(01)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる。パースの法則は直観論理や中間論理では成立せず、演繹定理だけからでは導くことができない(ウィキペディア)。
然るに、
(02)
5 原始的規則あるいは導出された規則を、既にに証明されたどのような連式あるいは定理とでもともに用いて、証明せよ。
5 Using Primitive or deriverd rulues, together with any sequents or theorems already Proved,Prove.
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、80頁)
(c)
1 (1) (P→Q)→P A
1 (2) (~P∨Q)→P 1含意の定義
1 (3)~(~P∨Q)∨P 2含意の定義
4 (4)~(~P∨Q) A
4 (5) P&~Q 4ド・モルガンの法則
4 (6) P 5&E
7(7) P A
1 (8) P 14677∨E
(9)((P→Q)→P)→P 18CP
従って、
(01)(02)により、
(03)
「含意の定義、ド・モルガンの法則」を用いれば、「パースの法則」は、「9行の計算」で、「証明」出来る。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q 13MPP
2 (5) ~Q 2&E
12 (6) Q&~Q 45&I
1 (7) ~(P&~Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 8ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) Q A
オ(カ) ~P∨Q オ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 8オ&I
8 (ク) ~Q オキRAA
8 (ケ) P&~Q エク&I
1 8 (コ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) 7ケ&I
1 (サ)~~(~P∨Q) 8コRAA
1 (シ) ~P∨Q サDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6) ~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア) ~(P&~Q) 29RAA
1 (イ) ~(P&~Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q ウエ&I
1 ウエ(カ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) 6オ&I
1 ウ (キ) ~~Q エカRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(01)(04)により、
(05)
① P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② は「含意の定義」であって、「E.J.レモンの原始的規則(Primitive rules)」で「証明」出来る。
然るに、
(04)により、
(06)
(ⅰ)
1 (7) ~(P&~Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 8ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) Q A
オ(カ) ~P∨Q オ∨I
(ⅱ)
1 (1) ~P∨Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6) ~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア) ~(P&~Q) 29RAA
1 (イ) ~(P&~Q) 1367ア∨E
従って、
(01)(06)により、
(07)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
に於いて、
①=② は「ド・モルガンの法則」であって、「E.J.レモンの原始的規則(Primitive rules)」で「証明」出来る。
然るに、
(08)
自然演繹(しぜんえんえき、英: Natural deduction)は、「自然な」ものとしての論理的推論の形式的モデルを提供する証明理論の手法であり、哲学的論理学の用語である。自然演繹論理のあるバージョンには、公理が存在しない。ジョン・レモンが開発した体系Lは、証明の構文規則に関する次のような「10個の原始的規則(Primitive rules)」だけを持つ。
(ウィキペディア改)
従って、
(03)(05)(07)(08)により、
(09)
「パースの法則」は、「自然演繹(ジョン・レモンが開発した体系L)」に於ける、「10個の原始的規則(Primitive rules)」で、「証明」出来る。
従って、
(01)(09)により、
(10)
命題計算では、「パースの法則」は ((P→Q)→P)→P のことを言うものの、「パースの法則」は 「自然な」ものとしての「論理的推論の形式的モデルを提供する証明理論の手法」によって、「証明」出来る。
(01)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q 13MPP
2 (5) ~Q 2&E
12 (6) Q&~Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)
1 (1)~(P&~Q) A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
23(4) P&~Q 23&I
123(5)~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA
12 (7) Q 6DN
1 (8) P→ Q 27CP
従って、
(01)により、
(02)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、
①=② である。
(03)
(ⅱ)
1 (1) ~(P&~Q) A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
23 (5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
8(8) Q A
8(9) ~P∨Q 8∨I
2 8(ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
2 (イ) ~Q 8アRAA
2 (ウ) P&~Q 7イ&I
12 (エ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) 1ウ&I
1 (オ)~~(~P∨Q) 2エRAA
1 (カ) ~P∨Q オDN
(ⅲ)
1 (1) ~P∨Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7(7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7(9) Q&~Q 78&I
7(ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
従って、
(03)により、
(04)
② ~(P&~Q)
③ ~P∨ Q
に於いて、
②=③ である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(03)(04)により、
(05)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
③ ~P∨ Q
に於いて、すなはち、
① Pであるならば、Qである。
②(Pであって、Qでない)ということはない。
③ Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(05)により、
(06)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
③ ~P∨ Q
に於いて、
P=Q であるとして、
① P→ P
② ~(P&~P)
③ ~P∨ P
に於いて、すなはち、
①「同一律(恒真式)」
②「矛盾律(恒真式)」
③「排中律(恒真式)」
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
(ⅱ)
1(1) P&~P A
(2)~(P&~P) 11RAA
(ⅲ)
1 (1) ~(~P∨P) A
2(2) ~P A
2(3) ~P∨P 2∨I
12(4) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 13&I
1 (5) ~~P 24RAA
1 (6) P 5DN
1 (7) ~P∨P 6∨I
1 (8) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 61&I
(9)~~(~P∨P) 18RAA
(ア) ~P∨P 9DN
従って、
(06)(07)により、
(08)
①├ P→ P
②├ ~(P&~P)
③├ ~P∨ P
という「連式」に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(09)
