京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間。

2013-10-31 09:17:10 | 日記

「オメガ」手巻きホワイトゴールド。
女性用モデルはなるべく目立たないように控えめの時計が主流の時代にハッと眼を引くデザイン。さすがにオメガだ!
裏についている青い皮膜は大切な時計の裏にも傷をつけないよう塗るのだ。一昔はやりました。

「値上げの時間」
明日から時計専用の電池が値上げ。
工房の売上は2011年と比較しても悪い状態です。
アベノミクス「3本の毒矢」の効果てきめんです。死にそうなほどだ!

むしろ「高級時計が売れている!」と過激な似非情報が迷惑。
時計販売店舗では今が一番苦しい季節を迎えています。
顔色を伺うと皆さん蒼い!
「高い時計が売れてうれしいね~!」のジョークはとても言い出せない雰囲気。
昨日は早々に工房に戻ってきました。

12月の販売向けに在庫を確保するために在庫過多の時期です。
ヨーロッパの時計は毎年このタイミングで値上げをして来る。
スイスのメーカーはモデルチェンジや新製品の発表をほとんどしないので既存の商品の値上げで対応します。

売上構成比でメインになる女性の時計確保が難しくなる季節でもある。
「カルチェ」「ブルガリ」「エルメス」だけでレディース売上の60%が確保できるのでバイヤーは世界中走り回ります。

対抗する国産時計は毎年新製品を100点以上発表、物価上昇分の価格を調整する。
「新製品がこんな価格ではちょっと苦しい!」と毎年のようにバイヤーはため息をつく。

ちなみに1955年私とヨー・ヨーマが生まれ年の「パテック・フィリップ」価格は12万6千円。安かったね~!
今考えると誕生プレゼントにこの時計がほしかったね~!

ところで年末にむけて商品を全国にばら撒いてからが大変!
100%買取商品なので傷でもつけたらあっという間に価値がなくなる。
生鮮食品と同じ一日でも早く売りさばきたい。

同時に販売員の能力で大きく影響が出る時期でもある。
過去の経験の中、関西の心斎橋・三宮・京都四条に3店舗の中でも大阪の販売能力が飛びぬけていました。

反面、大阪の経営者はその宝物のような従業員の上にアグラをかいているように見える。
過去の食品偽装事件の会見でもトップの危機管理能力のスキル不足がよく見えてきます。
トップが普段仕事以外のゴルフや政治に集中できるのも彼らのおかげだ。
この格差に戸惑います。

「この大阪の子たちを仙台や金沢に連れて行ったらきっと店長は楽やで~!」
心斎橋や三宮のお店で働いている女性を見てはよく妄想していました。
「伊達藩、加賀藩などの旧城下町」の接客態度の腰の高さは伝統的なものです。

昨日、いつもの「肉まん」を買う。
急ぎ京都へ帰る阪急電車ので京都高島屋で買えばいいものを地下鉄でわざわざ新大阪まで出てきて「肉まん」を買います。
商品とぴったり合った体型「ぽっちゃり」さんの愛想のいい販売員から買うとさらに美味しいのだ。
やはり新大阪駅の「肉まん」に限るね!

明日から11月!あと二ヶ月だよ~!皆さん頑張って危険な年2013を生き残りましょう!














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時計師の京都時間。

2013-10-29 09:16:11 | 日記

旧暦長月(9月)25日。暦はいよいよ晩秋。
「オヤジとの距離と時間」
京都御所の一般公開を31日に控えて観光関係者は嵐の前の一休み。
一気に紅葉が進む頃です。

11月になるとスキー場開きの知らせが届くのが待ちどうしい!

ところでスキー場では「バイキンマン」のように嫌われた関西人。
よく行っている信州のスキー場でもその傾向は強い。
「列に割り込む」「リフトを止める」「コースで固まる」の3悪。
関西言葉の私も被害者の一人。

関東人は京都・神戸・大阪の区別が解らないのが悲劇なのだ。
そこで定番の見分け方。
口をじっと見ると端のほうにたこ焼きのタレが付いていると大阪。
シロップは神戸。
みたらし団子の黒蜜が付いているのは京都。高級住宅地の下鴨神社付近に住んでいる習性がある。

ペアリフトでいきなり話しかけて来るのが大阪の「ドキンちゃん」。
必ず「おばちゃんDNA」が入っているので話しかけてくる。
「おっちゃんどこからや~?京都か!これあげる!」飴ちゃんをくれるのが特徴です。
ただし、もらった飴をそのまま食べない事!
ウエストポーチに入っていた飴なら一年落ちの事もあるので確認しましょう。
防虫剤臭い!

