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京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間。

2013-11-11 09:13:54 | 日記

「レノマ・パリ」1969年12月にクオーツ腕時計が発表。
1980年代には日本のクオーツ技術とヨーロッパのデザインのコラボ時計に驚いた。
その後、一躍世界中にデザイナーブランドの時計が広がりました。
この流れでスイスの「スウォッチ」が生まれる。
写真のレノマは私たち時計師には進化の記念碑的なモデルです。

「進化の時間」
「京都で『進化論』を確認したいのなら吉田山に行きなさい。サルから人間に進化中の生き物が見られる」昔からの定説。

いまでは『吉田山』『衣笠山』『神山』から降りてきたお猿さんたちが「賀茂川」の縁にペアでずらりと並んでいます。
4年後にはしっかりとした「人」に急速に進化するのだ。
「田舎の三年 京の昼寝」
京都のような田舎に15万人とも言われる若い人たちが押し込められているうちに成長するのでしょうか。

「にしゆき」ってなに?
京都のめでたく1回生。初王将の体験の折餃子を「さめこ」と読むお約束のミスをした人の質問に驚いた。
めでたく鴨川初デートを決行したそうだ。
京都は進学率の関係で圧倒的に女子が少ない。
高い競争率の中で理数系学生の「鴨川デート」は奇跡なのだ!「神は空におわします。」

花園大学・国文の女子と知り合って初めて古文と出会う。
その彼女から「新古今和歌集」「万葉集」など見たこともない本を勧められたそうだ。
理数系なので高校生時代国語の時間は催眠をとる時間との規定がある。
結果「西行法師」をニシ行き法師と読んでしまったのでした。
ちなみに「清少納言」を京都の銘菓だと信じていたつわものでした。

「ジンギスカン定食」から同じ色の黒い顔を上げて法学部のkが早速コメント。
「本名はエリート官僚の佐藤という。24才の時になついてくる可愛い盛りの4才の娘を縁の下にけり落とす児童虐待、および養育権放棄、その後出家した有名な平安時代の歌人やで~!?」
彼の40年後、進化?した今では立派に企業弁護士として悪徳経営者を育成している。
「桃太郎」は仲間を集めて鬼が島へ向かい強奪および、殺戮した犯罪者だと思っている人だ。コールドケースだそうだ。

このような触媒の「鴨川」の流れで理数系の学生でも専門外の学習が進む。

もう一つ京都では「おかまいさん」が急速成長の触媒としての特徴がある。
「おかまいさん」は町内会には一人二人は必ずいます。
「夕食のおでん!あまったかから食べへんか?」
「今日は雨ふるゆうとる!そんな薄着で風引くで~!」何かとかまってくるのだ。
その人たちのおかげで私もなんとか5年で卒業できた。

紅葉で真っ赤に染まった京都。
春は曙から冬の夕暮れまで「清掃納言」さんというボランティアの皆さんの活躍がある。そのおかげで私たちは気持ちよくデートを楽しめるのだ。
押し付けがましくなくて暖かいまなざしの人たちがいます。

「御所で出水の掃除をやっていたおじいさんはお元気かね~?」
仲間が集まったらなんとなくこんな話題がだれかれとなく出てくるのも京都。

「入学試験」用時計の電池交換もそろそろ始まりました。
明日の暦は「地始凍」(ちはじめてこおる)。
寒くなります。風邪を引かないように!
皆様の御上洛をお待ちしているのじゃ~!






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時計師の京都時間。

2013-11-10 09:01:42 | 日記

「途切れた時間」
大気汚染物質の飛来で大変な状況でしたが今朝の慈雨がありがたい。
昨日、一日中マスク姿で仕事していました。

そんな中、京都市内のホテルは週末ほとんど満室だそうです。
紅葉の見ごろにはちょっと早い。23~24日の連休がピークになりそうです。

観光客にアレルギー症状を持つ人が心配になります。
空調設備が悪いホテルなどに部屋の中にもPM2,5が入り込む。室内でもマスクはつけましょう。
花粉アレルギー症状の友人達が京都に上洛してくるので迎える方も心配です。
今年は大阪発の「食品偽装」も不安材料です。
水や米などまで疑われる始末で関西「食の信頼が途切れる」時間がきた。

