そのため、
(19)
1 (キ) 長a→鼻ab エカCP
は、「不可」であるといふ、「姑息な(?)手段」を用ひることにして、次のやうに、「計算」を続けることにする。
(20)
1 (1) ∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[長x→(鼻xy&象y)]} A
1 (2) ∀y{[(鼻ay&象y)→長a]&[長a→(鼻ay&象y)]} 1UE
1 (3) (鼻ab&象b)→長a & 長a→(鼻ab&象b) 2UE
1 (4) 鼻ab&象b →長a 3&E
1 (5) 長a→ 鼻ab&象b 3&E
6 (6) 長a A
16 (7) 鼻ab&象b 56MPP
16 (8) 鼻ab 7&E
16 (9) 象b 8&E
16 (ア) 鼻ab&長a 68&I
16 (イ) ∃y(鼻yb&長y) アEI
1 (ウ) 象b→∃y(鼻yb&長y) 9イCP
1 (エ) ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)} ウUI
1 (〃)すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。 ウUI
1 (〃)象は鼻は長い。 ウUI
然るに、
(21)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(長z→鼻zx)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(長z→鼻za) 1UE
3 (3) 象a A
13 (4) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(長z→鼻za) 23MPP
13 (5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
6 (7) 鼻ba&長b A
6 (8) 鼻ba 7&E
6 (9) 長b 7&E
13 (ア) ∀z(長z→鼻za) 4&E
13 (イ) 長b→鼻ba アUE
136 (ウ) 鼻ba 9イMPP
136 (エ) 鼻ba&象a 3ウ&I
13 (オ) 長b→鼻ba&象a 6エCP
カ(カ) ~(鼻ba&象a) A
カ(キ) ~(鼻ba&象a)∨長b カ∨I
カ(ク) (象ba&象a)→長b ク含意の定義
13 カ(ケ) ~長b オクMTT
136カ(コ) ~長b&長b 9ケ&I
136 (サ)~~(鼻ba&象a) カコRAA
136 (シ) (鼻ba&象a) サDN
cf.
(カ) ~(鼻ba&象a) を「仮定」したら、RAA(背理法)によって、
(シ) (鼻ba&鼻a) に「戻された」ため、
(キ) ~(鼻ba&象a)∨長b による、
(ク) (象ba&象a)→長b は「不可」である。
従って、
(21)により、
(22)
13 (オ) 長b→鼻ba&象a 6エCP
は、「妥当」であるが、
カ(ク) (象ba&象a)→長b ク含意の定義
は、「妥当」ではない。
従って、
(21)(22)により、
(23)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(長z→鼻zx)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(長z→鼻za) 1UE
3 (3) 象a A
13 (4) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(長z→鼻za) 23MPP
13 (5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
6 (7) 鼻ba&長b A
6 (8) 鼻ba 7&E
6 (9) 長b 7&E
13 (ア) ∀z(長z→鼻za) 4&E
13 (イ) 長b→鼻ba アUE
136 (ウ) 鼻ba 9イMPP
136 (エ) 鼻ba&象a 3ウ&I
13 (オ) 長b→(鼻ba&象a) 6エCP
13 (カ) ∀y{長b→(鼻by&象y)} オUI
13 (キ)∀x∀y{長x→(鼻xy&象y)} カUI
13 (〃)すべてのxと、すべてのyについて、xが長いならば、xは鼻であって、yは象である。 カUI
13 (〃)長いのは、象の鼻である。 カUI
従って、
(20)(23)により、
(24)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(長z→鼻zx)}
② ∀x∀y{長x→(鼻xy&象y)}
③ ∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[長x→(鼻xy&象y)]}
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
に於いて、
① ならば、② であり、
③ ならば、④ である。
従って、
(15)(24)により、
(25)
① 象は鼻が長い。⇔
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(長z→鼻zx)}。
といふ「等式」は、「正しく」、
② 鼻は象が長い。⇔
② 象の鼻は長いが、象以外の動物の鼻は長くない。⇔
② ∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[長x→(鼻xy&象y)]}。
といふ「等式」は、「正しい」ものの、
①=② ではない。
然るに、
(26)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(長z→鼻zx)}
に於いて、
1 (1) ∀z(長z→鼻zx)
を「否定」すると、
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(長z→鼻zx)}
然るに、
(27)
(ⅲ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(長z→鼻zx)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&~∀z(長z→鼻za) 1UE
3 (3) 象a A
