日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1241)「鼻は象が長い」の「述語論理」の「主語(main word)」。

2023-08-18 13:48:21 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
1    (1)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x} A
1    (2)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(~象y&鼻ay)→~長a} 1UE
 3   (3)     (鼻ab&象b)→長a&(~象b&鼻ab)→~長a  A
 3   (4)                 (~象b&鼻ab)→~長a  3&E
  5  (5)    ∀y{兎y→~象y&∃x(鼻xy)}           A
  5  (6)      兎b→~象b&∃x(鼻xb)            UE
   7 (7)      兎b                        A
  57 (8)         ~象b&∃x(鼻xb)            67MPP
  57 (9)         ~象b                    8&E
  57 (ア)             ∃x(鼻xb)            8&E
    イ(イ)                鼻ab             A
  57イ(ウ)            ~象b&鼻ab             9イ&I
 357イ(エ)                           ~長a  4ウMPP
 357イ(オ)                鼻ab&~長a         イエ&I
 357イ(カ)             ∃x(鼻xb&~長x)        オEI
 357 (キ)             ∃x(鼻xb&~長x)        アイカEE
 35  (ク)          兎b→∃x(鼻xb&~長x)        7キCP
1 5  (ケ)          兎b→∃x(鼻xb&~長x)        23クEE
1 5  (コ)       ∀y{兎y→∃x(鼻xy&~長x)}       ケUI
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x}。然るに、
(ⅱ)  ∀y{ 兎y→~象y&∃x(鼻xy)}。従って、
(ⅲ)  ∀y{ 兎y→∃x(鼻xy&~長x)}。
といふ『推論』、すなはち、
(ⅰ)すべてのxとあるyについて{(xがyの鼻であって、yが象である)ならば、xは長く、(yが象でなくて、xがyの鼻である)ならば、xは長くない}。然るに、
(ⅱ)    すべてのyについて{ yが兎であるならば、yは象ではなく、あるxは(yの鼻である)}。従って、
(ⅲ)    すべてのyについて{ yが兎であるならば、あるxは(yの鼻であって、長くない)}。
といふ『推論』は「妥当」である。
然るに、
(03)
1    (1)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x} A
1    (2)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(~象y&鼻ay)→~長a} 1UE
 3   (3)     (鼻ab&象b)→長a&(~象b&鼻ab)→~長a  A
 3   (4)     (鼻ab&象b)→長a                3&E
  5  (5)   ∀y{兎y→∃x(鼻xy&~長x)}           A
  5  (6)      兎b→∃x(鼻xb&~長x)            5UE
   7 (7)      兎b                        A
  57 (8)         ∃x(鼻xb&~長x)            67MPP
    9(9)            鼻ab&~長a             A
    9(ア)            鼻ab                 9&E
    9(イ)         ∃x(鼻xb)                9EI
  57 (ウ)         ∃x(鼻xb)                89イEE
    9(エ)                ~長a             9&E
 3  9(オ)    ~(鼻ab&象b)                   4エMTT
 3  9(カ)    ~鼻ab∨~象b                    オ、ド・モルガンの法則
 3  9(キ)     鼻ab→~象b                    カ、含意の定義
 3  9(ク)         ~象b                    アキMPP
 3579(ケ)         ~象b&∃x(鼻xb)            ウク&I
 357 (コ)         ~象b&∃x(鼻xb)            89ケEE
 35  (サ)      兎b→~象b&∃x(鼻xb)            7コCP
 35  (シ)   ∀y{兎y→~象y&∃x(鼻xy)}           サUI
1 5  (ス)   ∀y{兎y→~象y&∃x(鼻xy)}           23シEE
従って、
(03)により、
(04)
