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森村泰昌:なにものかへのレクイエム―戦場の頂上の芸術。

2010-11-23 18:13:35 | 美術館・博物館・シネマ。

森村泰昌:
なにものかへのレクイエム―戦場の頂上の芸術


JR広島駅から徒歩で比治山公園へ。
歩いて行っても30分かからない-、意外に近かった。
少し太ってきたので、最近は兎に角“歩く”ことにしている。

比治山公園もすっかり紅葉しており、歩いていて気持ちよかった。が-、今日は暖かかったぁ。比治山公園に到着した時点で背中が汗でビッショリ。景色はすっかり秋だが、気候はまだまだ晩夏。

比治山公園内の広島市現代美術館に向かう。現在開催中の企画展“森村泰昌:なにものかへのレクイエム―戦場の頂上の芸術”を鑑賞。ココの美術館も毎度なかなか面白い展覧会を開催する。けっこう心満腹になるイメージの美術館。

森村泰昌は80年代より一貫して自らの身体を媒介とし、歴史上の人物や映画女優に変身するセルフポートレイトを発表してきた。その作品を通じて、歴史的事件や人物に新たな方向からの光をあてる。当然のような“概念”や“価値観”に疑問を投げ掛け、見つめ直す契機を与えてくれる。

作品群の中に、ヒトラー似の格好をして『独裁者になりたくない』と連呼する映像がある。『独裁者になりたくない。- 自分の気に入らないモノを排除し、自分さえ良ければイイような考えで-、我が儘に-、独裁者になりたくない』と強く叫ぶ。その後に優しく『今のアナタは独裁者になっていないか』と疑問を投げ掛ける。『エアコンが効いた部屋で、自分が気に入らない生き物を-』、なるほどなぁ、そう考えることもできるなぁと胸に沁みた。

笑いが中心で、時折心に深く沁みるメッセージを込めた作品群。
ちょっぴり散歩で行ったつもりが思わず大いに感動。

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