大月東中学校 美登里の日々

われら励みて人たらむ
われら学びて知るを得む
知るは即ち愛深き
行いをもて証とす
東中学 いや栄えあれ

がんばれ中学生

2011年06月23日 21時12分39秒 | 学校生活
 23日(木)。3年生は学力テスト。放課後は市内総体納め式があった。

 午前中,体育館とプールの巡視から帰ってくるとき,ちょうど休み時間にあたり,1階廊下には数学のテストを終えた生徒たちがごった返していた。
 1組の前のドア近くに馨くんを見つけ,「どうだった?」と声をかける。「ダメだった」と気落ちした返事。「何事も,すぐには良い結果はでないもんだ。がんばれ」と励ます。
 この馨くん。2年生の中頃までは,やんちゃで手を焼かせたが,今では「大人になったねぇ」と職員室で評判だ。何が彼を変えたのだろうかと考えるとき,二つのことが思い浮かぶ。
 一つは所属する男子バスケ部でたった1人の3年生だったこと。部長として手のかかる下級生たちのめんどうをあれこれ見る中で,指導することの難しさ,チームとしてまとまらせることの大変さを学び,人の心を徐々に理解できるようになってきている。
 もう1つは目標を持ったこと。進学先の高校はもちろん,その先の職業として消防士をめざしている。その目標を実現するためには,今自分がなすべきことは学力をつけることであると気づき,総体で負けて引退した後,誰に言われることなく,彼は朝練に費やしていた時間を自習にあてている。
 で,最初の会話になるわけだ。
 総体が終わってまだ2週間足らず。今までさぼっていた分をそんな短期間で取り返せるほど勉強は甘くはない。最低1日3時間の勉強を3か月続けることが必要だ。あきらめずにがんばれ。今の君ならきっとできるぞ。

 放課後は,納め式。市内総体で得た結果を生徒に報告し,持ち帰った賞状や優勝旗を学校に納める式だ。
 式の始めに当たり,体育局長の英治くんが話をした。大会の主力として戦った3年生の努力をねぎらい,県大会へ出場する部にはさらなる努力と活躍を求め,惜しくも敗退したため3年生が引退し2年生に切り替わった部には励ましの言葉を贈った。
 この英治くん。見るたびに態度がしっかりとし,話がうまくなっている。過日行われた2つの壮行会の応援でも堂々とした姿を見せていた。
 何が彼を変えたのだろうかと再び考えるとき,やはり生徒会の副会長という立場になって,みんなの見本,学校の代表にならなくてはならないという自覚が芽生えてきたのではないかと思う。
 学園祭で彼はどんな成長した姿を見せてくれるだろうか。今から楽しみだ。

 納め式が順調に進み,各部の賞状と優勝旗が納められたあと,21日(火)に行われた支部陸上競技会の賞状授与者の成績発表があり,代表者による賞状の納めがあった。
 賞状を納めたのは,800mと1500mで1位に入賞した楓さん。この楓さん,1位の賞状をもらったのは初めてではないだろうか。私の記憶の中の楓さんは,いつも良い結果があげられず,悔し涙を流している姿と,翌日から再び黙々と走っている姿しか思い浮かばない。
 人一倍努力しているのに報われないことに,陸上部顧問の渡邊監督とともに,陸上の神様に対して憤りにも似た思いを感じたこともあったのだが,最後の最後に最高の結果が出て心から良かったと思う。
 継続はまさしく力なり。県大会での優勝は難しいかもしれないが,自己ベストを更新し,満足する形で部活動を終えて欲しいと思う。また,校内ロードレースでの優勝も期待したい。がんばれ。

 さて,ここまで書いてきて,君たち中学生に覚えてもらいたい言葉が3つある。

  継続は力なり。
  立場が人をつくる。
  中学生に限界はない。

 特に3番目,「中学生に限界はない」は30年近くこの仕事をやっていて自分の信念になっている。
 人生80年として,中学校3年生でもたかが人生の5分の1も生きていない。ところどころ汚れがあるかもしれないが,まだまだ白紙に近く,これからどんな色にも塗れる状態だ。強く望めばどんな存在にもなれるのが中学生だ。
 限界を決めるのは誰でもない自分自身。あきらめるのもやはり自分自身だ。
 目標を持つ,自分のなすべきことを継続する,いろいろな仕事を自ら進んで引き受ける。
 その積み重ねと繰り返しが君たちを大きく変えていくはずだ。
 がんばれ中学生!