京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間

2012-05-31 09:11:09 | 日記

休み明けです。スモールワールドへ戻ってきました。

「次の世代まで使える!ということで機械式時計を選んだ!
ところが数年で壊れた!どうしてくれる!?」
自動巻き・手巻き時計の修理を依頼されるお客様の不満です。

クオーツ時計と比較して約2倍以上の部品が必要な機械式時計。
故障の可能性は比例して大きくなるのです。そのつど修理は必要。

ちなみにロレックスは生産最終年から20年の部品保管期間を過ぎると部品の供給はなくなる。
2000年前後にキャリバーのモデルチェンジが始まっていますのでオーバーホールは早めにやっておいたほうが良いでしょう。

クオーツ時計でも親子3代に渡って使っているお客様が大勢います。大切に使うとクオーツ時計でもしっかりと使えるのだ。
残念ながら20年ほど使用で捨てられる運命。まだ動くのに修理料金2万円がクオーツ時計の限界修理料金のようです。
機械式時計は3万円オーバーでも修理依頼は多い。

「原子力村の住人」の呼び方を「金(かね)の亡者」に変更してほしい。
鮎釣りの太公望さんからの依頼だ。
政治家、官僚、メーカー、首長。すべて「お金の亡者」だ。危険だと解っているのにお金が入るので止められないようです。

「大飯原発」の再稼動を京都の財界が認めているそうだ。財界って何?誰の事か公表してほしい。私の周辺では全員再稼動は反対です。

ところで国内の「稚鮎」のほとんどを琵琶湖に頼っている。
琵琶湖の鮎が全国の河川に放流されるそうです。

原発事故がひとたびおきると全国の「鮎」産業が壊滅するのです。
「貴船神社」の床で涼しく鮎の塩焼きが楽しめるのも今のうちでしょうか。

今年は今のうちに鮎の骨抜きを頑張って習得しましょう!
昔の楽しい思い出になる前に今年やっておきたいことの一つになりました。
名物「鮒寿司」もチャレンジしましょう!












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時計師の京都時間

2012-05-30 16:08:56 | 日記

今日は五月の最終水曜日。
中国の占いでは5月は要注意の日!で私はいい月ではないらしい。

5月が無事に終わりそうですが中国の占いは旧暦のカレンダーなのだ!
まだまだ要注意の日々が続きそうです。
写真は今日の「晴明井」と「桃」触るとパワーがもらえるそうです。
今日は真剣に「晴明神社」にお参りしました。

昼食はいつもの割烹「咲くや」さんのランチ。800円。(今出川知恵光院上る東)

新鮮な「いわし」が入っていました。いわしの揚げたもの。くらげの酢味噌あえ。鳥の照り焼き。酢味噌が絶品!

油に弱いわたしでも体調は完璧でした!
使われる油もいい、魚も新鮮な証拠だと嫁さんが言います。お腹が痛くならないのです。

ところが、いつものように早く行かないとだめなお店!すぐにテーブルは満席!
12時15分位で来店のお客さまは入れませんでした。

 お腹いっぱいになるほどの量は嫁さんの残りを食べてあげるほどです。
ところがお客様の中にはご飯のお代わりをする元気のいい人もいます。びっくり!


午後からは御所を散歩。ここで私と嫁さんは別れて嫁さんは四条通りにある実家へ。私は吉田山へ。

最近、外人の観光客が目立ちます。嫁さんがよく道を聞かれるそうで残念。彼女は有名な方向音痴なのです。

その辺の猫に聞いたほうがいいくらいです。猫は嘘は言いません!



「縣井」
御所に参内する前にこの井戸で身を清めたそうだ。
立派な井戸です。
今はこの井戸の水は飲めないそうで残念。

この井戸で身を清めて、明日からの仕事を頑張りましょう!気合をこめて写真を撮りました。

最近、メーカーの基礎的な説明不測が目立つ。
「時計の裏蓋に「ウオータープルーフ」と記載されていたので水につけて洗った!その後、ガラスが曇ったので~何とかして!」
3気圧防水なら水没させても水が入らないと思っている人が多いようです。

簡単に水が入るのです。10気圧防水の時計でも風呂に入ったら水が入ることがある。
時計の歴史は水圧との戦いの歴史でもありました。若いユーザーはこの歴史を知らない世代だ。

私は完璧といわれる100メーター防水のロレックスでも時計をつけて風呂には入らない。
ましてや3気圧防水の日常生活防水の時計を洗面器に水没させて洗うことは絶対にしません。
お風呂での温度変化が時計に悪いのだ。

「水の中ではプッシュボタンの操作をしないでください!」
G-SHOCKの説明書に書かれている。ところが水の中での作業中に何かの拍子にプッシュボタンが当たってしまうことが意外と多いのです。
その付近にサビが集中していることが多い。