13 (4) ∃y(鼻ya&長y)&~∀z(長z→鼻za) 23MPP
13 (5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
13 (6) ~∀z(長z→鼻za) 4&E
13 (7) ∃z~(長z→鼻za) 6量化子の関係
8(8) ~(長c→鼻ca) A
8(9) ~(~長c∨鼻ca) 8含意の定義
8(ア) ~~長c&~鼻ca 9ド・モルガンの法則
8(イ) 長c&~鼻ca アDN
8(ウ) ~鼻ca&長c イ交換法則
8(エ) ∃z(~鼻za&長z) ウEI
13 (オ) ∃z(~鼻za&長z) 78エEE
13 (カ) ∃y(鼻ya&長y)&∃z(~鼻za&長z) 5オ&I
1 (キ) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∃z(~鼻za&長z) 3カCP
1 (ク)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)} キUI
1 (〃)すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzはxの鼻でなくて、長い。 キUI
1 (〃)象は鼻以外も長い。 キUI
1 (〃)象は鼻も長い。 キUI
(ⅳ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∃z(~鼻za&長z) 1UE
3 (3) 象a A
13 (4) ∃y(鼻ya&長y)&∃z(~鼻za&長z) 23MPP
13 (5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
13 (6) ∃z(~鼻za&長z) 4&E
7(7) ~鼻ca&長c A
7(8) 長c&~鼻ca 7交換法則
7(9) ~~長c&~鼻ca 8DN
7(ア) ~(~長c∨鼻ca) 9ド・モルガンの法則
7(イ) ~(長c→鼻ca) ア含意の定義
7(ウ) ∃z~(長z→鼻za) イEI
13 (エ) ∃z~(長z→鼻za) 67ウEE
13 (オ) ~∀z(長z→鼻za) エ量化子の関係
13 (カ) ∃y(鼻ya&長y)&~∀z(長z→鼻za) 5オ&I
1 (キ) 象a→∃y(鼻ya&長y)&~∀z(長z→鼻za) 3カCP
1 (ク)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(長z→鼻zx)} キUI
1 (〃)すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zが長いならば、zはxの鼻である。といふわけではない。 キUI
1 (〃)象は鼻以外も長い。 キUI
1 (〃)象は鼻も長い。 キUI
従って、
(27)により、
(28)
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(長z→鼻zx)}=象は鼻も長い。
④ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}=象は鼻も長い。
に於いて、
③=④ である。
(15)(28)により、
(29)
① 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(長z→鼻zx)}。
② 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[長x→(鼻xy&象y)]}。
③ 象は鼻も長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}。
である。
従って、
(29)により、
(30)
① 象は鼻以外は長くない=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(長z→鼻zx)}。
③ 象は鼻以外も長い =∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}。
である。
然るに、
(31)
④ 象は鼻は長い。
といふのであれば、
④ 鼻以外については、長いとも、長くないとも、言ってゐない。
従って、
(29)(30)(31)により、
(32)
① 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(長z→鼻zx)}。
③ 象は鼻も長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}。
④ 象は鼻は長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y) }。
である。
従って、
(29)(32)により、
(33)
「順番」を「付け直す」と、
① 象は鼻は長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y) }。
② 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(長z→鼻zx) }。
③ 象は鼻も長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx&長z)}。
④ 鼻は象が長い=∀x∀y{[(鼻xy&象y)→長x]&[長x→(鼻xy&象y)]}。
といふ、ことになる。
(34)
「述語論理」を用ひて、
① 象は鼻は長い。
② 象は鼻が長い。
③ 象は鼻も長い。
④ 鼻は象が長い。
といふ「日本語」を「分析」してゐるわけではない。
(35)
「述語論理」ではなく、「日本語」を用ひて、
① 象は鼻は長い。
② 象は鼻が長い。
③ 象は鼻も長い。
④ 鼻は象が長い。
といふ「日本語」を「分析」した「結果」が、「正しい」か「否」かを、「確認」する際に、「述語論理」を用ひることになる。
そのため、
(36)
「日本語」で考へた「結論」と、「述語論理」で「確認」した「結論」が「違ってゐる」場合は、
―「何かヲカシイ!!」、初めての「挫折」か?、「大ピンチ!!」―
といふ風に、「狼狽」することになる。
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