「ドキンちゃんとバイキンマン」はペアだ。
列に並んでいる人たちを押し倒してもペアでリフトに乗りたい涙ぐましいバイキンマン君。
これを見つけたら心を広くもって先に行かせて上げましょう。他人のスキー板を踏みつけても先を急ぐ。その気持ちはよく分かる。
大阪の女性でもスキーウエアを着ると可愛く美人になる、豹変する。
大阪得意の『偽装』は食品だけではないのです。ご注意ください!

以前、二人用リフト待で先にさっと待っているといきなり大阪のカップルが並んでしまった。
普通なら私一人先に行かせ自分達はパス。次のリフトに二人で乗るでしょう。
「そんなにしてまで二人で乗りたいんかいな~?」
当然リフトが止まり大騒ぎになりました。
いらちの大阪、ほっこり京都、そつのない神戸。

乗り合わせたリフトで飴ちゃんを出したら大阪人。マドレーヌなら神戸。「さば寿司」を出したら京都。
奈良にも似たような「柿の葉寿司」がありますが奈良女子大学の皆さんは東北のボランティアで忙しいのでスキー場には現れない。
「さば寿司」臭いなら間違いなく京女です。

「おっちゃん!お願い!降車口が近づいたら初心者で~す!って大声を出してくれへんか?」それまでよくしゃべっていたのが最後でいきなり無口になったと思ったらこれなのだ。
「となりの美人の子~初心者で~す。落とさんといてな~!」
「わつ!美人にゃて~!本当の事いってくれて恥ずかしいわ~」
「ぶさいくでも美人いわにゃ~係りの人が出てこんのんじゃ~!」
それ以降ゲレンデで私を見つけると気軽に声をかけてきます。
「おっちゃん!お昼の美味しい所教えて!」「お兄ちゃん言うてくれたら教えてやる」「そりゃ~無理やで~!」
大阪のドキンちゃんたちは人懐こいのが特徴。オヤジとの距離が3都市で一番短い。

歩く、話す、食べるスピードが早いのも大阪の特徴。なんでもない駅の通路でこけているのが大阪人なのです。
18金イエローゴールドは大阪、ゴールドとプラチナのコンビは神戸、ホワイトゴールドなら京都。写真の時計は京都人の好みなのです。

こけている人を見つけたら大阪人「そんなところで寝てると風邪ひくで!」と優しく声をかけてあげましょう。
明日は工房がお休み。会話のギアを一つ上げて大阪に行ってきます!


















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時計師の京都時間。

2013-10-28 09:14:36 | 日記

「取られた時間」
今日28日「しぐれ時施」(しぐれときどきほどこす)
京都は寒い北山しぐれの始まりです。

「女の一人旅」が似合う季節になりました。
「おばはんの一人旅」でもいいのだが「おばさん」達は4~5人でわいわい歩いていたほうが似合う京都のようです。
「京漬物」季節の始まりを告げる「北山しぐれ」と思うとなんとなく我慢できそうな気分です。

時計師はもらい物が多い。修理専門のしごとなのでほとんどなじみの時計屋さんから頂く事が多い。

一般のお客様は修理料金の相場がどれくらいか解らないのでありがたみ?がないのでしょう。
「時計屋からいっぱいふんだくられた!」と機嫌が悪い。
修理業なんてそんなものだ。

写真は高知の梨!一般のお客様からの差し入れでした。これは珍しい。
今年は梨の当たり年だそうでおいしく頂きました。

東京在住の友人から「忘年会」の予約を依頼される。
もうそんな季節なんだ~!
「君の名前で予約しておくよ~ん!」
いつもの「北野上七軒」のお店に電話する。
西陣に住んでいるのでホームグラウンドだ。なんとかOK!予約が取れる。

「東京の○○ですが忘年会の予約の件でお電話させていただきました。」
友人に化けるのは得意だ。言葉は東北なまりのバージョンでの会話も出来るのだよ!
「あまちゃん」のせりふは完璧にヒアリングできた!