①├ P→ P
②├ ~(P&~P)
③├ ~P∨ P
という「連式」に対する、
① P→ P
② ~(P&~P)
③ ~P∨ P
という「論理式」に於いて、
① は、「仮定の数がゼロである所の、連式の結論」であって、
② も、「仮定の数がゼロである所の、連式の結論」であって、
③ も、「仮定の数がゼロである所の、連式の結論」である。
従って、
(06)(09)により、
(10)
①「同一律(恒真式)」
②「矛盾律(恒真式)」
③「排中律(恒真式)」
に於いて、
①=②=③ であって、尚且つ、
① は、「仮定の数がゼロである所の、連式の結論」であって、
② も、「仮定の数がゼロである所の、連式の結論」であって、
③ も、「仮定の数がゼロである所の、連式の結論」である。
従って、
(10)により、
(11)
(ⅰ)「恒真式(トートロジー)」とは、
(ⅱ)「仮定の数がゼロである所の、連式の結論」である。
然るに、
(12)
① P→P(恒真式)
に対して、
① P=(P&Q)
といふ「代入(置き換え)」を行うと、
①(P&Q)→(P&Q)
は、「恒真式(同一律)」である。
然るに、
(13)
(ⅰ)
1 (1)(P&Q)→(P&Q) A
2 (2) P A
3(3) Q A
23(4)(P&Q) 23&I
123(5) (P&Q) 14MPP
12 (6) (Q→(P&Q)) 35CP
1 (7) P→(Q→(P&Q)) 26CP
(ⅱ)
1 (1) P→(Q→(P&Q)) A
2(2)(P&Q) A
2(3) P 2&E
12(4) Q→(P&Q) 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) (P&Q) 45MPP
1 (7)(P&Q)→(P&Q) 26CP
従って、
(13)により、
(14)
①(P&Q)→(P&Q)
② P→(Q→(P&Q))
に於いて、
①=② である。
従って、
(12)(13)(14)により、
(15)
①(P&Q)→(P&Q)
② P→(Q→(P&Q))
に於いて、
①=② であって、尚且つ、
① が「恒真式(同一律)」であるため、
② も「恒真式(同一律)」である。
然るに、
(16)
(ⅰ)
1 (1) P A
2(2) Q A
12(3) P&Q 12&I
1 (4)Q→(P&Q) 23CP
(ⅱ)
1 (1) P A
2(2) Q A
12(3) P&Q 12&I
1 (4) Q→(P&Q) 23CP
(5)P→(Q→(P&Q)) 14CP
従って、
(16)により、
(17)
① P├ Q→(P&Q)
② ├ P→(Q→(P&Q))
という「連式」は、両方とも、「妥当」である。
従って、
(17)により、
(18)
例へば、
P=10月
Q=17日
であるとすると、
① P├ Q→(P&Q)
② ├ P→(Q→(P&Q))
といふ「連式」、すなはち、
① 10月なので、17日ならば、(10月17日である)。
② 10月ならば(17日ならば、(10月17日である))。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(19)
① 11月某日
に於いて、
①(今日は)10月なので、
と「断定」すれば、「ウソ」になるが、
② 11月某日
に於いて、
②(今日が)10月ならば、
と「仮定」しても、「ウソ」にはならない。
従って、
(09)(15)(18)(19)により、
(20)
① P├ Q→(P&Q)
② ├ P→(Q→(P&Q))
といふ「連式」に於ける、
② P→(Q→(P&Q))
という「論理式」は、
(ⅰ)「仮定の数がゼロである所の、連式の結論」であって、
(ⅱ)「恒真式(トートロジー)」であって、尚且つ、
(ⅲ)「恒に真」である。
(01)
D={a、b、c}
であるならば、
① ∀x(Fx)
②(Fa)&(Fb)&(Fc)
に於いて、
①=② である。
従って、
(01)により、
(02)
D={a、b、c}
であるならば、
① ∀x∀y(Fx&Fy)は、
yに関して、
①(Fx&Fa)&(Fx&Fb)&(Fx&Fc)
という「3通り」が有る。
従って、
(02)により、
(03)
D={a、b、c}
であるならば、
① ∀x∀y(Fx&Fy)は、
xに関しても、
①(Fa&Fa)&(Fa&Fb)&(Fa&Fc)
②(Fb&Fa)&(Fb&Fb)&(Fb&Fc)
③(Fc&Fa)&(Fc&Fb)&(Fc&Fc)
という「3通り」が有る。
然るに、
(04)
「冪等律」により、
①(Fa&Fa)=Fa
②(Fb&Fb)=Fb
③(Fc&Fc)=Fc
従って、
(03)(04)により、
(05)
①(Fa)&(Fa&Fb)&(Fa&Fc)
②(Fb&Fa)&(Fb)&(Fb&Fc)
③(Fc&Fa)&(Fc&Fb)&(Fc)
従って、
(04)により、
(06)
「交換法則」により、
①(Fa)&(Fa&Fb)&(Fa&Fc)
②(Fb)&(Fb&Fa)&(Fb&Fc)
③(Fc)&(Fc&Fa)&(Fc&Fb)
従って、
(06)により、
(07)
「交換法則・結合法則」により、
①(Fa&Fa&Fa)&(Fb)&(Fc)
②(Fb&Fb&Fb)&(Fa)&(Fc)
③(Fc&Fc&Fc)&(Fa)&(Fb)
従って、
(07)により、
(08)
「冪等律」により、
①(Fa)&(Fb)&(Fc)
②(Fb)&(Fa)&(Fc)
③(Fc)&(Fa)&(Fb)
従って、
(08)により、
(09)
「交換法則」により、
①(Fa)&(Fb)&(Fc)
②(Fa)&(Fb)&(Fc)
③(Fa)&(Fb)&(Fc)
従って、
(09)により、
(10)
「冪等律」により、
③(Fa)&(Fb)&(Fc)
従って、
(01)~(10)により、
(11)
② ∀x∀y(Fx&Fy)
③(Fa)&(Fb)&(Fc)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(01)(11)により、
(12)
D={a、b、c}
であるとして、
① ∀y(Fy)
② ∀x∀y(Fx&Fy)
③(Fa)&(Fb)&(Fc)
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(13)
D={a、b、c、d}
であるならば、
① ∀x(Fx)
②(Fa)&(Fb)&(Fc)&(Fd)
に於いて、
①=② である。
従って、
(01)~(12)(13)により、
(14)
「数学的帰納法」により、
D={a、b、c、d、・・・・・}
に於いて、
① ∀y(Fy)
② ∀x∀y(Fx&Fy)
に於いて、
①=② である。
従って、
(14)により、
(15)
① ∀y(Fy→y=y)
② ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
に於いて、
①=② である。
従って、
(15)により、
(16)
E.J.レモン、論理学初歩、練習問題3(P215)
つぎの相互に導出可能な結果を確立せよ。
(a):正確に1のものがFをもつ。
∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}├ ∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
1 (1)∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} A
2 (2) Fa&∀y(Fy→a=y) A
2 (3) ∀y(Fy→a=y) 2&E
2 (4) Fb→a=b 3UE
5(5) Fa&Fb A
5(6) Fb 5&E
25(7) a=b 46MPP
2 (8) Fa&Fb→a=b 57CP
2 (9) ∀y(Fa&Fy→a=y) 8UI
2 (ア) ∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 9UI(2には、aがあるが、a=bである)。
2 (イ) Fa 2&E
2 (ウ)∃xFx イEI
2 (エ)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) アウ&I
1 (ウ)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 12エEE
という「計算」は、「妥当」であり、
(b):正確に1のものがFをもつ。
∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)├ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
1 (1)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) A
1 (2)∃xFx 1&E
3 (3) Fa A
1 (4) ∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 1&E
1 (5) ∀y(Fa&Fy→a=y) 4UE
1 (6) Fa&Fb→a=b 5UE
7(7) Fb A
37(8) Fa&Fb 37&I
137(9) a=b 68MPP
13 (ア) Fb→a=b 79CP
13 (イ) ∀y(Fy→a=y) アUI
13 (ウ) Fa&∀y(Fy→a=y) 3イ&I
13 (エ) ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} ウEI
