パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 明けない夜はない(246)

2024年05月11日 | 暴走する都教委と闘う仲間たち

 ☆ <岸田首相の3か国訪問はグローバル・パートナーの下働き>

<転送歓迎>(重複ご容赦)
・「新芽ML」・「ひのきみ全国ネット」・「戦争をさせない杉並1000人委員会」・「杉並コモンズ」の渡部です。
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 岸田首相は、4月10日に開かれたバイデン大統領との日米首脳会談前の式典で次のように述べた。

日本はグローバルなパートナーとして、アメリカの友人と手を携え、
10年後、100年後の世界のあり方を見据え、
両国の関係を不断に発展させながら、
ともにインド太平洋地域、そして世界の課題解決の先頭に立つ

 ここで岸田首相は、「インド太平洋地域、そして世界の課題解決の先頭に立つ」と述べている。
 そして、5月1日から6日まで、フランス、ブラジル、パラグアイの3か国を訪問した。
 訪問を終えての記者会見で、フランスのマクロンとの首脳会談については、

ウクライナや中東、東アジア情勢等の国際情勢についてじっくりと
議論を行うとともに、二国間関係については日仏部隊間協力円滑化協定
いわゆるRAAの正式交渉開始という具体的な成果を発表することができました。

 と述べている。
 ここでいう「日仏部隊間協力円滑化協定」(RAA)とは、要するに、フランスとはグローバル規模で戦争準備を進めることになったということである。
 そのマクロンはウクライナへの地上軍派遣の可能性を述べている。
 もしそうなった場合、日本も東アジアで自衛隊を動かす可能性が出てくるということだろう。
 (ただ、マクロンは一方で、5月6日に中国の習近平と首脳会談を行っている)

 つぎに、ブラジルでは、対中南米政策スピーチ を行っている。ここでは、

中南米諸国を、「人間の尊厳」が守られる世界に向けた「道のり」を共に歩む、かけがいのないパートナーと位置づけました。・・
ブラジリアでは、ルラ大統領との間で共同声明を発表し、「戦略的グローバル・パートナー」として一層連携を強化することを確認しました。

 と述べている。
 つまり岸田首相はアメリカと約束した「グローバル・パートナー」をブラジルにも求めたのである。
 そして5月4日のサンパウロ大学でのスピーチでは「分断・対立ではなく協調へ。私たちがそのモデルを示そうではありませんか。」
と述べている。
 ここでは、前半で 「分断・対立ではなく協調へ」と述べながら、後半で「私たちがそのモデルを示そうではありませんか。」と述べている。
 つまりアメリカ主導の「グローバル・パートナー」をともに歩もうと述べているのである。
 これこそ、世界に分断・対立をもたらすものである。
 (ただ、ルラ大統領はグローバルサウスの立場に立っており、世界の分断・対立には反対している)

 その分断・対立は政治分野にとどまらず経済分野にも及ぶ。岸田首相は、

今回の訪問のもう一つの大きな意義は、経済ミッションの方々に同行いただいたことです。
ブラジル・パラグアイ合わせて約50社の日本企業と、
JICA(独立行政法人国際協力機構)、
JETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)、
NEXI(株式会社日本貿易保険)、
JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)
などの政府系機関の幹部に集まっていただきました。
交流強化のため、大学からも参加いただきました。
その結果、気候変動対策や農業、鉱物資源、保険、そのほか多肢しにわたる分野で、約50件の協力文書が署名されました。

 と述べている。要するに経済分野における「ブロック経済」構想である。
 この「ブロック経済」は第二次大戦の大きな原因になった。

 ところで今回岸田首相は、パラグアイを訪問した。
 その大きな理由は、パラグアイが台湾と国交を結んでいるからというものだった。
 現在、世界で台湾と正式な国交を結んでいるのはわずか12か国だけである。

・ヨーロッパではバチカン1か国だけであり、
・アフリカでもエスワティニ1か国だけ、
・太平洋諸島ではパラオ・ツバル・マーシャルの3か国、
・中南米・カリブ海ではグアテマラ・ハイチ・パラグアイなど7か国、
(日本やアメリカは、台湾とは正式な国交を結んでいない)

 つまり、アメリカ主導のグローバル・パートナーがすすめる「台湾有事」に際し、中南米に橋頭堡を確保するための訪問であったと言わざるを得ない。
 こうしてみると、日米欧が進めるグローバル・パートナーは先進資本主義国(旧帝国主義国)の既得権保持のものであることがわかる。
 要するに、岸田首相の今回の3か国訪問は、まさにそうした「課題解決の先頭に立つ」ための下働きのようなものであったと言えよう。

 ところで、5月3日は「憲法記念日」だった。
 岸田首相は改憲派の集会にビデオメッセージを寄せ、

「社会が大きく変化し、憲法改正がますます先送りのできない重要な課題となる中、国民に選択肢を示すことが政治の責任だ・・・
いたずらに議論を引き延ばし、選択肢の提示すら行わないことになれば、責任の放棄と言われてもやむを得ない」

などとのべた。
しかし、多くの国民は早急な改憲を望んでいない。
だから、彼の言う「責任の放棄」というのは、アメリカ主導の対中・露・朝のグローバル・パートナーへの「責任の放棄」なのである。

 また、改憲派の集会には、与那国町の糸数健一町長が参加、

「日本は旧宗主国として台湾に対する責任を放棄してはならない・・
全国民がいつでも日本国の平和を脅かす国家に対しては一戦を交える覚悟が今、問われているのではないでしょうか」

 などと述べた。
 ここで彼は「日本は旧宗主国として」などと述べているが、これこそまさに戦前回帰である。
 そして「一戦を交える覚悟」などと人々を煽っているが、これは戦前、満蒙は日本の生命線、鬼畜米英などといって人々を洗脳し無謀な戦争に駆り出した人間たちを思い出させる。

 私たちは、こうした「グローバル・パートナー」「台湾有事」に騙されてはならない。

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