「んだ!ナは~ん、4人のうちの一人はかぼちゃが食べられないそうです。かぼちゃを食べると暴動が起きるそうです。南京(なんきん)暴動といいます」

「去年は親御さんの遺言でかぼちゃを食べないお家で、おととしは占い師からかぼちゃを食べると悪い事が起きる。その前は、、。のお人やね~お顔が下駄みたいに四角いお人や、かなんね~?かぼちゃの美味しい季節なのに。」
はいはい!記憶力のいいおばちゃんでした。
「予約が取れた時間」

ところで毎年集まるメンバー。
「医者」「弁護士」「教師」「時計屋」の4人。
みんな「がっぽりと取られた~!」とお客様から恨まれている職業です。

特に「教師(数学)」たちが悪い。
お客様の生徒たちにいつも最低の点数しかあげない。
中には零点もあるそうだ!サービス精神ゼロの職業。
「ぼったくりやね~!」
いつも上座にちょこんといるので仲間内では一番の出世頭なのだ。
「数学」には誰も文句を言えない。
世の中に戦争と数学ⅡBがない世界を実現しい!

36年前、海がめの子供が海に向かってはいずりだしたように京都を離れた。
私たちもその一人。
毎年一度は里帰りのように集まってくる。

5回生の辛い経験をした仲間達。一人はいまだに海外で行方不明。
無傷ではない36年でした。
影膳の用意もお願いして電話を切ります。

やはり上七軒は私たちのホームグラウンドです。
年末はそれぞれの京都に戻って「京都に取られた4年の時間」
思い出を取り戻しましょう。














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時計師の京都時間。

2013-10-27 09:40:41 | 日記

「勘違いの時間」
オリエント時計1970年代の製品。
機械式時計の名品を次々と発表してきたオリエント時計。
クオーツ時計も優秀でした。ユニークなデザインの時計が30年以上稼動しています。
ところが知名度が今ひとつ。

反社会的勢力への融資の審査を担当していた元凶の「オリエントコーポレーション」とは全く関係がない会社なのです。
勘違いしないでくださいね~!

「リッツ」の担当者が馬鹿舌だと証明されました。
「車えび」と「ブラックタイガー」の違いがわからないシェフがいるのがビックリ!

「外人のシェフとの間に名称の違いがあった」そうだが美味しいほうがどっちかわからないおばかな外人シェフ。きっと馬鹿舌で有名なあの国の人かな~?
間違ってもフランス人じゃないよね~?

ホテルの資本は「市場原理主義」の輸出国だ。
阪神ホテルの「やとわれ社長」は東京生まれ田舎者おのぼりさん。慶応大学出のボンボン。
味にうるさい大阪になぜこんな勘違い人事が起きたのか不思議です。
とっとと東京に戻ってもらいましょう。

「東京オリンピック」では若い人たちがメイン。所詮お腹いっぱい食べられると満足する人たちだ。
安く大量生産の土地柄なので彼のような人でも使えるでしょう。ちょうどぴったり。

大阪のホテルで食事をしている人たちは今にも死にそうなお年寄りのお客さまが多い。
メニューの字が小さくて読めないのでついつい間違いが起きる。
「お兄ちゃん!これはなんと読むんや~?」
「車えびです。」
「え~!ブラックタイガーと違うか~?」
「いえ!車えびだよ。大阪の田舎者は車えびとブラックタイガーの違いもわからないのかい?」

大阪代表のような吉本の芸人さん達も原因だ。

テレビの番組でファミレスやら回転すしのメニューをいつも美味しい!おいしいと食べている。
大阪人の舌はこんなものか?と東京の人から勘違いされたようですね。

クラッシック・コンサート客のマナーと生鮮食品の味覚はやはり大阪人が一番優れている。悔しいけど経験上事実です。
「粉もん」のファストフードだけが目立つ大阪ですが家庭の料理だけでも奥が深いのに驚くことが多い。

岸和田、堺あたりから京都料理が生まれてきた歴史もあります。
そんなとことから大阪人は京都料理を見下しているところがある。

「京都料理が高いノンは器まで食わすからや~!」
「京都人はしょうゆまでケチるので味が薄い。金払うからしょうゆ持ってきて!」
料理代金に料亭の花器や掛け軸の料金まで含まれているなどなど歴史的なクレーム。

「大阪を勘違いしてなめんといてね~!」
今日は日曜!朝からいいお天気でうれしいね~!