1 (オ) ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} 23エEE
という「計算」は、「妥当」である。
従って、
(16)により、
(17)
① ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
② ∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
に於いて、すなはち、
① あるxは{Fであって、すべてのyについて、 (yがFであるならば、xとyは同一である)}。
② あるxは、Fであって、すべてのxとyについて(xがFであって、yもFであるあるならば、xとyは同一である)。
に於いて、
①=② である。
(01)
1 (1) ∃x(紫式部x&源氏物語の著者x) A
2 (2) 紫式部a&源氏物語の著者a A
3 (3) ~∀x(紫式部x→源氏物語の著者x) A
3 (5) ∃x~(紫式部x→源氏物語の著者x) 3量化子の関係
6 (6) ~(紫式部a→源氏物語の著者a) A
6 (7) ~(~紫式部a∨源氏物語の著者a) 6含意の定義
6 (8) 紫式部a&~源氏物語の著者a 6ド・モルガンの法則
2 (9) 源氏物語の著者a 2&E
6 (ア) ~源氏物語の著者a 8&E
2 6 (イ) 源氏物語の著者&~源氏物語の著者a 9ア&I
23 (ウ) 源氏物語の著者&~源氏物語の著者a 36イEE
1 3 (エ) 源氏物語の著者&~源氏物語の著者a 12ウEE
1 (オ)~~∀x(紫式部x→源氏物語の著者x) 3エRAA
1 (カ) ∀x(紫式部x→源氏物語の著者x) オDN
キ (キ) ∃x(清少納言x&紫式部x) A
1 (ク) 紫式部a→源氏物語の著者a カUE
ケ (ケ) 清少納言a&紫式部a A
コ (コ)∃x(清少納言x&~源氏物語の著者x) A
サ(サ) 清少納言a&~源氏物語の著者a A
ケ (シ) 紫式部a ケ&E
1 ケ (ス) 源氏物語の著者a クシMPP
サ(セ) ~源氏物語の著者a サ&E
1 ケ サ(ソ) 源氏物語a&~源氏物語の著者a スセ&I
1 キ サ(タ) 源氏物語a&~源氏物語の著者a キケソEE
1 キ コ (チ) 源氏物語a&~源氏物語の著者a コサタEE
1 コ (ツ) ~∃x(清少納言x&紫式部x) キチRAA
1 コ (テ) ∀x~(清少納言x&紫式部x) ツ量化子の関係
1 コ (ト) ~(清少納言a&紫式部a) テUE
1 コ (ナ) ~清少納言a∨~紫式部a ト、ド・モルガンの法則
1 コ (ニ) 清少納言a→~紫式部a ナ含意の定義
1 コ (ヌ) ∀x(清少納言x→~紫式部x) ニUI
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)∃x( 紫式部x& 源氏物語の著者x)。然るに、
(ⅱ)∃x(清少納言x&~源氏物語の著者x)。従って、
(ⅲ)∀x(清少納言x→~紫式部x)。
という「推論」は「妥当」である。
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)あるxは、 紫式部であって、源氏物語の著者である。 然るに、
(ⅱ)あるxは、清少納言であるが、源氏物語の著者ではない。従って、
(ⅲ)いかなるxであっても(xが清少納言であれば、紫式部ではない)。
という「推論」は「妥当」である。
従って、
(03)により、
(04)
(ⅰ)紫式部は、源氏物語の著者である。 然るに、
(ⅱ)清少納言は源氏物語の著者ではない。従って、
(ⅲ)誰であれ、清少納言であるならば、紫式部ではない。
という「推論」は、「述語論理」としても、「妥当」である。
然るに、
(05)
然るに、
(06)
現在の情報検索や自然言語処理は、基本的に論理で処理させることは当面諦めて、統計と確率の手法でAIに言語を学習させようとしています。つまり、文章の意味はわからなくても、その文章に出てくる既知の単語とその組合せから統計的に推測して、正しそうな回答を導き出そうとしているのです(新井紀子、AIvs.教科書が読めない子供たち、2018年、122頁)。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
AIは、
(ⅰ)紫式部は、源氏物語の著者である。 然るに、
(ⅱ)清少納言は源氏物語の著者ではない。従って、
(ⅲ)誰であれ、清少納言であるならば、紫式部ではない。
という「推論」を行う際に、
① ∃x( 紫式部x& 源氏物語の著者x)
② ∀x( 紫式部x→ 源氏物語の著者x)
③ ∃x(清少納言x&~源氏物語の著者x)
④ ∀x(清少納言x→~紫式部x)。
に於ける、
①から②を「演繹」して、その上で、
② と ③ によって、
④を「演繹」している。
といふ、わけではない。
従って、
(06)(07)により、
(08)
AIは、「論理的な機械」ではなく、
AIは、「確率的・統計的な機械」である。
(01)
142 ∃x(Fx)├ ∃x∃y(Fx&Fy)
1 (1) ∃x(Fx) A
2(2) Fa A
2(3) Fa&Fa 22&I
2(4) ∃y(Fa&Fy) 3EI
2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
(この結果は事実上、強化して相互導出可能にすることができる。)この連式の妥当性から、
ひとつだけの対象がFを持っているならば、∃x∃y(Fx&Fy)ということが帰結する。
言い換えると、相異なる変数「x」と「y」を用いる場合に、そのことから、それに対応する異なった対象が存在する、
ということは、帰結しないのである(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英、1973年、210頁)。
然るに、
(02)
{xの変域}={a、b、c}
とする。
従って、
(02)により、
(03)
① ∃x(Fx)
② ∃y(Fy)
③ Fa∨Fb∨Fc
に於いて、
①=② であって、
①=③ である。
従って、
(03)により、
(04)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
②{(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
「冪等律」により、
①(Fa&Fa)=Fa
②(Fb&Fb)=Fb
③(Fc&Fc)=Fc
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
②{Fa∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨Fb∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨Fc}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
「交換法則」により、
①(Fa&Fb)=(Fb&Fa)
②(Fa&Fc)=(Fc&Fa)
③(Fb&Fc)=(Fc&Fb)
従って、
(06)(07)により、
(08)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
②{Fa∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{Fb∨(Fb&Fc)}∨{Fc}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(09)
「交換法則・結合法則」により、
②{Fa∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{Fb∨(Fb&Fc)}∨{Fc}
③{(Fa∨Fb∨Fc)∨(Fa&Fb)}∨{(Fa&Fc)∨(Fb&Fc)}
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(10)
1 (1){(Fa∨Fb∨Fc)∨(Fa&Fb)}∨{(Fa&Fc)∨(Fb&Fc)} A
2 (2){(Fa∨Fb∨Fc)∨(Fa&Fb)} A
3 (3) (Fa∨Fb∨Fc) A
4 (4) (Fa&Fb) A
4 (5) Fa 4&E
4 (6) Fa∨Fb 5∨I
4 (7) (Fa∨Fb∨Fc) 6∨I
2 (8) (Fa∨Fb∨Fc) 23347∨E
9 (9) {(Fa&Fc)∨(Fb&Fc)} A
ア (ア) (Fa&Fc) A
ア (イ) Fa ア&E
ア (ウ) Fa∨Fb イ∨I
ア (エ) (Fa∨Fb∨Fc) ウ∨I
オ (オ) (Fb&Fc) A
オ (カ) Fb オ&E
オ (キ) Fa∨Fb カ∨I
オ (ク) (Fa∨Fb∨Fc) キ∨I
9 (ケ) (Fa∨Fb∨Fc) 9アエオク∨E
1 (コ) (Fa∨Fb∨Fc) 1289ケ∨E
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
② (Fa∨Fb∨Fc)
に於いて、
①⇒② である。
従って、
(03)(11)により、
(12)
① ∃x{∃y(Fx&Fy)}
② ∃x(Fx)
に於いて、
①⇒② である。
従って、
(01)(12)により、
(13)
142 ∃x(Fx)┤├ ∃x∃y(Fx&Fy)
は、相互導出可能にすることができる。
(01)
(ⅰ)「東京都民でない」ならば、「中野区民でない」。
(ⅱ)「東京都民である」ならば、「中野区民である」。
という「命題の真偽」を「判定せよ」。
cf.
