京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

洛北時計の発見!

2010-07-31 22:26:18 | 日記
写真は「奈良の時計」
奈良県ジャパンと読める。

明治維新直後京都が時計産業の中心地だった。
「京都時計」を筆頭に12社あったそうで。

もちろん、日本の時計産業の始まりは「堺」鉄砲と同じ時期、西陣の織物も堺から発達。
私がよく怒っていたのは「堺」の子供たちがその歴史をほとんど知らないことだ!

海外に出た時自己紹介は必ずある。A「日本で最初に時計を造った堺からやってきました!」
B「何にもない田舎から来ました!そう言えば自転車の部品メーカーがありました。シマノとか言っていました」

私が、堺の少年たちから聞けたのはB。
堺市の教育委員会に腹が立った。自分たちお年寄りのポジションは確立しているのだろうが、故郷のプライドだけはしっかりと植え付ける教育をしてほしい。

堺市は明治維新直後は「堺県」だったはずです。
京都西陣の市民はいまだに堺市には頭が上がらない。
事実を伝える事に勇気を持ってほしいのです。

大阪も同じ。ジャンクフード、ファーストフードが海外に告知されています。
本来は、手の込んだ料理の日本料理。日本一おいしい街だ。

関東の寿司屋さんがフランスのタイヤメーカー雑誌に紹介されました。
すし屋さんは江戸時代のファーストフードだ。

京料理の料亭と、東京のすし屋を並んで紹介する無神経さにはあきれる。
じっくりと時間と空間を楽しむ料理と、食べた代金を放り投げて払う料理。
この違いが分からないと関西は楽しめません。

「鱧のおとし。鱧しゃぶ。魚そうめん、」お寿司屋さんではあきませんでー!

時計も、やっと料理の世界に迫ったと思ったのですが、ソーラー・エコでお客をだましてしまった。まだ4流業種だ。

セイコーが、「定期的な電池交換は必要ありません」告知した。
他のメーカーは相変わらず「電池交換不要」

実際は5年程度で蓄電池が蓄電能力がなくなるので、蓄電池の交換が必要。
従来の電池式の方が安いし、電池は100%回収しているエコ商品だ。

スイスメーカーは日本のソーラー時計を「雨傘」時計と言っています。
おひさまが出ているときに仕舞って、雨の日に使うソーラー時計。
時計は本来、太陽に当たらないアイテムなのだ。
見事だ!と思った。

民主党と一緒に早めに失敗を認めてほしいと思う。



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暑い京都!

2010-07-30 22:00:09 | 日記
京都の北山。洛北の時計師ヌーベルパスティーシュ。

今日は暑いが、月末の懐は寒い!

このような暑い京都に移住しようとする人が絶えない。
京都に住もうと希望する人はとりあえず京都の夏を体験するがよい!
(名古屋市民は除く。)名古屋も同じくらい熱い!熱田区があるほど。

「わたしゃ!夏はクーラーに閉じこもる!」このような人は特に必要だ。
買い物、子供の送り迎えなど、屋外の行事が多いのでエアコン生活の人ほど、くたばるのが早い。

京都の町屋は夏に耐えるように設計されていますので、パスティーシュ工房に見学に来る人が増えるのじゃ。
工房は古い町家じゃ。

もうひとつ、ついでにパワースポット見学がお勧め。

自分たちが住みたいと思う町内のパワースポットにお参りしましょう。
怖いところ
①建勲神社 船岡山公園
公園では近所の保育園の園児たちが楽しくお散歩。

私はこの神社が京都でいちばん畏まるのです。畏怖しています。
頭を下げるような姿勢で、丘を登る。
南斜面には、幕末ここで亡くなった志士の碑もあったりと歴史が深いのです。
パワースポットのパワーが強いので、こちらが元気な時にお参りします。

②白雲神社
御所の中にあります。西園寺家の屋敷内にあったお社。技芸の神様です。
例が悪いと思いますが、
チェロのカザルスにあったら、ただただ緊張して何も言えないと思います。
ここのお社には、こんな圧倒的なパワーを感じます。

毎年の、お正月。技芸のお守りをいただきに参内しています。
「今年も「セイコー時計バンド」が無事でした。ありがとうございます。」
お正月だけ境内の中に入らせていただきます。

いつも御礼だけで、お願いすることはまだできません。
お正月以外の普段の日は外から二礼二拍一礼!

