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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

国民が納めた税金を、被災者よりも米軍へ渡してしまった!マスコミもだんまり?

2011年04月12日 | フクシマ原発震災
 ▼ 思いやり予算、満額、衆参本会議で可決

 31日の衆議院本会議で「在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)に関する新たな特別協定案」が審議され、服部議員は社民党・市民連合を代表して反対討論を行いました。
 服部議員は冒頭、今年1月に沖縄で米軍属の交通事故によって亡くなった19歳の青年のことを取り上げました。この事故は加害者が退勤中に起こったとして、米軍側は「公務中の事故」として、第一次裁判権は米軍にあることを主張。那覇地検は起訴をあきらめています。「日本人より米軍のいのちを守るのか?政府には、日米地位協定の改定に向けて、一日も早くアクションを起こすことを訴えます」と、服部議員は主張しました。
 「今こそ対等平等な日米関係を築くと言った政権交代の原点にもどるべき」
 「米軍も、この日本の国難を分かっていながら、既得権のごとく金を受け取るのでしょうか?
 3分間という短い時間でしたが、服部議員は目いっぱい「思いやり予算特別協定」の不条理を訴えました。
 しかし、与党と自民、公明両党などの賛成多数で新協定は可決、続く参議院本会議でも可決し、承認されました。夜の臨時閣議での決定を経て、1日に発効する見通しです。
 新協定は日本側の負担額について、2011年度以降も現行水準(10年度1881億円)を維持するとの内容で、有効期間は5年間です。
 このお金を震災被災者のために使えたら、どれほど役に立つことか...。
 以下、衆院本会議での反対討論の原稿を掲載します。

 【衆議院本会議】 2011年3月31日
 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定」に対する反対討論
 社会民主党・市民連合
 服 部 良 一


 社会民主党の服部良一です。
 社会民主党・市民連合を代表して、在日米軍駐留経費負担特別協定、いわゆる「思いやり予算」に反対の討論を行ないます。
 冒頭申し上げます。今年1月、沖縄で米軍属によってまたも19歳の若い命が失われました。米側は、退勤中であり公務中の事故として、第一次裁判権を行使したい旨通告し、那覇地検は起訴を諦めました。母親は「一人のいのちを奪っておいてなぜ日本の裁判で罪に問えないのか?」と訴えております。
 日本人より米軍人軍属のいのちを守るのか?政府には、日米地位協定の改定に向けて一日も早くアクションを起こすことを訴えます。
 「思いやり予算」反対の理由の第一は、本協定が日米地位協定第24条に違反し、まさに対米追随、米国言いなりの象徴的な協定となっている点であります。米国の他の同盟国との比較においても我が国の負担は突出し、NATOの総額をはるかに上回っています。世界中の同盟国が負担する経費の総額の半分以上が日本の負担です。
 米国務省・前日本部長ケビン・メア氏は「日本政府が現在払っている高額の駐留費負担は米国に利益をもたらしている。米国は日本で非常に得な取引をしている」と言いました。裏をかえせば、日本は「高額の駐留費」を支払い「損な取引」に甘んじているということでしょうか。
 我が党は3年前、民主党、国民新党、共産党の皆さんと「思いやり予算」に反対をしました。我々は今こそ対等平等な日米関係を築くと言った政権交代の原点にもどるべきです。
 第二は、そもそも「思いやり予算」は、1978年当時米国の財政危機とドル安の中で、当時金丸信防衛長官が「思いやりがあってもいい」と言ったことから始まりました。
 今はどうですか?日本は震災で未曾有の国難にあり、復興の為には25兆円とも、加えて原子力事故の被害はどこまで広がるのか、現段階では測り知れません。
 このような局面に際して、日本政府は米国政府に率直に、「思いやり予算を払えない、その予算を被災して苦しんでいる人のために使いたい」と言うべきです。
 米国も、この日本の国難を分かっていながら、既得権のごとく金を受け取るのでしょうか?
 これで日米が本当にウインウインの対等平等な良好な関係と国民が思うでしょうか?日本は、いつまでも米国の顔色ばかりを伺う卑屈な外交をやめるべきです。
 第三に、今協定は、現行の3年の期限を5年に延ばし、労務費や光熱水費を減額した分を施設費に上積して金額を固定、海外への訓練移転費をも日本が負担するという、今まで以上に米国におもねる協定であり、以上断じて認めるわけにはいかないことを申し上げ、討論を終わります。
 以上

『服部良一の国会奮戦記』(2011年3月31日)
http://www.hattori-ryoichi.gr.jp/blog/2011/03/post-48.html#more

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