然るに、
(02)
例えば、
(ⅰ)「埼玉県民」であるならば、「東京都民」ではないし、
(〃)「埼玉県民」であるならば、「中野区民」ではない。
従って、
(02)による、
(03)
(ⅰ)「東京都民でない」ならば、「中野区民でない」。
(〃)「東京都民でない・中野区民」は「存在しない」。
という「命題」は「真」である。
然るに、
(04)
(ⅱ)「練馬区民」であるならば、「東京都民」であるが、
(〃)「練馬区民」であるならば、「中野区民」ではない。
従って、
(04)により、
(05)
(ⅱ)「東京都民である」ならば、「中野区民である」。
という「命題」は「偽」である。
然るに、
(06)
「マイクロソフト・コパイロット」の「解答」は、
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
「マイクロソフト・コパイロット」は、
(ⅱ)「練馬区民」であるならば、「東京都民」であるが、
(〃)「練馬区民」であるならば、「中野区民」ではない。
にも拘わらず、
(ⅱ)「東京都民である」ならば、「中野区民である」。
という「命題」が、「偽」であることを「見抜けなかった」。
という、ことになる。
(01)
「一昨日(令和6年3月30日)の記事」でも示した通り、
{xの変域}={a,b,c}
であるとして、
⑪ ∃x∃y(Fx&Fy)
であるならば、
①(Fa&Fa)
②(Fb&Fb)
③(Fc&Fc)
④( Fb&Fc)
⑤(Fa &Fc)
⑥(Fa&Fb )
⑦(Fa&Fb&Fc)
といふ「7通り」が、「真」であることが「可能」である。
従って、
(01)により、
(02)
⑫ ∃x∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)}
といふ「論理式」ではなく、
⑪ ∃x∃y{(Fx&Fy)&(x=y)}
といふ「論理式」が「真」であるならば、
①(Fa&Fa)
②(Fb&Fb)
③(Fc&Fc)
といふ「3通りの内の、どれか1つが真」である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
⑪ ∃x∃y{(Fx&Fy)&(x=y)}
といふ「論理式」ではなく、
⑫ ∃x∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)}
といふ「論理式」が「真」であるならば、
④( Fb&Fc)
⑤(Fa &Fc)
⑥(Fa&Fb )
⑦(Fa&Fb&Fc)
といふ「4通りの内の、どれか1つが真」である。
然るに、
(04)
④( Fb&Fc)
⑤(Fa &Fc)
⑥(Fa&Fb )
⑦(Fa&Fb&Fc)
といふ「4通りの内の、どれか1つが真」である。
といふことは、{a,b,c}の中の、
⑫「2個以上の個体が、Fである。」
といふ、ことである。
従って、
(03)(04)により、
(05)
⑫ ∃x∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)}
⑬ ~∃x∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)}
といふ「論理式」は、それぞれ、
⑫「2個以上の個体が、Fである。」
⑬「2個以上の個体が、Fである。」といふことはない。
といふ「意味」である。
然るに、
(06)
(ⅲ)
1(1)~∃x∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)} A
1(2)∀x~∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)} 1量化子の関係
1(3)∀x∀y~{(Fx&Fy)&(x≠y)} 2量化子の関係
1(4) ∀y~{(Fa&Fy)&(a≠y)} 3UE
1(5) ~{(Fa&Fb)&(a≠b)} 4UE
1(6) ~(Fa&Fb)∨(a=b) 5ド・モルガンの法則
1(7) (Fa&Fb)→(a=b) 6含意の定義
1(8) ∀y{(Fa&Fy)→(a=y)} 7UI
1(9) ∀x∀y{(Fx&Fy)→(x=y)} 8UI
(ⅳ)
1(1) ∀x∀y{(Fx&Fy)→(x=y)} A
1(2) ∀y{(Fa&Fy)→(a=y)} 1UE
1(3) (Fa&Fb)→(a=b) 2UE
1(4) ~(Fa&Fb)∨(a=b) 3含意の定義
1(5) ~{(Fa&Fb)&(a≠b)} 4ド・モルガンの法則
1(6) ∀y~{(Fa&Fy)&(a≠y)} 5UI
1(7)∀x∀y~{(Fx&Fy)&(x≠y)} 6UI
1(8)∀x~∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)} 7量化子の関係
1(9)~∃x∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)} 8量化子の関係
従って、
(05)(06)により、
(07)
⑬ ~∃x∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)}
⑭ ∀x∀y{(Fx&Fy)→(x=y)}
に於いて、
⑬=⑭ である。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
⑬ ~∃x∃y{(Fx&Fy)&(x≠y)}
⑭ ∀x∀y{(Fx&Fy)→(x=y)}
といふ「論理式」、すなはち、
⑬「あるxとあるyについて(xがFであって、yもFであって、xとyが「同一」ではない。」といふことはない。
⑭「すべてのxとyについて(xがFであって、yもFであるならば、xとyは、「同一」である)。」
といふ「論理式」は、「両方」とも、
⑬「2個以上の個体が、Fである。」といふことはない。
⑭「2個以上の個体が、Fである。」といふことはない。
といふ「意味」である。
然るに、
(09)
⑭ ∃x(Fx)
といふ「論理式」、すなはち、
⑭「(Fであるx)が存在する。」
といふ「論理式」は、
⑭「1個以上の個体が、Fである。」
といふ「意味」である。
従って、
(08)(09)により、
(10)
⑭ ∃x(Fx)&∀x∀y{(Fx&Fy)→(x=y)}
といふ「論理式」は、
⑭「1個以上の個体が、Fである」が、「2個以上の個体が、Fである」といふことはない。
といふ「意味」である。
然るに、
(11)
(ⅳ)
1 (1)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) A
1 (2)∃xFx 1&E
3 (3) Fa A
1 (4) ∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 1&E
1 (5) ∀y(Fa&Fy→a=y) 4UE