パワースポット③平野神社
桜の名所です。
ここは、何かと疲れた時に訪ねます。
私の回復場所・リラクゼーションスポットです。

懐かしい人と突然あえたりして、生まれたころからここにいたような安心感があります。
どんな状態のときでも受け入れてくれるのです。

だから桜の時期にはみんな、楽しそうに宴会が繰り広げられています。
太鼓たたいて踊ったり、京都人には珍しい風景ですじゃ。

京都に来る折は、京都に住む勢いで見て回って下さい。
ただ、数人で回る時は、パワースポットあたりがあるので(お風呂あたりのようなもの)
お友達には気を付けてください。いきなり、ぐにゃっとなります。

京都の人は一日に一社のお参り。健康のため「かけもち」は避けたい。

旅行の場合はしょうがないので、気分が悪くなったら早めに宿に戻りましょう。
まだまだ、たくさんの名所があります。自分で体験するのじゃ。

京都は夏向きに出来ておる。





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時計師の夏休み3

2010-07-29 23:56:19 | 日記
夏休み③
失敗時計師の、恐怖。

おばあちゃんの家に預けられていた夏休み。
そろそろ、炭鉱町に帰る頃になりました。

「ばーちゃん!また来るよ!」
さみしそうなばーちゃん。
「仏壇の間のお兄ちゃんによろしく!いつも遊んでくれてありがとう、零戦のお話面白かった。」
いつも、水に濡れたように汗びっしょりのお兄ちゃんだった。

「ふん!」おばーちゃんは聞いていない。
今まで私には見せたことがないような優しい笑顔で仏壇の間の方に顔を向けていました。

私が大学生になって、その家に寄ったことがありました。
帰り際に鏡を見ると、昔のおばーちゃんが瞬間見えたようだった。
昔と同じように、やさしい顔。

仏壇の間の「時計」は、止まったまま最後までさわらせてもらえませんでした。

「男はみんな死んだ!弱虫のお前はせめて、男らしく生きておくれ!」
時間から逃げないでいることは難しいと思う。
パスティーシュ工房。12時でやっと今日の仕事は終了。

「今日も一日逃げないでいれた!」感謝!



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失敗!時計師の夏休み2

2010-07-29 23:33:48 | 日記
写真はDEN-RO 1950-60年スイス時計。
手巻き。

今日はこの時計のほか、オリエント・ユース
クオーツ時計 ータグ・ホイヤー、G-SHOCK,プロトレックなど
忙しい木曜日だ。

時計師の夏休みの思い出。
子供のころ住んでいた長崎県の「高島炭鉱!」夏休みに入ると、私は、母親の実家に預けられた。
障害者の兄の看病が大変な時期だった。

私のおばーちゃんはむちゃくちゃ怖い人でした。

「男は死んだ!明治維新でみんな男は死んだ!お前はせめて、男らしく生きなさい。」
時折この言葉が出ると機嫌が悪い。

床の間には、太平洋戦争で亡くなった子供たちの遺影がズラリと並んでいた。

朝、暗いうちにたたき起こされて、田圃の草むしりから始まり あぜ道の修理まで近所の子供たちと一緒だ。

「おやつは茹でたタコの足一本。」
おいしかった。

とにかく良く殴られた。それでも、夜寝るときはおばーちゃんと一緒に寝た。
「怖い話」を毎日してくれるのだった。


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京都洛北の夏休み。

2010-07-28 19:32:21 | 日記
ヌーベル・パスティーシュ時計修理工房の夏です!

夏は掛時計の修理が殺到します。
古いボンボン時計がなぜか最近増えました。

腕時計の修理専門ですから、お断りをすることもあります。
ただ、捨てるのが惜しい掛時計です。何とか努力奮闘しています。
お願い!修理が出来上がったら出来るだけ早く引き取りに来ていただきたいのです。

修理完成後に壁にかけて保存する場所がない。柱を造るなど、時計が大きいので保管場所に神経を使います。
工房で誤って壊してしまうかもしれない。替えの部品がないので「恐怖です。」

何度連絡しても、引き取りに来ない。-このようなお客様が増えたので、一般の時計屋さんは掛時計の修理をやめているところが多い。

昔、会社は地域の社会のものでした。小泉改革以後、今は株主のものに変わりました。

時計の会社も一般の会社と同じように、利益優先。利益率の悪い修理部門はますます縮小されています。
一人の時計技術者を育てる費用は3000万円程度必要です。採算に合わない。

被害に遭うのは一般のお客様。(一般のお客は、株主ではないので経営者には罪悪感はありません。)

修理品を一か所の地域に送って、集中的に修理をします。「経費節減。」
そのため、時計の送料はお客様負担。修理時間もその過程だけは余計にかかります。

時計の組合は今年から首都圏中心の組織に変わりました。

毎年各地で開催されていた時計屋さんの総会にメーカーの担当者が出向かなくてもいいようになりそう。
ますます地方は切り捨てられて来ました。

食品の産地偽装が増えた。時計も産地偽装、実は中国製品。時計修理センターも産地偽装。
知らないのは、お客様ばかりなりよー!

パスティーシュ工房では悲鳴を上げながら、自分の所でやっていますので、修理料金が極端に安い場合がありますが、特に手抜きをしているわけではありません。
「暑い夏だよ~!」



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