ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

紀要論文 幕末徳島の書家 喜根井善種とその後裔  

2015年01月31日 | 日記

1月31日(土)、いよいよ1月も終わりです。約1年間かけて徐々に作っていた論文が完成して、大学の紀要としてインターネット上にアップされました。論文を書くスピードは割と速い方なのですが、珍しくじっくりと取り組んだ論文です。喜根井恒兒さんとの偶然の出逢いから生まれた論文と言ってもよいでしょう。少々長くて、42ページあります。徳島の近世中期から近代への流れを盛り込んだつもりです。以下のサイトをクリックしてからタイトルを探して、PDFをダウンロードして、お時間のある時にお読みください。

http://www.shikoku-u.ac.jp/education/kiyou/043/

論文のタイトルは、

「幕末徳島の書家 喜根井善種とその後裔 -16歳の原鵬雲が描いた肖像画から始まる物語-」 です。

なお、このサイトには、大学の過去の紀要論文も30号以降はデータ化されています。私の文章は過去の紀要にも3編、掲載されています。

29号「ハングル書芸」 34号「安政南海地震の碑」 38号「亜墨竹枝余話」 に関するものです。このうち、34号・38号はダウンロードできます。よろしければどうぞ。

 

 

 

 

 


高松市香南町 中山家墓地見学

2015年01月25日 | 日記

1月25日(日)、香川県高松市香南町歴史民俗郷土館に行きました。この日はこの館の主催で、歴史ウォーキングがあるというので、誘われたためです。今年の4月に予定されている「城山まつり」の講演、7月の「中山鼇山記念祭」の講演の講師を依頼されているので、私も資料集めが必要です。この日のイベントには100人以上が参加していて、この地の歴史への関心の高さに驚きました。ウォーキング自体は9:30~12:00までの2時間半の長いイベントですが、私が特に必要だった資料は最後の訪問地である中山家墓地だけだったので、それまでは郷土館で打合せをし、途中からウォーキングに参加しました。

田んぼの中の墓所には、中山城山の一族の墓がたくさん固まっておかれていました。中山城山は、江戸時代の讃岐古文辞学の中心人物で、この門下として成長し、後に大阪で大成功を収めるのが藤澤東畡です。彼の私塾「泊園書院」は大阪最大の私塾となって多くの人材を輩出し、後にその蔵書は現在の関西大学に引き継がれます。中山鼇山は、城山の優秀な息子でしたが、惜しくも27歳で早世します。大阪の古文辞学者だった篠崎小竹は鼇山の才能を惜しみ、彼の墓石の撰文を行いました。今年の春から夏にかけてこの講演の準備も徐々に進めます。


両国本町バナー2015 制作中

2015年01月24日 | 日記

1月21日(水)のゼミの時間に、両国本町商店街から依頼されたバナー制作に取り組みました。ゼミ生6名の女子学生ががんばって書きました。先週に半分を仕上げて、この日の制作で、32本分のバナーが完成しました。

書いている内容は、「おもっしょい阿波弁」と題した30種類の言葉です。乾かすのにしばらく時間が必要でした。

来週のゼミ時間で、すべてに各自の印を押して完成です。その後に商店街に渡して展示してもらうことになります。お楽しみに。


徳島マリンピアライオンズクラブ新年会 書道パフォーマンス2015

2015年01月22日 | 日記

1月22日(木)、19:00~ 徳島県庁近くの徳島グランヴィリオホテルにて、徳島マリンピアライオンズクラブの新年会に招かれて、書道クラブの学生4名を連れて書道パフォーマンスを披露してきました。このブログでも毎年紹介していますが、この企画を受けるのは3年目です。

これに参加したのは、左から2年生の後迫里保、杉本佑夏、1年生の平野安美、米澤優香の4名です。12月にこの仕事を依頼されて、実際に文字が決まったのは1月になってからでしたが、短い期間に練習を繰り返して今日に臨みました。書の揮毫は杉本さんと平野さんで、各作品の印も押します。MC担当は後迫さん、道具・材料準備担当は後迫さんと米澤さんです。分業体制で、てきぱきと動きます。

最初は平野さんの演技です。大きな気合と鋭い動きで「祥」の大字を書き始めました。

次は部長の杉本さんの演技。「喜」の文字を一気に書いていきます。

作品が完成しました。新年らしいめでたい文字です。墨が飛び散っていて勢いが感じられます。今後、これらの作品はホテルのロビーに展示されます。

新年会に参加の皆さんも大喜びでした。今年も良い一年になりますように。

 


純米酒 蜂須賀櫻

2015年01月16日 | 日記

1月16日(金)、以前にゼミ生が取り組んでいた日本酒のラベルが完成し、商品に使われるようになりました。徳島市斎藤酒造で製造されている純米酒「蜂須賀櫻」です。斎藤酒造では、「御殿桜」という有名な銘柄の清酒を生産していますが、そのプレミア商品として純米酒を新たに作りました。

http://gotensakura.co.jp/

その名には、徳島の古い歴史と美を表現したい、ということで、徳島城内に咲いていた早咲きの品種の桜の名前を付けました。徳島のお殿様の苗字が「蜂須賀」です。ピンク色の上品な花です。詳しくは下記サイトをご覧ください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%81%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%B6%E3%82%AF%E3%83%A9

http://www.geocities.jp/t446ra/sakura/

書いたのは、4年生の工藤佳奈子さんです。彼女は熊本から勉強にきている学生で、才能豊かな女性です。この1年間は、「書道を生活の中のデザインに生かす」ことを卒業論文として取り組み、大学内外で活躍したので、このブログにも何度か登場しています。昨年の春に、斎藤酒造所を見学し、斎藤社長からラベル揮毫を依頼されました。何度か試行錯誤を繰り返して年末には原稿が完成し、デザイナーさんに渡して、ラベルに印刷されました。左下には彼女の「佳奈子」の朱文印も押されています。背景の絵は、この桜が沢山咲く名所である「原田家住宅」の様子を「福井章」さんという画家が描いた絵です。桜色の上に書かれた墨の黒はとても映えます。

「桜」の字は、あえて旧字体を使いました。これは徳島の伝統的な雰囲気を表現するためです。今後、商品の広告宣伝にも彼女のことを紹介していただくことで、商品の魅力は増幅するはずです。