1 (6) Fa&Fb→a=b 5UE
7(7) Fb A
37(8) Fa&Fb 37&I
137(9) a=b 68MPP
13 (ア) Fb→a=b 79CP
13 (イ) ∀y(Fy→a=y) アUI
13 (ウ) Fa&∀y(Fy→a=y) 3イ&I
13 (エ) ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} ウEI
1 (オ) ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} 23エEE
(ⅴ)
1 (1)∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} A
2 (2) Fa&∀y(Fy→a=y) A
2 (3) ∀y(Fy→a=y) 2&E
2 (4) Fb→a=b 3UE
5(5) Fa&Fb A
5(6) Fb 5&E
25(7) a=b 46MPP
2 (8) Fa&Fb→a=b 57CP
2 (9) ∀y(Fa&Fy→a=y) 8UI
2 (ア) ∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 9UI
2 (イ)Fa 2&E
2 (ウ)∃xFx イEI
2 (エ)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) アウ&I
1 (ウ)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 12エEE
従って、
(11)により、
(12)
⑭ ∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
⑮ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
に於いて、
⑭=⑮ である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
⑭ ∃x(Fx)&∀x∀y{(Fx&Fy)→(x=y)}
⑮ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
といふ「論理式」、すなはち、
⑭「あるxはFであり、すべてのxとyについて(xがFであって、yもFであるならば、xとyは、「同一」である)。」
⑮「あるxはFであり、すべてのyについて(yがFであるならば、xとyは、「同一」である)。」
といふ「論理式」は、「両方」とも、
⑭「1個以上の個体が、Fである」が、「2個以上の個体が、Fである」といふことはない。
⑮「1個以上の個体が、Fである」が、「2個以上の個体が、Fである」といふことはない。
といふ「意味」である。
然るに、
(14)
⑮「1個以上の個体が、Fである」が、「2個以上の個体が、Fである」といふことはない。
といふことは、
⑮「唯一の個体だけが、Fである。」
といふ「意味」である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
⑮ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
といふ「論理式」、すなはち、
⑮「あるxはFであり、すべてのyについて(yがFであるならば、xとyは、「同一」である)。」
といふ「論理式」は、
⑮「唯一の個体だけが、Fである。」
といふ「意味」である。
従って、
(15)により、
(16)
⑮ ∃x{偶素数x&∀y(偶素数y→x=y=2)}
といふ「論理式」は、
⑮「偶数の素数は、2だけである。」
といふ「意味」である。
然るに、
(15)(16)により、
(17)
「自然数2が、個体である」といふのは「ヲカシイ」ものの、
「述語論理」では、「xやyやz」を「個体変数(individual variable)」と言ふ。
(01)
142 ∃x(Fx)├ ∃x∃y(Fx&Fy)
1 (1) ∃x(Fx) A
2(2) Fa A
2(3) Fa&Fa 22&I
2(4) ∃y(Fa&Fy) 3EI
2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
(この結果は事実上、強化して相互導出可能にすることができる。)この連式の妥当性から、
ひとつだけの対象がFを持っているならば、∃x∃y(Fx&Fy)ということが帰結する。
言い換えると、相異なる変数「x」と「y」を用いる場合に、そのことから、それに対応する異なった対象が存在する、
ということは、帰結しないのである(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英、1973年、210頁)。
然るに、
(02)
{xの変域}={a,b,c}
であるならば、
(ⅰ) ∃y(Fy)
(ⅱ)(Fa∨Fb∨Fc)
に於いて、
(ⅰ)=(ⅱ)である。
然るに、
(03)
「選言(∨)の真理表」により、
(ⅱ)(Fa∨Fb∨Fc)
といふ「論理式」は、
①(Fa )∨
②( Fb )∨
③( Fc)∨
④(Fa&Fb )∨
⑤(Fa &Fc)∨
⑥( Fb&Fc)∨
⑦(Fa&Fb&Fc)
といふ「論理式」に「等しい」。
従って、
(02)(03)により、
(04)
{xの変域}={a,b,c}
であるならば、
∃y(Fy)は、
といふ「論理式」は、
①(Fa)
② (Fb)
③ (Fc)
④(Fa&Fb )
⑤(Fa &Fc)
⑥( Fb&Fc)
⑦(Fa&Fb&Fc)
といふ「7通りの内の、どれか1つ」である。
然るに、
(05)
「冪等律」により、
①(Fa)
②(Fb)
③(Fc)
といふ「3つの論理式」は、それぞれ、
①(Fa&Fa)
②(Fb&Fb)
③(Fc&Fc)
といふ「3つの論理式」に「等しい」。
従って、
(04)(05)により、
(06)
{xの変域}={a,b,c}
であるならば、
∃y(Fy)は、
といふ「論理式」は、
①(Fa&Fa)
②(Fb&Fb)
③(Fc&Fc)
④( Fb&Fc)
⑤(Fa &Fc)
⑥(Fa&Fb )
⑦(Fa&Fb&Fc)
といふ「7通りの内の、どれか1つ」である。
然るに、
(07)
{xの変域}={a,b,c}
であるならば、
∃x{∃y(Fx&Fy)}=
{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}∨
{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}∨
{(Fx&Fa)∨(Fx&Fb)∨(Fx&Fc)}
であるため、
∃x{∃y(Fx&Fy)}=
{(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨
