5月31日日曜日。晦日の日曜日。
今年の6月はカレンダーのめぐりが都合が悪い。
明日のあわただしい月曜日が貴船神社の「貴船祭」。今宮神社の「手作り市」、平安神宮「薪能」と優先順位の高いイベントが勢ぞろいする。
明日は朝からお参りで忙しい。
工房は相変わらず高級時計の修理品に追われています。
それでもお昼過ぎの2時間待ちの状態は久しぶりでした。カルティエ・タンクフランセ、エルメス・ケリー、ルイヴィトン・GMTなどなど時間がかかるモデルが多くさすが月末!の風情を楽しみました。
それでもバイヤー時代に比べれば屁でもない。気楽な工房生活です。
すばやく片付けるコツは簡単なものからやることです。
ある程度時間が割り出せるものから並べて一気にすすめます。
カルティエ、エルメスから始めて一番最後は安物中国製。一見ダイヤ取り巻きで豪華に見えるモデルが多いがつくりがお粗末なので予想外に時間がかかるのが特徴です。
ベルトを一度外して作業を始める。中には簡単な電池交換でもバンドを外さないと裏ブタが開かないものがある。
付け直す際にバンド側のバネ棒が粗悪品のため日本製に交換する。ケース内には旋盤くずで怪我をするなどなど危険がいっぱいなのだ。バンドエイドは常に補充しておく。
一通り終わった後には指は切り傷だらけ、万が一カルティエを後回しにしてのベルトに血が付いてしまったりすると大変なのだ。
通常、中国製はすべて後回しにします。簡単そうだからといって中国製を先に始めるとひどい目に遭ってきたのです。
時計師仲間に中国嫌いは多いのはこのような事情がある。
先日、日本から3000人ほどの経済団体が中国へ行ったそうだ。中国サイドから見ると大金を吸い取れるお馬鹿の集団がやってきたように見えたことでしょう。
南沙諸島や尖閣の問題を抱えているところに都合よく擦り寄ってくる日方のおバカ集団のニュースを大きく取り上げていました。
日本の時計メーカーはこの10年間中国製「ソーラー電波」の使い捨てに集中。高級時計分野から脱落しています。これで日本の時計店もずいぶんつぶれた。
昨日やってきた10本以上の高級時計の中には1本も日本製がなかったことに悲しく思います。輸入時計の修理技術がない時計店はいずれ潰れてしまうでしょう。
明日は貴船神社へお参り。北山大宮近くに貴船神社の支社があるので神様にお礼参りだ。
「へなちょこ時計師が無事に5月を乗り越えられました~!」
パンパン!と二礼二拍一礼。
10時ギリギリの開店時間に間に合うと思う!遅れたらごめんなさいです。