と一緒に撮影しました。青髪のエンクミさんとは知り合いです。

最後に、参加者全員で記念撮影です。書道パフォーマンスが、パレードの最後を飾ったので、主催者の方はたいへん喜んで下さいました。2作品は、乾かしてから数日後に、そごうの隣のアミコビル1階のホールに展示されるそうです。また、お近くの方はご覧ください。

肌寒い中でしたが、楽しいイベントでした。アースパレードは全国各地で行なわれて、やがてはパリで行なわれるそうですが、徳島のパレードが全国で最も最初に行なわれたのだそうです。

 

 

 


脇町での学外授業2015

2015年11月22日 | 日記

前後しますが、11月20日(金)に行なった美馬市脇町での学外授業について報告します。1月~2月に行なわれる「うだつをいける」のイベントに今年も書道文化学科の学生が協力します。4年生の「実用書法」の授業のメンバーのうち、この日は9名が参加しました。このイベントは昨年から協力しています。COC事業の一部です。マイクロバスで50分ほどで脇町の吉田家住宅に到着しました。ここが主会場です。

美馬市観光課の職員のお二人が既に待機しておられて、昨年度のイベントの様子を記録したDVDを30分ほど視聴して説明を受けました。その映像の中では昨年のイベントで活躍した仲道裕馬君のインタビューも紹介されていました。昨年は彼がメインの看板を書き、書道パフォーマンスも行ないました。彼は現在は大分県の中学校で教員をしています。

その後、吉田家住宅の内部を案内していただき、土蔵の2階の部屋を見学しました。学生が説明を受けているところです。昨年はここを作品展示に使いましたが、今年も展示会場として使うことになりました。昔は、従業員が夜に寝る部屋として使われていたそうです。部屋の壁には、江戸時代から明治時代にかけての従業員の落書きが墨でびっしりと書かれています。ここは俗にいう「たこ部屋」で、きつい労働から従業員が逃亡しないように、窓には格子が付けられて、夜には階段が外されていたそうです。土蔵は鍵をしてしまえば、逃亡することはできません。ですから窓はほとんどありません。穴倉のような感じです。藍玉を作る労働はたいへんきついので、当時は全国各地からの季節労働者がここに押し込められていたようで、つらい仕事が終わってここを出る時は、記念に自分の名前や思いなどを書いていったようです。高校の運動部の部室の落書きのような感じです。これもいずれは翻訳して紹介すれば観光資源になると思います。


藤川三渓生誕200年記念祭、ハングル書芸講習会

2015年11月21日 | 日記

11月21日(土)、多忙な一日の始まりです。朝7:00に家を出て高松市三谷に向かいました。幕末の儒学者で日本近代水産業の開拓者で藤川三渓の生誕200年祭に参加するためです。藤川三渓の略歴は下記のとおり。ここ数年調査している中山城山の重要な門下生の一人です。

藤川三渓 (ふじかわさんけい) 文化13年~明治24 (1816~91)  76歳      讃岐山田郡三谷村の生まれ。名は忠猷(ただみち)、字は伯孝、通称は求馬・能登・将監など。儒医である父南凱から学問の手ほどきを受け、中山城山に経史を学ぶ。長崎で高島秋帆に砲術を学び、江戸で輪王寺一品親王の侍講となり、高杉晋作ら尊王志士と交わった。日米和親条約締結後は北海道に渡り北辺を視察した。高松へ帰藩後は日柳燕石・小橋香水と交わった。海防のために農兵500名を組織し龍虎隊を結成、自ら隊長となって洋式訓練を施し屋島長崎ノ鼻に砲台を築いた。維新後は太政官正院権小史などを務め明治14年に退官。長崎で習得した銃殺捕鯨を生かし開洋社を設立した。また大日本水産学校・大阪水産学校を設立し、水産事業の発展に尽くした。

8:30ごろに会場に到着。少し歩いて、まずは9:00から藤川家墓地でプログラムがありました。銅像の除幕式というイベントを生まれて初めて見ました。除幕の直前の状況が興味深かったです。こんな風にひもを両側から引っ張ります。左手前が実行委員長の植田氏です。

銅像製作者の彫刻家 池川直(いけがわすなお)先生です。香川県出身で現在は鹿児島大学教授。日本の彫刻界でご活躍中の方です。製作にあたって、三渓の生涯を詳しく調べてイメージを作りあげたそうです。芸術家にとっては事前のイメージ作りがとても大切です。威厳のある銅像になりました。池川氏の略歴は下記のサイトをご覧下さい。西郷隆盛像なども手掛けているそうです。

http://www007.upp.so-net.ne.jp/sunao-ikegawa/biography.html

その後、三谷地区コミュニティセンターに移動して、記念式典が始まりました。三渓の名前を付けた「高松市立三渓小学校」の子供たちが、藤川三渓の歌を歌いました。とても好感の持てる子供たちでした。素晴らしい教育が行なわれていることがわかります。儒学者の雅号が名前に付けられた学校というのは、全国的にも珍しいと思います。偉大な学者の精神は現代にも引き継がれています。

その後に、田山泰三先生の講演が始まりました。「藤川三渓先生を讃えて ー三渓をめぐる新発見を中心にー」という題名です。

講演直前に、「今回は小学生に大志を抱かせるための講演だ」とおっしゃっていました。たいへんわかり易い、楽しい講演でした。

懇親会に30分だけ出席した後に、神戸市長田区に移動しました。約2時間で神戸韓国文化教育院に到着しました。ハングル書芸の講習会の講師として呼ばれたためです。学外でハングル書芸を指導するのは、数年ぶりの事でした。兵庫県や大阪府の高校・大学で韓国語を教えておられる韓国語の先生たちのための研修会です。参加者は14名。以前から知っている先生もいました。ほとんどが韓国から来られて、日本で韓国語を教えておられる方です。兵庫県には韓国語授業がある高校が20校もあるということでした。1時間ほどパワーポイントの映像によって説明し、約1時間で実際に書いて作品化しました。

今回は事前に、研修の表題の横断幕も書かせて頂き、送ってありました。版本体です。その前のホワイトボードに参加者の製作した作品を貼りました。皆、なかなか力作です。あっという間に2時間が過ぎました。

終了後は場所を移動して、懇親夕食会に1時間ほど出席しました。チョンキテク院長さんや韓日語学院のホンソンフン先生、韓国の延世大学から営業に来られていたハンスンク先生と楽しく会話してから帰りました。帰ると21時を回っていました。なかなか多忙でしたが、良い経験をした一日でした。

 

 


芳藍祭2015

2015年11月15日 | 日記

11月14日(土)、今年の芳藍祭の一般公開が始まりました。この日の午前には、書道パフォーマンスが行なわれる予定で、クラブの学生達はしっかり練習していたのですが、雨が降って、残念ながら公開ができず、残念でした。屋内の書道展は予定通り行われました。卒業生も何人か見学にきてくれました。

例年通り、青春川柳の表彰式も行われました。入賞作は、5名の教員が掛軸や色紙に作品化し、後日に本人にプレゼントされます。

夕方には、音楽ホールで恒例の三大踊りが行なわれました。

3年生の赤瀬さんは、よさこいクラブの部長です。

沖縄のエイサーを披露しているこれらの学生の中の4名が書道文化学科生です。

学生は、文化を満喫しています。祭は15日(日)までです。お出かけください。