{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨
{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
である。
然るに、
(08)
「交換法則」により、
①(Fa&Fb)
②(Fc&Fa)
③(Fa&Fc)
④(Fc&Fa)
⑤(Fb&Fc)
⑥(Fc&Fb)
に於いて、
①=④
②=⑤
③=⑥
従って、
(07)(08)により、
(09)
{xの変域}={a,b,c}
であるならば、
∃x{∃y(Fx&Fy)}=
{(Fa&Fa)∨(Fa&Fb) ∨(Fa&Fc)}∨
{(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨
{(Fc&Fc)}
である。
従って、
(09)により、
(10)
「交換法則・結合法則」により、
∃x{∃y(Fx&Fy)}=
{(Fa&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fc&Fc)}∨{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)∨(Fb&Fc)}
である。
然るに、
(11)
1 (1){(Fa&Fa)∨(Fb&Fb) ∨(Fc&Fc)}∨{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc) ∨(Fb&Fc)} A
2 (2){(Fa&Fa)∨(Fb&Fb) ∨(Fc&Fc)} A
2 (3){(Fa&Fa)∨(Fb&Fb)}∨(Fc&Fc) 2結合法則
4 (4){(Fa&Fa)∨(Fb&Fb)} A
5 (5) (Fa&Fa) A
5 (6) Fa 5&E
5 (7) Fa∨Fb 6∨I
5 (8) Fa∨Fb∨Fc 7∨I
9 (9) (Fb&Fb) A
9 (ア) Fb 9&E
9 (イ) Fa∨Fb ア∨I
9 (ウ) Fa∨Fb∨Fc イ∨I
4 (エ) Fa∨Fb∨Fc 4589ウ∨E
オ (オ) (Fc&Fc) A
オ (カ) Fc オ&E
オ (キ) Fb∨Fc カ∨I
オ (ク) Fa∨Fb∨Fc キ∨I
2 (ケ) Fa∨Fb∨Fc 24エオク∨E
コ (コ) {(Fa&Fb)∨(Fa&Fc) ∨(Fb&Fc)} A
コ (サ) {(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨(Fb&Fc) コ結合法則
シ (シ) {(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)} A
ス (ス) Fa&Fb A
ス (セ) Fa ス&E
ス (ソ) Fa∨Fb セ∨I
ス (タ) Fa∨Fb∨Fc ソ∨I
チ (チ) Fa&Fc A
チ (ツ) Fa チ&E
チ (テ) Fa∨Fb ツ∨I
チ (ト) Fa∨Fb∨Fc テ∨I
シ (ナ) Fa∨Fb∨Fc シスタチト∨E
ニ(ニ) (Fb&Fc) A
ニ(ヌ) Fb ニ&E
ニ(ネ) Fa∨Fb ヌ∨I
ニ(ノ) Fa∨Fb∨Fc ネ∨I
コ (ハ) Fa∨Fb∨Fc コシナニノ∨E
1 (ヒ) Fa∨Fb∨Fc 12ケコハ∨E
従って、
(11)により、
(12)
①{(Fa&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fc&Fc)}∨{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)∨(Fb&Fc)}
② (Fa∨Fb∨Fc)
に於いて、
①⇒② である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
{xの変域}={a,b,c}
であるならば、
∃x{∃y(Fx&Fy)}
といふ「論理式」も、
①(Fa&Fa)
②(Fb&Fb)
③(Fc&Fc)
④( Fb&Fc)
⑤(Fa &Fc)
⑥(Fa&Fb )
⑦(Fa&Fb&Fc)
といふ「7通りの内の、どれか1つ」である。
従って、
(06)(13)により、
(14)
{xの変域}={a,b,c}
であるならば、
∃y(Fy)
といふ「論理式」と、
∃x{∃y(Fx&Fy)}
といふ「論理式」は、両方とも、
①(Fa&Fa)
②(Fb&Fb)
③(Fc&Fc)
④( Fb&Fc)
⑤(Fa &Fc)
⑥(Fa&Fb )
⑦(Fa&Fb&Fc)
といふ「7通りの内の、どれか1つ」である。
従って、
(01)(14)により、
(15)
ひとつだけの対象が、性質Fを持っているならば、∃x{∃y(Fx&Fy)}ということが帰結する。
言い換えると、相異なる変数「x」と「y」を用いる場合に、そのことから、それに対応する異なった対象が存在する、
ということは、帰結しないのである(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英、1973年、210頁)。
といふ「説明」は、「正しい」。
(01)
男子=男の子である。
~男子=男の子でない。
女子=女の子である。
~女子=女の子でない。
帽子=帽子をかぶっている。
~帽子=帽子をかぶっていない。
スニ=スニ―カーを履いている。
~スニ=スニーカーを履いていない。
とする。
従って、
(01)により、
(02)
(α) ∀x(~帽子x→女子x)
(β)~∃x( スニx&男子x)
(1) ∀x( 男子x→帽子x)
(2)~∃x( 帽子x&女子x)
(3)~∃x( 帽子x&スニx)
といふ「述語論理式」は、
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
といふ「日本語」に「等しい」。
然るに、
(03)
(Γ)∀x(男子x⇔~女子x)
(〃)男の子であるならば、女の子ではなく、女の子でないならば、男の子である。
を「公理」とする。
然るに、
(04)
(α)
1 (1)∀x(~帽子x→女子x) A
1 (2) ~帽子a→女子a 1UE
(3)∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(4) 男子a⇔~女子a UE
(5) 男子a→~女子a 4&E(Df.⇔)
6(6) 男子a A
6(7) ~女子a 56MPP
16(8) ~~帽子a 17MPP
16(9) 帽子a 8DN
1 (ア) 男子a→帽子a 69CP
1 (イ) ∀x(男子x→帽子x) アUI
(〃)
1 (1)∀x(男子x→ 帽子x) A
1 (2) 男子a→ 帽子a 1UE
(3)∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(4) 男子a⇔~女子a UE
(5) ~女子a→男子a 4&E(Df.⇔)
6(6) ~帽子a A
16(7) ~男子a 26MTT
