京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間。

2013-11-22 09:26:13 | 日記

11月22日金曜日。
季節は「小雪・虹が隠れて見えなくなる日。」

工房から比叡山をバックに時折、鮮やかな虹が見えます。なんとなく嬉しい。
お日様の力が弱いために虹が見えなくなる季節に入ってきた。
虹とはしばらくお別れ。

今日は「いい夫婦の日」だそうです。
販売部門を担当していた頃はペアウオッチがそこそこ売れていました。
「いい夫婦」の規定や規格がよく解らないせいか今ひとつ盛り上がりにかける。
11・22なので「ワンワン・ニャンニャン」犬とネコの日に設定した方が良くないか?
時折出かけるとき野良猫の「八われ」さんと出会い頭にぶつかりそうになる。顔が八の字に縁起良く広がっているネコさん。
「なんや~時計屋のオヤジやないかいな~!ビックリした!」そんな風にニャゴニャゴといいながらさっさと消える。
今日一日は野良猫たちも安心して暮らせる日にしたいね。

ところで今日は京都の「いい夫婦」時間。
京都の夫婦は仲がいい!西陣は機織の町です。夫婦仲が悪かったらいいものが出来ないのでしょう。

「いい夫婦」の日のおはなし。
路地をおじいちゃんとおばあちゃんがいつものように朝のを散歩しています。
「お早うございます!お散歩ですか?」と声をかける。
ご主人のほうも静かに会釈をしてすれ違います。
決まってお盆とお彼岸の時に見かける仲のいい夫婦の風景です。

ところが今年はお会いできませんでした。
「なんかあったんかね~病気なんかね~!」
嫁さんは誰もいない方角を見て挨拶をしている私が気持ち悪いと言う。
「電信柱でも頭を下げときゃ~いいのんや!」
京都の風物詩です。誰もいないところで会釈している人を見かけたらそっとしてあげましょうね~!

「いい夫婦」時間のお話。
京都駅付近にあるラーメン屋「新福菜館」での風景。
運良く同年代の夫婦さんと同席できた。
タラタラ時間をかけて食べる若いカップルは苦手だ。
4人がけのテーブルに3人がやっと座れた。

先に座ったカップルからオーダーする。「大とチャーハン」私は「並とチャーハン!」
威勢はいいがこの店は初めてなのか無謀な大量の注文にちょっと驚く。

私も二人に釣られてラーメンの大盛り「大!」とつい声が出てしまった。
普通「並」でお腹がいっぱいになるのです。
まもなく残酷なほどの量のラーメンが出てきた。

前の二人はさっさと食べ始める。え~っと驚く間に「お先です!」と出て行ってしまった。
お見事な大食夫婦!でした。
スープまで残さずに「完食」!
見事きれいな皿が4つ残されてた「5分間」の奇跡と感動のカップルは忘れません。

取り残された私はなんとなく幼稚園の頃、ピアノの上で一人食べたてたことを思い出す。
すぐに新しい合席の人が座った。「並」二つと餃子一つ!と聞いてちょっと安心しました。

「気の合う?」夫婦の時間のおはなし。
嫁さんとは大学1回生からずーっといっしょ。二人とも58歳の私たち。まもなく40年だ!

「時計・宝飾」に全く興味がない嫁さん。
時計屋の私がプレゼントした時計たちはいつもの引き出しの中。

肉が大好きな嫁さん。魚の私。ワインも赤、白と好みは違うが自宅用には赤を買う。
料理を作るのは嫁さん、後始末は私。
イギリス人が作りフランス人が洗うようなもの?と言ったら怒られた。

ボージョレが嫌いな嫁さんと若い3度搾りほどの安酒が好み!性格が違う夫婦。

「バクチや浮気で入れ込んでいるなら治しようがあるニャけど~。仕事と楽器に入れ込んでるオヤジやからね~!しゃーない人です」
食事の後、片付けをやっていると隣の部屋で年末実家に帰れない言い訳をしている。
話し相手は私の母親だ。

ボージョレーヌーボー。出来は最悪だった去年よりすこし持ち直したようです。
昨夜はブイヤベースの夜でした。仕上げはリゾット。

ワイン酔いでふらふらしながら食器を洗います。
「いい夫婦」なんだろうね~!
ちょっと幸せな気分の11月22日。
今日はしっかりと快晴の京都です。

















コメント
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