◇ 都教委、扶桑社歴史教科書を採択
8月14日(金)15時から2010年度使用教科書を採択する都教委臨時会が開催された。臨時会が開催されたのは、7月23日(木)9時半の定例会で採択が延期されたからだった。指導部長の資料説明が終わり、さて投票という段階で内舘牧子、瀬古利彦両委員の欠席を理由にこの日に延期されたのである。
お盆休みの人が多い日程を狙いすましたように選んで臨時会を開催し、協議はいっさいないまま無記名投票で6人中5人の賛成により扶桑社の教科書を採択した。6人の教育委員は、木村孟(委員長)、内館牧子、高坂節三、竹花豊、瀬古利彦、大原正行(教育長)である。
それも大泉附属、富士附属、南多摩中等教育、三鷹中等教育の新設4校だけでなく、小石川中等教育、両国附属など都立中高一貫6年制中学10校すべて(公民的分野は6校)で扶桑社を採択している。
都委のHPをみると、国語、社会(地理的分野)、数学、理科、美術、技術・家庭(家庭分野)、英語では複数社の教科書を採択している。また同じ中高一貫校でも、千代田区教育委員会は8月25日(火)の定例会議で九段中等教育の歴史的分野の教科書は帝国書院、公民的分野の教科書は東京書籍を採択した。
都教委の決定は各校の特色をまったく考慮しない、はじめから「つくる会」ありきの暴挙といわざるをえない。
教科書を考える大泉さくらの会の「つくる会」教科書採択に反対する署名は、採択が延期され8月初めまで追加で集めたこともあり累計2830筆(ウェブで287筆、手書き用紙で2543筆)に及んだ。北は北海道から南は沖縄までほぼ全国各県から寄せられた。なかには400筆以上も集めてくださった団体や、1人で160筆も送付してくださった方もあった。小石川、富士などへの署名と合わせると都教委宛反対署名は12000筆を超えた。
この請願に対し8月26日付で都教委から回答が届いた(21教指管第656号)。
「都教育委員会は、都立中学校、都立中等教育学校(前期課程)及び都立特別支援学校(中学部)で使用する教科書の採択に当たり、東京都教科書用選定審議会から答申を受けた教科書調査研究資料及び教科書採択資料等を含めて慎重に検討し、最も適切な教科書を採択しております」と説明している。
しかしすでに公表ずみの教科書調査研究資料をみると、必ずしも扶桑社が「最も適切」とはいえない。単純合計すると、日本書籍新社、日本文教出版、東京書籍、帝国書院などのほうがポイントが高い。また「慎重に検討」とあるが、そんなものは皆無であったことを傍聴した人が目撃している。
傍聴には55人の希望者が集まった。20人しか許可されず抽選になり、この会のメンバーで当選した人もいた。協議はいっさい行わない一方、長い集計時間のあいだ、委員たちは翌15日開幕の世界陸上について雑談していたとのことだ。
採択が行われた14日には教科書東京ネットが昼休みに都庁前で宣伝活動、傍聴後に都教委への抗議行動と記者会見を行った。会見には10人を超える記者が参加しTBSと、TOKYO‐MXのテレビカメラ2台が入った。
次は、2年後の改訂学習指導要領に基づく教科書採択へと舞台が移る。
『教科書を考える大泉さくらの会
練馬地区中高一貫6年制学校への「つくる会」教科書採択に反対する会』(2009年08月27日)
http://blog.goo.ne.jp/kyokasyo-ohizumi
8月14日(金)15時から2010年度使用教科書を採択する都教委臨時会が開催された。臨時会が開催されたのは、7月23日(木)9時半の定例会で採択が延期されたからだった。指導部長の資料説明が終わり、さて投票という段階で内舘牧子、瀬古利彦両委員の欠席を理由にこの日に延期されたのである。
お盆休みの人が多い日程を狙いすましたように選んで臨時会を開催し、協議はいっさいないまま無記名投票で6人中5人の賛成により扶桑社の教科書を採択した。6人の教育委員は、木村孟(委員長)、内館牧子、高坂節三、竹花豊、瀬古利彦、大原正行(教育長)である。
それも大泉附属、富士附属、南多摩中等教育、三鷹中等教育の新設4校だけでなく、小石川中等教育、両国附属など都立中高一貫6年制中学10校すべて(公民的分野は6校)で扶桑社を採択している。
都委のHPをみると、国語、社会(地理的分野)、数学、理科、美術、技術・家庭(家庭分野)、英語では複数社の教科書を採択している。また同じ中高一貫校でも、千代田区教育委員会は8月25日(火)の定例会議で九段中等教育の歴史的分野の教科書は帝国書院、公民的分野の教科書は東京書籍を採択した。
都教委の決定は各校の特色をまったく考慮しない、はじめから「つくる会」ありきの暴挙といわざるをえない。
教科書を考える大泉さくらの会の「つくる会」教科書採択に反対する署名は、採択が延期され8月初めまで追加で集めたこともあり累計2830筆(ウェブで287筆、手書き用紙で2543筆)に及んだ。北は北海道から南は沖縄までほぼ全国各県から寄せられた。なかには400筆以上も集めてくださった団体や、1人で160筆も送付してくださった方もあった。小石川、富士などへの署名と合わせると都教委宛反対署名は12000筆を超えた。
この請願に対し8月26日付で都教委から回答が届いた(21教指管第656号)。
「都教育委員会は、都立中学校、都立中等教育学校(前期課程)及び都立特別支援学校(中学部)で使用する教科書の採択に当たり、東京都教科書用選定審議会から答申を受けた教科書調査研究資料及び教科書採択資料等を含めて慎重に検討し、最も適切な教科書を採択しております」と説明している。
しかしすでに公表ずみの教科書調査研究資料をみると、必ずしも扶桑社が「最も適切」とはいえない。単純合計すると、日本書籍新社、日本文教出版、東京書籍、帝国書院などのほうがポイントが高い。また「慎重に検討」とあるが、そんなものは皆無であったことを傍聴した人が目撃している。
傍聴には55人の希望者が集まった。20人しか許可されず抽選になり、この会のメンバーで当選した人もいた。協議はいっさい行わない一方、長い集計時間のあいだ、委員たちは翌15日開幕の世界陸上について雑談していたとのことだ。
採択が行われた14日には教科書東京ネットが昼休みに都庁前で宣伝活動、傍聴後に都教委への抗議行動と記者会見を行った。会見には10人を超える記者が参加しTBSと、TOKYO‐MXのテレビカメラ2台が入った。
次は、2年後の改訂学習指導要領に基づく教科書採択へと舞台が移る。
『教科書を考える大泉さくらの会
練馬地区中高一貫6年制学校への「つくる会」教科書採択に反対する会』(2009年08月27日)
http://blog.goo.ne.jp/kyokasyo-ohizumi
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