16(8) ~~女子a 57MTT
16(9) 女子a 8DN
1 (ア) ~帽子a→女子a 69CP
1 (イ)∀x(~帽子x→女子x) アUI
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
(α) ∀x(~帽子x→女子x)
(β)~∃x( スニx&男子x)
(1) ∀x( 男子x→帽子x)
(2)~∃x( 帽子x&女子x)
(3)~∃x( 帽子x&スニx)
といふ「述語論理式」は、
(α) ∀x( 男子x→帽子x)
(β)~∃x( スニx&男子x)
(1) ∀x( 男子x→帽子x)
(2)~∃x( 帽子x&女子x)
(3)~∃x( 帽子x&スニx)
といふ「述語論理式」に「等しい」。
然るに、
(06)
(β)
1 (1)~∃x(スニx& 男子x) A
1 (2)∀x~(スニx& 男子x) 1量化子の関係
1 (3) ~(スニa& 男子a) 2UE
1 (4) ~スニa∨~男子a 3ド・モルガンの法則
1 (5) スニa→~男子a 4含意の定義
(6) ∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(7) 男子a⇔~女子a 6UE
(8) ~女子a→男子a 7&E(Df.⇔)
9 (9) ~男子a A
9 (ア) ~~女子a 89MTT
9 (イ) 女子a アDN
(ウ) ~男子a→女子a 9イCP
エ(エ) スニa A
1 エ(オ) ~男子a 5エMPP
1 エ(カ) 女子a ウオMPP
1 (キ) スニa→ 女子a エカCP
1 (ク) ∀x(スニx→ 女子x) キUI
(〃)
1 (1) ∀x(スニx→ 女子x) A
1 (2) スニa→ 女子a 1UE
(3) ∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(4) 男子a⇔~女子a 3UE
(5) 男子a→~女子a 4&E(Df.⇔)
6 (6) 女子a A
6 (7) ~~女子a 6DN
6 (8) ~男子a 57MTT
(9) 女子a→~男子a 68MPP
ア(ア) スニa A
1 ア(イ) 女子a 2アMPP
1 ア(ウ) ~男子a 9イMPP
1 (エ) スニa→~男子a アウCP
1 (オ) ~スニa∨~男子a エ含意の定義
1 (カ) ~(スニa& 男子a) オ、ド・モルガンの法則
1 (キ)∀x~(スニx& 男子x) カUI
従って、
(05)(06)により、
(07)
(α) ∀x(~帽子x→女子x)
(β)~∃x( スニx&男子x)
(1) ∀x( 男子x→帽子x)
(2)~∃x( 帽子x&女子x)
(3)~∃x( 帽子x& スニx)
といふ「述語論理式」は、
(α) ∀x( 男子x→帽子x)
(β) ∀x( スニx→女子x)
(1) ∀x( 男子x→帽子x)
(2)~∃x( 帽子x&女子x)
(3)~∃x( 帽子x&スニx)
といふ「述語論理式」に「等しい」。
然るに、
(08)
(2)
1 (1)~∃x(帽子x& 女子x) A
1 (2)∀x~(帽子x& 女子x) 1量化子の関係
1 (3) ~(帽子a& 女子a) 2UE
1 (4) ~帽子a∨~女子a 3ド・モルガンの法則
1 (5) 帽子a→~女子a 4含意の定義
(6) ∀x(女子x⇔~男子x) 公理
(7) 女子a⇔~男子a 6UE
(8) ~男子a→女子a 7&E(Df.⇔)
9 (9) ~女子a A
9 (ア) ~~男子a 89MTT
9 (イ) 男子a アDN
(ウ) ~女子a→男子a 9イCP
エ(エ) 帽子a A
1 エ(オ) ~女子a 5エMPP
1 エ(カ) 男子a ウオMPP
1 (キ) 帽子a→ 男子a エカCP
1 (ク) ∀x(帽子x→ 男子x) キUI
(〃)
1 (1) ∀x(帽子x→ 男子x) A
1 (2) 帽子a→ 男子a 1UE
(3) ∀x(女子x⇔~男子x) 公理
(4) 女子a⇔~男子a 3UE
(5) 女子a→~男子a 4&E(Df.⇔)
6 (6) 男子a A
6 (7) ~~男子a 6DN
6 (8) ~女子a 57MTT
(9) 男子a→~女子a 68MPP
ア(ア) 帽子a A
1 ア(イ) 男子a 2アMPP
1 ア(ウ) ~女子a 9イMPP
1 (エ) 帽子a→~女子a アウCP
1 (オ) ~帽子a∨~女子a エ含意の定義
1 (カ) ~(帽子a& 女子a) オ、ド・モルガンの法則
1 (キ)∀x~(帽子x& 女子x) カUI
1 (ク)~∃x(帽子x& 女子x) キ量化子の関係
従って、
(07)(08)により、
(09)
(α) ∀x(男子x→帽子x)
(β) ∀x(スニx→女子x)
(1) ∀x(男子x→帽子x)
(2)~∃x(帽子x&女子x)
(3)~∃x(帽子x&スニx)
といふ「論理式」は、
(α) ∀x(男子x→帽子x)
(β) ∀x(スニx→女子x)
(1) ∀x(男子x→帽子x)
(2) ∀x(帽子x→男子x)
(3)~∃x(帽子x&スニx)
といふ「述語論理式」に「等しい」。
従って、
(05)~(09)により、
(10)
(α) ∀x(~帽子x→女子x)
(β)~∃x( スニx&男子x)
(1) ∀x( 男子x→帽子x)
(2)~∃x( 帽子x&女子x)
(3)~∃x( 帽子x&スニx)
といふ「述語論理式」は、
(α) ∀x(男子x→帽子x)
(β) ∀x(スニx→女子x)
(1) ∀x(男子x→帽子x)
(2) ∀x(帽子x→男子x)
(3)~∃x(帽子x&スニx)
といふ「述語論理式」に「等しい」。
従って、
(10)により、
(11)
(α) ∀x(男子x→帽子x)
(1) ∀x(男子x→帽子x)
(2) ∀x(帽子x→男子x)
に於いて、
(2)は(α)の「逆」であり、
(2)は(1)の「逆」であるが、「逆は、必ずしも、真ではない」。
従って、
(11)により、
(12)
(α)⇔(1)であるが、
(α)→(2)ではない。
然るに、
(13)
1 (1)∀x(男子x→帽子x) A
2 (2)∀x(スニx→女子x) A
3 (3)∃x(帽子x&スニx) A
1 (4) 男子a→帽子a 1UE
2 (5) スニa→女子a 2UE
6(6) 帽子a&スニa A
6(7) 帽子a 6&E
6(8) スニa 6&E
2 6(9) 女子a 57MPP
2 6(ア) 帽子a&女子a 79&I
2 6(イ)∃x(帽子x&女子x) アEI
23 (ウ)∃x(帽子x&女子x) 36イEE
従って、
(01)(02)(10)(13)により、
(14)
(α)∀x(男子x→帽子x)
(β)∀x(スニx→女子x)
(3)∃x(帽子x&女子x)
といふ「命題」、すなはち、
(α)男の子は、みんな帽子をかぶっています。
(β)スニーカーを履いている子どもは、みんな女の子です。
(γ)帽子をかぶっている女の子もいます。
といふ「命題」は「矛盾」しない。
e.g.