(ⅰ)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x}。然るに、
(ⅱ)  ∀y{ 兎y→∃x(鼻xy&~長x)}。従って、
(ⅲ)  ∀y{ 兎y→~象y&∃x(鼻xy)}。
といふ『推論』、すなはち、
(ⅰ)すべてのxとあるyについて{(xがyの鼻であって、yが象である)ならば、xは長く、(yが象でなくて、xがyの鼻である)ならば、xは長くない}。然るに、
(ⅱ)    すべてのyについて{ yが兎であるならば、あるxは(yの鼻であって、長くない)}。従って、
(ⅲ)    すべてのyについて{ yが兎であるならば、yは象ではなく、あるxは(yの鼻である)}。
といふ『推論』は「妥当」である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
(ⅰ)鼻は象が長く、象以外の鼻は長くない。然るに、
(ⅱ)兎は象ではないが、兎には鼻がある。 従って、
(ⅲ)兎の鼻は長くない。
といふ『推論』は「妥当」であって、
(ⅰ)鼻は象が長く、象以外の鼻は長くない。然るに、
(ⅱ)兎の鼻は長くない。従って、
(ⅲ)兎は象ではないが、兎には鼻がある。
といふ『推論』も「妥当」である。
然るに、
(06)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}
②{象の耳、兎の耳、馬の耳}
③{象の顔、兎の顔、馬の顔}
であるならば、
① 鼻長い。
② 耳長い。
③ 顔長い。
然るに、
(07)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}
②{象の耳、兎の耳、馬の耳}
③{象の顔、兎の顔、馬の顔}
であるならば、
① 鼻は象が長く、象以外の鼻は長くない。
② 耳は兎が長く、兎以外の耳は長くない。
③ 顔は馬が長く、馬以外の顔は長くない。
従って、
(07)により、
(08)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}
②{象の耳、兎の耳、馬の耳}
③{象の顔、兎の顔、馬の顔}
であるならば、
① すべてのxとあるyについて{(xがyの鼻であって、yが象である)ならば、xは長く、(yが象でなくて、xがyの鼻である)ならば、xは長くない}。
② すべてのxとあるyについて{(xがyの耳であって、yが兎である)ならば、xは長く、(yが兎でなくて、xがyの耳である)ならば、xは長くない}。
③ すべてのxとあるyについて{(xがyの顏であって、yが馬である)ならば、xは長く、(yが馬でなくて、xがyの顏である)ならば、xは長くない}。
従って、
(02)(04)(08)により、
(09)
①{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}
②{象の耳、兎の耳、馬の耳}
③{象の顔、兎の顔、馬の顔}
であるならば、
① ∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x}。
② ∀x∃y{(耳xy&兎y)→長x&(~兎y&耳xy)→~長x}。
③ ∀x∃y{(顏xy&馬y)→長x&(~馬y&顏xy)→~長x}。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
① 鼻は象が長い。
② 耳は兎が長い。
③ 顔は馬が長い。
といふ「日本語」は、
① ∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x}。
② ∀x∃y{(耳xy&兎y)→長x&(~兎y&耳xy)→~長x}。
③ ∀x∃y{(顏xy&馬y)→長x&(~馬y&顏xy)→~長x}。
といふ「構造(シンタックス)」をしてゐる。
然るに、
(01)(03)により、
(11)
1(1)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x} A
1(2)  ∃y{(鼻ay&象y)→長a&(~象y&鼻ay)→~長a} 1UE
1(3)∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x} 1UI
従って、
(02)(04)(10)(11)により、
(12)
① ∀x∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x}。⇔
① すべてのxとあるyについて{(xがyの鼻であって、yが象である)ならば、xは長く、(yが象でなくて、xがyの鼻である)ならば、xは長くない}。
に於いて、
① ∀x の「作用範囲(Scope)」は、
①   ∃y{(鼻xy&象y)→長x&(~象y&鼻xy)→~長x}。⇔
①      あるyについて{(xがyの鼻であって、yが象である)ならば、xは長く、(yが象でなくて、xがyの鼻である)ならば、xは長くない}。
である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
① 鼻は象が長い。
② 耳は兎が長い。
③ 顔は馬が長い。
に於いて、
① 鼻は
② 耳は
③ 顔は
といふ「語」は、それぞれ、
① 鼻は象が長い。
② 耳は兎が長い。
③ 顔は馬が長い。
といふ「文の全体」に、「掛かってゐる(作用を及ぼしてゐる)」。
従って、
(13)により、
(14)
① 鼻は
② 耳は
③ 顔は
といふ「語」は、
① 鼻は象が長い。
② 耳は兎が長い。
③ 顔は馬が長い。
といふ「文」の、「主語(Subject)」ではなく、「語(main word)」である。



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