特に多軸系のクロノグラフは水には弱いので気をつけてください。
一度、水が入ったら分解掃除が必要です。1週間でも放置していると機械交換処理。錆びて使えないのが殆どです。
高額な修理料金を覚悟しましょう。

最悪!水が入ったら冷凍庫で冷凍しましょう。
サビの進行を止めて自分の都合のいいときに時計修理店にお持ちください。修理内容が違ってきます。

6月は水没事故が多い月。
こちらもテンションを高めて体力をつけてやってくる時計に向き合います。

明日は月末。
来週の水曜日は「近江神宮」に行く予定です。6月10日の「時の記念日」は仕事で行けません!
仲間たちとの夜の「打ち上げ」だけの参加になるので一足早くお参りを済ませる予定。

「時」も「時計」も大切にしましょう!最後は「神頼み!」なのだ。










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時計師の京都時間

2012-05-29 09:11:27 | 日記


明日は工房がお休み!
預かっている修理品はきちんと部屋にしまわれています。
一つ一つ座布団に寝かせられる。

最近、女性用の時計が優れたデザインのモデルが増えました。
写真はセイコーの「ティセ」とショパールの「ハッピースポーツ」
現在の女性は時計を選ぶ楽しみが増えました。良いことでしょう。

私は1955年生まれ。マーケティングでは不幸な世代。
厚い団塊の世代から5年ほどずれた世代だ。

ビートルズ世代には遅れて、学生運動にも乗り遅れ。大学に入った頃には下火でした。
「後の祭り」世代です。

企業のマーケティングにはターゲットから外れる。
お下がりのぶかぶかの服を着させられているような気持ちの悪い感覚。

「団塊の世代」向きの雑誌「サライ」を見てもつまらないのです。
また、日曜日の14時からのNHK・FM番組も驚くほどつまらない。
「ふかわ・りょう」さんと、チェリストの「遠藤まり」さんが司会でクラシック音楽を解りやすく解説する目的だとおもうが失敗している。

「ふかわ・りょう」氏が活躍していた頃、私は海外にいたのか、仕事でテレビを見られなかった頃なのか彼のことを全く知らない。
その上、彼の家族ネタのことを真剣にお話されていても私には全く関心がない。

少なくとも私の世代にターゲットを合わせている番組ではないようだ。
この番組を月曜日にも再放送するのだから、NHK・FMを仕事中、聞いている私はがっかり。
20年ほど番組のターゲットからずれているようだ。

音楽評論家「吉田秀和」氏がお亡くなりになった。
彼の著書は旅行先で私の必読書。

読み終えては最初から読み出す。少し読んでは別のことを思い出ししばらく後に読み始める。
楽譜のような扱いが出来る本でした。
普通、本には書き込みをしない。楽譜にはいっぱい書き込みで汚くなるほど。
彼の本にはいつも書き込みだらけだ。

普通の生活を送っている時には楽器の練習などで忙しく、彼の本を取り出す事はない。
評論家のお話を読むよりピアノやチェロで実際に演奏するほうを選ぶのです。

ぽつん!と取り残されたような孤児になった気分で訃報記事を読みました。
彼と同じ時代を生きてみたかったと思う。40年ほどずれた世代だ!

私が50過ぎた頃からだ。嫁さんにプレゼントしたいすぐれものの「時計」が続々と発表されだした。
カルチェ、ブルガリ、ショパール、セイコーなど。

これが30年ほど時代が早かったらと残念な気分です。
その頃は今より貧乏だったのですが時計店に行って楽しむことは出来たはずです。

明日はお休み。久しぶりに嫁さんとデートに行ってきます。









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時計師の京都時間

2012-05-28 09:22:40 | 日記

「なにか、まちがっとる!!ふまんだ~!」
後ろに立っている親父は、「ブタさんの仕事が遅い」と不満!
ブタさんは、「いつも安い給料でこき使われてばっかりだ!」

同時に怒りを表明するとオヤジの主張が通る社会なのだ。
ブタさんの変わりはいくらでもいる。中国にも東南アジアにもいる!