写真はG-SHOCKのフロッグマン。200メーター防水のはず。
水入りが激しく裏ブタの周辺がさびついていました。
ケースを暖めて強力なオープナーを使い緩めていきます。
防水パッキンがずれて取り付けられていました。結果そこから水が入る事故になったようだ。
「中国製」だからね~とさび付いたケースを眺めて御客様もいっしょにあきれる。
裏ブタの錆を落として防水パッキンをドライヤーで暖めて形状を元に戻す。
1時間ほどの作業で修理を終えました。

「信頼の時間切れ」カシオのフロッグマンが来ると顔が引きつるようになりました。

タグホイヤーが次にやってきた。
これは大歓迎!10分くらいで完璧に終わる。カシオと同じ修理料金でお客様の感激ははホイヤーがはるかに上だ!


「世界がもし100億人になったら」
図書館で徘徊していると眼に入った。
2050年には地球人口100億人を突破するそうだ。
そのとき起きる弊害のデータ集として読んだ。

昨日は「十一月に死んだ悪魔」恐怖の百貨店のような小説をご紹介しました。心の病気やら社会不安などサービスたっぷりのお話でした!
ただ、現実に起きていることのほうが怖い!
今日は「恐怖の専門店」のような本。

なぜか数字が億単位の膨大な資料ではピンと来ないし私はすでに死んでいる世界のお話だ。
それより現実に「おばか」が怖い!
「秘密保護法」のことで大騒ぎをしながら裏では「武器・原発輸出」を進めていく安倍お坊ちゃまのほうがよほど怖いのだ。
すぐに見破られるようなお粗末なトリックをつかうね~!とあきれる。

「原発施設の事故処理は完全にコントロールしている!」とお坊ちゃまが言い張るのだが2050年になっても核燃料の処理は終わらない予定です。
手抜き「核汚染水処理施設」の錆はドンドン進む。「最終処分場」など夢のまた夢の世界だ。
カシオの中国製フロッグマンよりはるかに被害が大きい!

思いつき発言の「お坊ちゃま時間」は完全に時間切れ!早く誰かに替わってほしい。

明日は十一月十一日。+-になるので「電池の日」だ。
日本人の「我慢の電池切れ」まであとわずか数年でしょう。
明日は「東北震災」被害の命日の日、新聞も都合よく休刊日です。

「食品偽装」を片方で見せてハラハラさせる。反対の手には何が隠されているのかお手軽マジックが楽しみになってきました。
来週は何でごまかそうとするのかね~?

京都は雨の日曜日。

のどに優しい差し入れの飴が嬉しい日曜日になりました。










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時計師の京都時間。

2013-11-09 09:09:17 | 日記

「残された時間」
写真の時計の共通点。つけたときにベルトのフィット感がいい。
腕にぴったりと程よく密着します。
ところが弱点がある。手入れを怠るといきなりバラバラになってしまうのです。

ダンヒルの場合、幅5ミリ位のコマをつないでいる小さなばねが錆びる。
コマとコマの間のゴミを掃除しています。
次の2年後の間にバンドの修理にならないように予防するのです。
大きなブラシとアルコールで大まかなゴミを取って仕上げに油絵用の筆を使うと18金の輝きが戻ってきます。
あくまで錆を除くための処置なのでベルト部分だけの作業です。
「残された時間」をちょっと延長できるのです。


「十一月に死んだ悪魔」愛川晶 文藝春秋。
怖いお話!今年一番の怖さです。

「怖いお話」私は日々体験しているので心に免疫が出来ているようだ。
本を読んでそれほど怖くなったことは少ないがこの本はそういうことではお勧め!

「残された時間」
今年の人形にまつわるお話です。
学生時代、合コン後に良くある数日後のダブルデート。

1対1でのデートまでは発展していない。このパターンでよくある数合わせの「あて馬」デートに呼び出された。
昼ご飯に釣られて出かける。

友人のSは京都でも憧れの名門K女子大学生とのデートなので期待が盛り上がっていました。
普段女性と縁のない学部なので余計に力が入る。足が震えていたので結果が見えるようだ。

消極的参加の私。
なんとか場を盛り上げようとへとへとになる。高い昼ごはんについたと後悔する。

やっと京都駅でお別れ時間になりほっとしたところ何か手渡された。
「このペアの夫婦人形をお互い持っているとまたどこかで出会えるそうだよ!」
嬉しそうに帰り際にプレゼントを渡される。