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時計師の京都時間。

2013-10-26 09:14:59 | 日記

「古い時間」
アンティークポケットウオッチ。
イギリス人によると100年経過したものでないと「アンティーク」と呼ばないそうです。
日本の「つくも神」100年以上使われていた道具たちが神様に昇格するしきたりなので東西同じような認識なのでしょうね~。
最近、100年経過したような高級時計が最近よくやってきます。大切に使われているようです。

今朝一番のお客は「フランクミューラー」のコピーを修理で持ってきたおバカが一人。
「コピー」と解っていながら持ち込む無神経さにはあきれるばかりだ。
同じ日本人でもずいぶん格差が広がってきました。
叩き返します。
人格を無視され人間扱いされないのでコピー品を持ち込まないことです。


「アンティ-ク」高級時計はうらぶた刻印だけでも美しい。そっと傷をつけないように神経を使います。
持ち込む時計に対応は天国と地獄以上の差が出ます。
時間を潜り抜けてきたものにはそれなりにサービスの差が出るのは当然です。

今日は「そらたね祭」
大宮北大路から北山までの「新大宮商店会」と京都の学生さんたちがいっしょになってお祭を盛り上げます。
空模様が気になるのですがなんとかもってほしい。
商店街のあちこちでギターを弾いて歌っていたり出店があったりと楽しい雰囲気のお祭。
工房に来る途中、女の子たちがわいわい看板を立てていました。
このお祭も次第に町になじんできました。

もうすぐ結婚記念日です。
30回を越えた時から数の意味がなくなったようです。
なぜか娘が30才を越えた時から回数を数えなくなってしまいました。

夫婦が古くなると「飼い主」と「ペット」のようになってきます。

「ワンワン・ワン」(もうすぐクリスマスなのでチェロの絃と弓の毛替えの時期だよ~2万円ちょうだい!)
「ワンワンワン」(仲間と奈良へ紅葉狩に行くので10000円出してね~!)
「ワンワンワン」(新福菜館の真っ黒ラーメン食べに行こうよ!)
嫁さんには都合の悪い事は「ワン」としか聞こえなくなるようだ。
私は最近「ポチ」化して来たようです。

抗議しても所詮「負け犬の遠吠え」
放し飼い状態にされているだけでも幸せなオヤジだと思ったほうがいいようだ。
永年、食事中も時計のことばかり考えていた私が悪いのだ。
ポチと違うのは反省してもすぐに忘れること。

毎日、時計のように決まった時間に自宅に戻り少ない売上を全部渡します。
元々「時計師」は金銭欲が欠如している人種、金銭感覚がない者が多い。
出かけるときに「時計」「本」「ハンカチ」「かぎ」「名刺」の次の次くらいに「財布」が来るほど。

同じような環境に勤務医の友人がいる。
徹夜明けに自宅へ戻り寝る。
目が覚めてた時、いつものように枕元には冷たくなったおにぎりとお味噌汁が置かれているそうだ。
そのうちに老化が進み布団の中から動けなくなっても毎日この冷たいおにぎりを食べるのだと、そのたびに悲しく思う。
人生のほとんどの時間を病院と布団の中だけですごす。そのような生き物なのだ。
人間は所詮、七つの子を持つカラスと同じだ。ねぐらに帰るときが一番嬉しい。

たまに京都に戻ってきてお店に入ると二人とも財布の中が小銭だけのこともあった。

若い人は数字と語学だけはしっかりと強くなってほしい。
特に女性は「ペット」達が話す言葉を理解できるように頑張ってくださいね~!

今日は「そらたね祭」だ!
若い学生さんが明るく声をかけてくれるハレの日なのだよ~”!

















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