堅壮院メダカ庵

百姓生活やメダカ飼育についての日々の記録です。

師走ー10 「山の神」

2006-12-27 | 自然と共生

○ 今日はP1070593暖かい日です。このところ穏やかな日が続いていますので、我が家のサザンカ満開を続けています。軒下に筵を広げ、藁を取り出して正月のお飾り(しめ飾り)を作りました。藁を綯って藁細工を作るわけですが、私は誰に教わったわけでもなく、祖母が作っていたのを思い出しながら我流で作ります。

正月のおP1070589飾りは、家の玄関、勝手口、井戸、納屋、トイレなど昔の農村生活で大切なところに飾りますが、藁細工ウラジロサカキヒイラギダイダイ(柚)を付けますが、意味は良く解りませんがをベースにしながらもを奉るような内容です。正月が近づくと農村には照葉樹林文化が受け継がれているような気になります。

○ 一昨日P1070597、例年のように集落の愛宕山サカキを取りに行きました。この山は海抜219㍍で、市内では2番目に高い山です。拙宅は海抜90㍍あたりにありますから100㍍あまり登ることになります。何故かこの山にはたくさんサカキがあります。ツバキやカシの山道を登って行くと頂上に祠があります。

昔は「愛宕請」という田舎の「」があって、各家庭から重箱にご馳走をP1070575つめてこの山の祠の前に集い、酒を酌み交わしたものです。私はこの趣旨は知りませんが、恐らく「山の神」を奉り山の恵みに感謝するためだと思われます。最近ではこの請は途絶えていますが照葉樹林文化のひとつに「山や森の精霊に似た『山の神』の信仰と儀礼」ということがあります。

愛宕山P1070579祠の近くに小さな水溜まりがあり、その中でイノシシが泥遊びをした跡が生々しく残っていました。一人で静かな山の中にいると山の精霊イノシシに襲われそうそうな気がして、サカキの枝を取って急いで下山しました。

○ 今日作った藁の飾りにサカキ等をを付けて玄関や勝手口にP1070578飾るのは大晦日です。我が家だけでなくどこの家にも『山の神』は住んでいると思われますので、来年も怒らせないようにお祀りし、大P1070586 切にする必要があると誓う年の瀬です。