せめて私の工房ではブタさんたちの応援者になろうと思います。

掛時計の修理はお断りしています。手が回らないので腕時計専門でやっています。

それでも、時折重い掛時計を持ってくるお客様がいる。
昨日はおばあちゃんが重たい掛時計を持ってきた。

「息子はこんな古いものほかせ!と怒る。それでも何とかして使いたい!」
訪ね歩いて私の工房にやってこられたそうだ。断れませんでした。

息子さんは車の中で憮然としています。速攻修理を終了。所要時間一時間。

持ち込まれたボンボン時計は『ぺら』という振り子と本体の機械をつなぐ部品が折れていました。
よたよたと自動車まで時計を運ぶ姿に涙が出そうになります。
古いものは捨ててしまう日本の社会は残念だ。

「日本には時計メーカーはなくなったのか~!?」ヨーロッパの友人から同情メール。
日本の総理大臣がスイスの「ラドー」を着けて国会にいる写真が写っていたそうだ。
「無神経」さにセイコー、シチズンなど日本の時計メーカーの従業員たちはがっかりだ!

各国の首脳が使用しているモデルはそのままメーカーのセールスポイントになるのです。
当然、自国生産の時計をつけるのが当たり前で自国ブランドの発信者なのです。その国の税金で生きているのだから常識です。

時計メーカーが少ないアメリカでも「オバマ大統領」の使用モデルは無名のカリフォルニア産のアメリカ製。
機械部分は日本製のアッセンブルメーカーだそうです。

それでも、この会社は売上を伸ばしているらしい。喜んで税金を納税できる。
各国の首脳は当然公式の場では自国生産の時計を使用する例だ。

日本の首相は「阪神タイガースのベンチに一人読売ジャイアンツのユニフォームを着て座っているようなものだ。チームからぼこぼこにされてもおかしくない。情けない首相だ。」国内から時計工場を海外に追い出すきっかけになるでしょう。

若者の「愛国心」をとやかく問題にする前に、お仲間の総理大臣から始めましょう!
「ラドー」サイドはこれといった売上の上昇は見込めないので静観常態。
無神経な裏切り者はどの国でも嫌われるのでしょう。
「おばか」のおかげで笑いものにされてしまいました。





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時計師の京都時間

2012-05-27 08:58:38 | 日記

京都は快晴!
さわやかな5月の最終日曜日となりました。

観光客でバスがいっぱいでバスに乗り遅れて遅刻。通勤客の皆様の嬉しい?悲鳴が聞こえてきました。
やっと最近普段の京都が戻ってきたようです。

写真は悩みの種のソーラー電波時計。昨日の続き。
メーカーが儲かるだけで一般の時計屋さんには迷惑な時計です。
お店では裏ブタも開けられないし、充電地も手に入らない。壊れたらお手上げ時計。

使用中のトラブルの事について充分な説明がされていないのでユーザーは混乱します。

昨年の今頃。福島の電波塔が「福一原発」震災の影響で職員が逃げて停波。数ヶ月の間、電波時計は受信できませんでした。

メーカーは復帰のめどが立たない中、電波時計が売れなくなるので「都合の悪い」真実は隠し続けます。
ユーザーは受信しない時計を故障だと勘違い。大勢の人が工房にやってきた悲しい思い出がある。

普通でも充電不足を故障と思って時計店に修理を依頼してきます。
時計店が面倒なのでそのままメーカーへ直送してしまうと負担は全額ユーザーへ。

メーカー以外では内部を開けられない構造のためどのような修理をしたのかは不明なのだ。「分解掃除」としか記載されない。原因が説明できないのです。

「17000円!」と修理料金を請求されても追試や確認が出来ないので時計屋の技術者がお客様に説明できないのです。つらい作業だ。

写真。もう一つの時計は通常のクオーツ時計。3年に一度の電池交換のモデル。
ランニングコストはもちろん。こちらが安い。
デザインは北欧。ムーブメントはシチズン。最強のコラボ時計です。

「クールビズは嫌いです!」
こんなコピーの「J-プレス」広告を見ました。
私は一年中クールビズの服装で通している?!申し訳ないね~!
普通、仕事は白衣を着ています。白衣の下にはポロシャツなど何をきてもOK!白衣は便利だ。

現役のバイヤーの頃はもちろん真夏でもネクタイにスーツ。
このほうが安上がりでした。
貧乏サラリーマンには「クール・ビズ」は迷惑。「クール・ビンボーズ」の略です。

見かけ上でも、50歳を過ぎたら首元が寂しいので安いシャツは仕事上着れません。
そこで一着一万円以上の出費には痛い思い出がある。
その夏はほしい時計をあきらめました。

また、自宅近所にあった西陣のネクタイ業者が潰れた!今はぴかぴかの建売住宅が建っています。
西陣地区はネクタイの生産地でもあります。

服装のことを政治家が言い出すとろくな事はない。
あの見苦しい年寄り政治家のしわしわの首元を見るたびに「なんとかならんのか~!」と怒りたくなる。

「今年は節電の夏」だそうだ。エアコンを止めるために旋風機を買いました。
町中に転がっている自動販売機を見るたびに「なんとかならんかな~!」と思う時計師です。









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