「お前の為にただの数合わせで参加したのに~困ったね。どうしよう?」
その後1~2回会って自然消滅。
ところが人形を返しそびれて片割れになった人形がそのまま残った。
ここまで依然どこかで話した記憶がある。

友人のSも同じ経過を辿ったようで私の部屋に来るたびに見つけては「どうする?この夫婦人形?」
「ほっとこうよ!」の会話になる。

その後、彼女とはたびたび出会うことになるとは思わなかった。
36年間ニアミスを続ける人生が始まったのだ。

新幹線新大阪駅のコンコース、東京駅枚札口、京都コンサートホールのホワイエ、満員の近鉄電車で何気なく向こうに止まっている車窓からの視線に驚いたり、広島駅・お好み焼き店のトイレから出てきた。さまざまな事故のように出会う。

ただし出張など上司といっしょだったり、トイレに急いでいたりと声をかける機会がなく過ぎていきました。
それでもお互いに歳をとってもわかる?のが不思議でした。

そんなときにSから突然連絡が入る。
「あのK女子大の人。亡くなったそうだ。」
「お前の方か?」彼女がどんな女性だったのか記憶になかった。
二人同時に行動していたのに全く記憶にない。

彼も私と同じようにニアミスを繰り返していたそうだ。
「たびたび京都市内で見かけたけど住まいは東京だったそうだよ。」
人形に添えられた彼の住所を辿ってSの実家へ連絡が入ったそうです。
「どうする?大事にしまってあったそうだよ。」
「ほっとこうよ!よけいな騒動になりそうや。」

数ヵ月後、Sは後を追うように海外の出張先で急逝した。
心筋梗塞だ。
やはり二人はまたどこかで出会ったのだ。引っ張られたとも言う。

京都では10月14日「宝鏡寺」で「人形供養」の行事がありました。
今年は「体育の日」でした
女性が多い中でポツンとオヤジの私がなんとなく場違いだ。
「没いち」になったお人形と私の分と二つ供養していだだきました。

「残された時間」は後どれくらいなのでしょう?

























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時計師の京都時間。

2013-11-08 09:16:17 | 日記

「限界の時間」
写真はオメガ・シーマスター。1970年代以前のモデル。
若いユーザーなので現行品シーマスターのような防水機能を期待していました。
ケースは一体型でもリューズ,風防から水が入るので非防水として使う事です。

1970年以降に生まれてきた人たちは要注意です!
「限界年齢」なのです。生まれてきた時からクオーツ時計になじんできた人たちです。
時計はぴったりと正確なものという概念。ゼンマイだけの動力で動いているものにお世話にならないで生活出来る世代だ。
写真のような機械式時計のオーナーになると驚くような悲惨な結果になることが多い。
使い方を知らずに高級品のユーザーになってしまうのは不幸な事です。

「5分くらいお時間をください!」
ロレックスなど機械式の時計を買う人に必ず説明する事があります。
お買い上げいただくすべての人が機械式を熟知している人ではないのでクレームになるのです。
①故障が多い。部品点数がクオーツ時計の2倍以上使われているため故障率も高い。決して丈夫な時計ではない。

②「精度が悪い事は構造上理解できるし解るがいきなり止まるのが気に喰わない!」
冬場になると人の動きは少くなるので同時に腕の振り回数も減る。
時計の巻き上げ回数も減る。
朝、時計を見るとなんと止まっているのだ。目が覚めた時ほとんどの人は機嫌が悪い。
特に雨や雪の月曜日の朝に時計が止まっているので不満が爆発するのだ。

③修理料金(メンテナンス料金)が高い。修理期間が2ヶ月と長い。
基本修理料金は定価の10~15%だ。50万定価の時計なら5万円は覚悟する。
経済的に苦しい時ほど時計は壊れる。
部品はほとんどのメーカーがスイス対応なのでヨーロッパまで「時計」が旅行する。
メーカーサイドから見ると全世界へ主要部品の在庫を持たせたのでは経済的に成り立たないのです。

結果としてこの季節、時計販売店には毎日のようにクレームが入ることになる。
対策としては素人には「売らない!」ことだ。
老舗の時計店ほどアイソが悪い傾向があります。
 ヨーロッパの時計・宝飾店のなかには紹介者がいないと入店できないお店もあるほどです。
原理は京都祇園の「お茶屋さん」と同じ一見客はお断りだ。

