京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間。

2013-11-26 09:27:00 | 日記

今日11月26日「いい風呂」の日。
明日は水曜日工房がお休みの日なのでゆっくりと銭湯でも!と思っていたが高速バスで移動時間になってしまいました。
明日は「さくふう 葉を払う」北風が強くなる季節。北風に要注意です。

「移動の時間」のお話。
京都人は日本で一番旅行しない民族だそうです!旅行代理店の人がぼやいていました。
観光地に住んでいるために地元から離れない人が多いらしい。
私も出張先では時計修理の仕事が終わると一目散に逃げ帰って来る。

東京など行きは夜行バス。戻りは新幹線。
食事は現地では取らない。京都駅から徒歩5分くらいのラーメン屋「新福菜館」(600円の出費)まで我慢するのです。
ランチに3倍以上の費用をかけて田舎者扱いされいやな気分で追い出される。
コーヒー1杯に1000円を出す経済感覚が理解できない事情もある。

また東京では「オヤジ」の待遇が違うように感じる。オヤジ族には「おもてなし」は最悪。「ひとでなし」扱い。
スーツ姿の現役の頃には感じなかった。
現在、普段着のよぼよぼカジュアル爺さんはお店に嫌われる。

京都では大学、伝統工芸師などの関係者はカジュアルの服装なので粗末な扱いはされません。
むしろスーツ姿の場合お店の人がハッと緊張、敬遠の対象になる。
「スンません!予約でいっぱいどすのや~!」
30分ほどのランチタイムでも気持ちよくすごしたいのです。

「移動時間の潰し方」
ヨーロッパまでの約11時間。東京~京都間の2時間強の移動時間はいつも苦痛だ。

A席はパフューム臭いおばさん、C席は汗かきのデブ外人。その真ん中に私と相場が決まっている。
時計師は運が悪い民族だ!
トーストを落としてしまうといつもバターを塗った方が下に来る。

「当日は満席となっております!」と席の移動も無理。
そんなときに一番気を使うのが機内でのすごしかた。


「異国のおじさんを伴う」森絵都著 文藝春秋1250円と税。
短編集なのでどこからでも読める。
こんな本に出会うとラッキーだ。最低2時間は楽しめるので国内の移動ならこれ1冊で済む。

東野圭吾の本をあわてて買うとすでに読んでいた本。
最近の推理小説のなかにはタイトルだけ変更して売っているので要注意!
キオスク、空港などあわてている場所で買うと必ず失敗する。

「フランス語のしくみ」白水社(1400円)など現地語の教本を持ち込み2時間潰せる。
楽譜も時間を潰せて無事に日本に持ち帰るが現地調達のほうが安い。一般には勧められません。

時間に飽きるとやはり最後は「時計」になる。

写真のエルメス使い込むほど思い出が出てくる時計。
時差を現地時間に修正したあとスケジュールを書き込む。これが結構時間が潰せるのです。筆記用具は機内に持ち込みましょう。
「嫁さんに電話する!」時間などうっかり忘れてしまう事をメモするのです。

ヨーロッパなどで時間は誰も教えてくれない自己管理。駅でも放送の案内など期待できない。
「ケ ルー レテイル?」今何時ですか?とは聞ける。残念ながら教えてくれた相手の返事が聞き取れない。

悲劇を経験したおばかな私は時計は2本持っていく。時計師なので海外にはセイコー。国内ではロレックスを連れて行くことが多い。
リザーブにはカシオ「G-SHOCK」現地で出会った人と時計交換用に備える。
その場合ソーラー時計は不可。充電池(キャパシタ)に寿命があるため使えなくなるので「騙された!」と怨まれます。

現地で水を飲まない事は今では常識になりました。ところが氷が入った飲み物やサラダを食べている日本人を見る。これがアブない。
冷たいスープに手を出し下痢嘔吐で12時間ほど記憶が飛んだ事もありました。

東京での立食パーティでもお寿司やサラダに手をつけない。水割りのウイスキーも飲まない。いつもロックかワインでヨッパラうのはこんな事情があるのです。

京都駅でやっとたどり着いたラーメン屋。傷だらけのコップに入った水を一気に飲んでしまう。
「やっぱり!京都は水が一番やね~!」

「やすまず あわてず!」が時計業界に携わる人たちのキーワード。
心無い人からはブラック業界と責められる!
それでもこの歳になってしまうと「やめろ!」とは言われなくなりましたね~。

明日は午後には戻って来れそうなのでお急ぎの方はご利用ください。
電話075-495-2608。
大宮・玄以北西3軒目「ヌーベル・パスティーシュ時計修理工房」




















コメント
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