パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

5/13 第80回東電本店合同抗議行動に寄せられた当事者からのメッセージ

2020年05月23日 | フクシマ原発震災
  たんぽぽ舎です。【TMM:No3935】
 ▼ もう、これ以上海や空を汚さないで下さい
   東電は、福島第一原発事故によって発生した汚染水を最後まで保管・管理する義務がある

2020年5月13日 福島県 武藤類子

 東電本店前行動の皆さま
 コロナ禍の中を、たゆまぬ行動を続けて下さり、ありがとうございます。
 福島より、皆さまの健康と暮らしが守られることを心から願っています。

 今年4月6日と4月13日(5月11日にも予定)に経産省は、ALPS処理汚染水の処分に関して「関係者のご意見を伺う場」なるものを、行いました。
 緊急事態宣言の中、コロナ終息後まで延期して欲しいとの多くの声を無視し、強行されました。
 2月に経産省「ALPS小委員会」が、汚染水処分について海洋か水蒸気放出が現実的で、海洋放出がより確実に実施できるとする報告書をまとめました。
 それを受けた東電は、3月24日に「処理水の処分素案」を発表しました。
 それに関して、原子力市民委員会からは、トリチウムだけではなく、現在タンクに残存している放射性核種の総量が不明であることや二次処理でどの程度核種を除去できるかなど、曖昧な点があり問題が多いと指摘されています。
 先日の「原発ゼロの会」が行った、経産省との話し合いで、経産省は問題点を指摘されると、素案は東電が勝手に作って発表したと言い、いわき市で市民が行っている東電交渉では、東電国からの勧めで、国とのすりあわせで作成したと言います。
 責任のなすりあいを見せられているようで、本当にがっかりします。

 東電は、本気で国が決めたとおりの方法で汚染水を環境に放出する気なのでしょうか。
 そもそも、この汚染水は原発事故によって発生したのです。
 決して環境に出してはいけない放射性液体廃棄物なのです。
 発生責任者である東電が、最後まで管理・保管するのが当たり前なのです。
 すでに大量の放射性物質が流出する中、かろうじて貯留している汚染水を東電も国も海に流してよいと考えること自体が、私には到底理解できません。
 「ご意見を伺う場」では海洋放出、水蒸気放出ともに、福島県漁業共同組合連合会、福島県森林組合連合会、福島県農業協同組合中央会が明確に反対しました。
 原発事故で大きな打撃を受けた福島県の一次産業者をはじめとする被害者に、更なる苦しみを与えることになります。
 特に海を生業の場とする漁業者にとっては、海への放出は福島の漁業の壊滅を意味するのです。
 メディアの世論調査でも福島県民の有権者の57%が「薄めて海に流す」ことに反対しています。
 海は地球に生きる生き物全体の貴重な財産です。
 東電のゴミ捨て場ではないのです。
 ALPS処理汚染水の海洋放出・大気放出を許すことは出来ません。
 東電は原発事故の加害者の立場に立ち返り、多くの原発事故被害者が望んでいる、陸上保管の道を進んでください。
 もう、これ以上海や空を汚さないで下さい。

   (5/13第80回東電本店合同抗議行動に寄せられたメッセージ)


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