特に若い女性に機械式時計をお勧めしないのはこの業界の常識。
女性は時計をTPOにあわせて使い分けるために機械式時計は面倒なのだ。
着けていこうとして取り出すといつも止まっている。
そのたびに時刻合わせを失敗、カレンダー機構を破壊してしまう結果になるのです。ロレックス修理の常連客にそんな人がいました。

カルチェ、エルメスなどクオーツ時計に名品が多いのはそんな理由もあるのでしょうね。

いつのまにか「限界の時間」がやってくる。
時計にストレスを感じたら出来るだけ使用を避けましょう。

工房に来てくれる人たちの中で特に20歳代の皆さんにはくどいほど説明しています。
「雨・雪」の日は人の動作が乱暴になるので「アンティ-ク時計」には危険な季節です。
若い人ほどストレスがたまる。国からもいいようにあしらわれて税金をぼられる世代だ。
その「しわ寄せ」が時計に向かわないように祈るだけ!
これから冬に向かいます。
写真ような高級時計候補は春までお休みさせたい気分なのだ。
今日から寒くなるらしいので時計も冬支度をしましょう。








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時計師の京都時間。

2013-11-07 09:11:02 | 日記

今日は11月7日。暦は「立冬」「山茶始開」さざんかの花が咲き始める頃。
「冬の時間」
住まいの「京町屋」。夏の暑さに耐えるように造られているので冬は苦手な建物です!
洗面所も「走り」の地面から直接立ち上ったつくりなので朝は凍るような寒さになります。
欄間のすき間から雪が布団の上に舞い込む事もある。
寒くなると当然ネズミも冬支度で屋根裏に入り込む。
パタパタと走り回る音で冬が来た事が解るような仕組みなのだ。

「京町屋」など古い建築物を保存するためにはそこに住む事でしょう。
昔からの日本人の様式を楽しむ事です。危険も同時に学習します。

電気がなかった頃の家屋なので配線もむき出しなのでネズミかかじるなどの漏電も心配です。
「火鉢」など生火を使う事は出来るだけ避ける。
現代人は昔の人より火に慣れていないので火に無神経になります。
私はノスタルジーより火事が起きる危険を優先して火鉢、七輪は生け花用の花器に利用しています。

京町屋は壁を隣りの家屋と共有しているので火災が起きると隣も焼ける。
お隣に無用な神経を使わせない心配りが大切。炭の焼ける臭いが漂うと不安になるのだ。
「火の用心!」と町内を何度も回る子供たちの声で京都に冬が来た事を感じます。

写真は昭和の「ロンジン」
まだまだ動いていますが裏ブタにシールが重ねて貼られていました。
裏ブタで電池を直接押して電極に接触させる構造なので余計なシールを貼ってはいけません。
平成に入り25年になりました。古い時計と技術者は「冬の時代」を感じました。

最近一つ解った事があります。
ステーキを食べるとお腹の調子が悪くなる。
「三嶋亭」や肉屋さんの「ヒロ」の肉を食べてもなんともないので肉には油断していた。

出張先のレストランなどで調子が悪くなる場合が多い。
同僚や家族には異常がないので自分が「すい臓」の病気かと心配していました。
今回の発覚でお店は自己責任で選びある程度のお金を出さないとダメなのだと反省!

私はアレルギー持ちなので、接着剤で加工した肉には弱い事が解った。
新聞に載っているように「アレルギーの病歴はありませんか?」などと聞かれたことは一度もなかったね~!
お店の人は顔で判断しないようにしましょうね~!

東京駅からの新幹線では名古屋あたりでお腹の調子が悪くなる。時計のようなお腹だ!
その時間帯になると「トイレの引きこもり」騒動になるのです。
苦しい中、アレルゲンがエビか、ソバか、果ては卵豆腐か「あのやろう!」とトンチンカンな心配をしていました。
「お父さん!そろそろ京都駅やで~!今度から父ちゃんの指定席は無駄やから~買わんといてね~!」

「昭和」時代の安心感。「平成」のなんだかぞくぞくする怖い不安感。
裏ブタに無造作に貼られたシールを見てなんとなく人間不信になりそうだ。
「今日から冬の始まりの立冬」
「心の姿勢」をすこし前に倒して冬の準備に向かっていきます!

カイロ用のベンジンを買ってきました!北山の冬はこれに限るね~!
















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