ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

学際融合研究所言語文化研究部門令和5年度第4回例会 

2024年02月28日 | 日記
2月27日(火)、標記がF101教室で、15:00~16:15の日程で開催されました。講演の講師は国際文化学科講師の森下よう子先生です。題名は「ラフカディオ・ハーンが耳で聴いた日本」でした。
小泉八雲は、アイルランド系の父とギリシャ系の母の間に生まれたハーフで、両親が離婚後は敬虔なキリスト教信者である大叔母に育てられます。左目が失明し、視力が弱く、聴覚に敏感だったそうです。来日以後は、自然と共生する日本の文化に魅力を感じ、特に虫の声を愛ずる日本の人々の生活に関心を深めていたとのお話でした。アイルランドのケルト文化やギリシャ神話は、万物に精霊が宿るというアニミズムの傾向が強いので、日本神道の考え方に近い面があり、彼の出自や、障害の影響がより日本の古い文化に魅力を感じさせたのではないかという考察でした。





たいへん面白い視点ですし、現在のSDGsの自然を重視する考え方とのつながりもあって、今後、さらにそれを深めていかれることが期待されます。
質疑応答も盛んにおこなわれて、充実した例会となりました。
言語文化研究部門の企画は、今回で終了でしたが、興味深い題材を提出していただき、研究が深まったと思います。ありがとうございました。


文化の森 令和5年度徳島共生アートプロジェクト

2024年02月25日 | 日記
2月23日(金祝)、標記を見に徳島県の文化の森を訪れました。とても良い作品が展示されていますので、紹介します。

まずは徳島県立近代美術館の1Fギャラリーでは、福岡市の障がい者施設「工房まる」の作品展「ひとりひとり、いろいろで、まる。」とのタイトルでの展示がありました。1997年に開設された施設ということです。









この施設の指導者はもともと写真家で、障がい者の作品の面白さに魅せられ、今はこれらの作品をSNSなどで販売して、収益を上げることに成功されています。https://maruworks.org/topics/

障がい者芸術には以前から興味がありますが、芸術を経済と上手に結びつけて、弱い立場の人々に力を与えている好例です。エイブル・アートというジャンルです。書道もこの分野での大きな活用可能性を秘めていますが、良いセンスと発想を持った指導者がプロデューサーとなって取り組むことが重要です。

この展示の隣の「二十一世紀館」では、とくしま特別支援学校の「きらめきアート展」が開催されています。徳島県内のいくつかの支援学校の作品展です。様々なアイデアを楽しむことができます。









新聞紙をちぎって水で固めて乾かすと、災害時に使える安全な燃料ブロックになるそうです。書道で出る古紙はこのような活用法もありますね。SDGsにつながります。


書道の授業でも活かせるアイデアが満載です。書道文化学科の卒業生も何人かがこれらの支援学校や、小学校の支援学級の支援員としての進路に進んでいます。学生も通常の書道展だけでなく、このような作品展も訪れてみるとよいでしょう。書道で学ぶ発想やセンスを社会にどう活用するのかが重要です。

この後は、2階にある徳島県立美術館、博物館も見て帰りました。これらの施設は祝日は無料で鑑賞できます。すばらしい制度だと思います。

四国大学STARプロジェクトポスターへの書作品提供

2024年02月21日 | 日記
2月21日(水)です。
昨年12月の授業で、大学のSTARプロジェクト(大学指定の強化スポーツ部活動)の代表選手の写真の背景に、書道文化学科の1~3年の学生に創作の1字書を入れるための作品作りをさせ、それぞれの文字をデザイナーさんや広報戦略課の職員と相談して決定しました。それがポスターになって出来あがって、学生の姿と共に大学HPに掲載されています。ぜひご覧ください。


・陸上競技部(男子):「魂」 松本 詞葵(書道1)
・陸上競技部(女子):「走」 寺竹 真子(書道2)
・弓道部:「射」 乃村 汐奈(書道2)
・女子サッカー部:「蹴」 佐藤 和夏(書道1)
・女子バレーボール部:「撃」 石堂 愛実(書道2)
・女子ラグビー部:「闘」 佐藤 和夏(書道1)
・ソフトテニス部(男子):「瞬」 大野 瑠華(書道3)
・ソフトテニス部(女子):「瞬」 木許 花音(書道1)
・集合:墨象 前田 芽祈(書道2)

やがてはカレンダーとして印刷される予定です。