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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

消防署が火事になり、首相が公職選挙法に違反する世の中

2020年02月13日 | フクシマ原発震災
 ◆ 火事になった消防車 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 消防署が火事になり、警官が強盗を働き、医者が人を殺し、首相が公職選挙法に違反したら、世の中真っ暗だ。
 高額税金を私用にまわした首相の桜見物もデタラメだが、原発の化学消防車が火事になったら大変だ。
 消防車が火事になる、などというと、ウソをつくなと非難されそうだ。
 しかし、実際に、二月三日午前一時ごろ、青森県の最北端、大間原発の車庫内で、化学消防車から出火した。
 火災報知機の警報で駆けつけた守衛が通報し、ポンプ車四台が駆けつけて消火した。
 放水用配管の凍結を防ぐため外部電源で作動させていたヒーターの故障が、原因だったようだ
 電源開発が建設している大間原発は、一グラムでも致死量という猛毒プルトニウムとウランとの混合酸化物(MOX)を全量燃料とする、実験的で最も危険な原発
 一九七〇年代に計画され、二〇〇八年から建設工事に入ったが、いまだ原子炉は設置されていない、がらんどうの建物のままだ。
 無用の長物ともいえる建屋だったから不幸中の幸いというべきか。

 五百メートルお隣の熊谷厚子さん(65)は「自分の火事も消せない会社が危険な原発を運転できるわけはない」とあきれ果てている。
 母親のあさ子さんは用地買収に応じないまま十四年前、六十八歳で他界した。いま厚子・奈々さん親子がその遺志を継いでいる。(ルポライター)
『東京新聞』(2020年2月11日【本音のコラム】)

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