太郎と次郎は、二人とも、野球帽をかぶっているが、スニーカーではなく、スパイクを履いている。
花子は帽子をかぶって、スニーカーを履いているが、桃子は、帽子をかぶらずに、スニーカーを履いている。
従って、
(13)(14)により、
(15)
(α) ∀x(男子x→帽子x)
(β) ∀x(スニx→女子x)
であるからと言って、必ずしも、
(3)~∃x(帽子x&女子x)
(〃)帽子をかぶっている女の子はいません。
といふことには、ならない。
従って、
(02)(10)(11)(15)により、
(16)
(α) ∀x(~帽子x→女子x)
(β)~∃x( スニx&男子x)
(1) ∀x( 男子x→帽子x)
(2)~∃x( 帽子x&女子x)
(3)~∃x( 帽子x&スニx)
といふ「述語論理式」は、
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
といふ「日本語」に「等しく」、
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
といふ「命題」が「真(〇)」であるならば、
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
だけが、必ず、「真(〇)」である。
従って、
(16)により、
(17)
問題 次の報告から確実に正しいと言えることには〇を、そうでないないものには✕を、左側の空欄に記入して下さい。
公園に子どもたちが集まっています。
男の子も女の子もいます。
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。そして、
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
正しいのは(1)のみです。
(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、182・183頁)。
といふ、ことになる。
(01)
問題 次の報告から確実に正しいと言えることには〇を、そうでないないものには✕を、左側の空欄に記入して下さい。
公園に子どもたちが集まっています。
男の子も女の子もいます。
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。そして、
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、182頁)。
正しいのは(1)のみです。
― 中略 ―
この問題の正解率は64.5%でした。入試で問われるスキルは何一つ問うていないのに、
国立Sクラスでは85%が正当した一方、私大B、Cクラスでは正当率が5割を切りました。
では、多くの高校生が憧れる私大Sクラスではどうだったか。国立Sクラスに比べて20ポイントも低い66.8%に留まりました。
どこの大学に入学できるかは、学習量でも知識でも運でもない、論理的な読解と推論の力ではないのか、6000枚の答案をみているうちに、私は確信するようになりました。
(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、182頁)。
然るに、
(02)
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。そして、
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
という「日本語」は、それぞれ、
(α)すべてのxについて(xが帽子をかぶっていないならば、xは女子である)。
(β)(スニーカーを履いているxであって、そのうえ、男子であるx)は存在しない。
(1)すべてのxについて(xが男子ならば、xは帽子をかぶっている)。
(2)(帽子をかぶっているxであって、そのうえ、女子であるx)は存在しない。
(3)(帽子をかぶっていて、その上、スニーカーを履いているx)は存在しない。
という「意味」である。
然るに、
(03)
(α)すべてのxについて(xが帽子をかぶっていないならば、xは女子である)。
(β)(スニーカーを履いているxであって、そのうえ、男子であるx)は存在しない。
(1)すべてのxについて(xが男子ならば、xは帽子をかぶっている)。
(2)(帽子をかぶっているxであって、そのうえ、女子であるx)は存在しない。
(3)(帽子をかぶっていて、その上、スニーカーを履いているx)は存在しない。
という「日本語」は、
(α) ∀x(~帽子x→女子x)。
(β)~∃x(スニx& 男子x)。
(1) ∀x(男子x→ 帽子x)。
(2)~∃x(帽子x& 女子x)。
(3)~∃x(帽子x& スニx)。
という「述語論理式」に「相当」する。
従って、
(02)(03)により、
(04)
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
という「日本語」は、それぞれ、
(α) ∀x(~帽子x→女子x)。
(β)~∃x(スニx& 男子x)。
(1) ∀x(男子x→ 帽子x)。
(2)~∃x(帽子x& 女子x)。
(3)~∃x(帽子x& スニx)。
という「述語論理式」に「相当」する。
然るに、
(05)
(Γ) ∀x(男子x⇔~女子x)
(〃)∀x{(男子x→~女子x)&(~女子x→男子x)}
(〃)男子ならば、そのときに限って、女子ではない。
という「命題」を、「公理」とする。
然るに、
(06)
「結論」を先に言うと、
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
に於いて、
(α)と(1)は「対偶」であり、
(1)と(2)は「 逆 」であり、
(1)と(3)も「 逆 」であり、そのため、
(1)〇
(2)✕
(3)✕
然るに、
(07)
(α)
1 (1)∀x(~帽子x→女子x) A
1 (2) ~帽子a→女子a 1UE
(3)∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(4) 男子a⇔~女子a UE
(5) 男子a→~女子a 4&E(Df.⇔)
6(6) 男子a A
6(7) ~女子a 56MPP
16(8) ~~帽子a 17MPP
16(9) 帽子a 8DN
1 (ア) 男子a→帽子a 69CP
1 (イ) ∀x(男子x→帽子x) アUI
(1)
1 (1)∀x(男子x→ 帽子x) A
1 (2) 男子a→ 帽子a 1UE
(3)∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(4) 男子a⇔~女子a UE
(5) ~女子a→男子a 4&E(Df.⇔)
6(6) ~帽子a A
16(7) ~男子a 26MTT
16(8) ~~女子a 57MTT
16(9) 女子a 8DN
1 (ア) ~帽子a→女子a 69CP
1 (イ)∀x(~帽子x→女子x) アUI
従って、
(04)(07)により、
(08)
(α)∀x(~帽子x→女子x)
(1)∀x(男子x→ 帽子x)
に於いて、すなわち、
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です(男の子ではない)。
(1)男の子(女の子でない子ども)はみんな帽子をかぶっている。
に於いて、
(α)と(1)は「対偶」であり、それ故、
(α)と(1)は「等しい」。
然るに、
(09)
(2)
1 (1)~∃x(帽子x&女子x) A
1 (2)∀x~(帽子x&女子x) 1量化子の関係
1 (3) ~(帽子a&女子a) 1UE
1 (4) ~帽子a∨~女子a 3ド・モルガンの法則
1 (5) 帽子a→~女子a 4含意の定義
(6)∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(7) 男子a⇔~女子a 6UE
(8) ~女子a→男子a 7&E(Df.⇔)
9(9) 帽子a A
19(ア) ~女子a 59MPP
19(イ) 男子a 8アMPP
1 (ウ) 帽子a→ 男子a 9イCP
1 (エ)∀x(帽子x→ 男子x) ウUI
(Ⅱ)
1 (1)∀x(帽子x→ 男子x) A
1 (2) 帽子a→ 男子a 1UE
(3)∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(4) 男子a⇔~女子a 3UE
(5) 男子a→~女子a 4&E(Df.⇔)
6(6) 帽子a A
16(7) 男子a 26MPP
16(8) ~女子a 57MPP
1 (9) 帽子a→~女子a 68CP
1 (ア) ~帽子a∨~女子a 9含意の定義
1 (イ) ~(帽子a&女子a) ア、ド・モルガンの法則
1 (ウ)∀x~(帽子x&女子x) イUI
1 (エ)~∃x(帽子x&女子x) ウ量化子の関係
従って、
(09)により、
(10)
(2)~∃x(帽子x&女子x)
(Ⅱ) ∀x(帽子x→男子x)
に於いて、
(2)=(Ⅱ) である。
従って、
(11)
(2)~∃x(帽子x&女子x)
(Ⅱ) ∀x(帽子x→男子x)
(1) ∀x(男子x→帽子x)
に於いて、
(2)=(Ⅱ)であって、
(Ⅱ)は(1)の「逆」であるが、「逆は必ずしも、〇(真)ではない」。
従って、
(04)(11)により、
(12)
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
に於いて、 (2)は(1)の「逆」であるが、「逆は必ずしも、〇(真)ではない」。
然るに、
(13)
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
1 (1)~∃x(スニx&男子x) A
1 (2)∀x~(スニx&男子x) 1量化子の関係
1 (3) ~(スニa&男子a) 1UE
1 (4) ~スニa∨~男子a 3ド・モルガンの法則
1 (5) スニa→~男子a 4含意の定義
(6)∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(7) 男子a⇔~女子a 6UE
(8) ~男子a→ 女子a 7&E(Df.⇔)
9(9) スニa A
19(ア) ~男子a 59MPP
19(イ) 女子a 8アMPP
1 (ウ) スニa→ 女子a 9イCP
1 (エ)∀x(スニx→ 女子x) ウUI
(B)スニーカーを履いている子は、みんな女子です。
1 (1)∀x(スニx→ 女子x) A
1 (2) スニa→ 女子a 1UI
(3)∀x(男子x⇔~女子x) 公理
(4) 男子a⇔~女子a 3UE
(5) 男子a→~女子a 4&E(Df.⇔)
6 (6) 女子a A
6 (7) ~~女子a 6DN
6 (8) ~男子a 57MTT
(9) 女子a→~男子a 68CP
ア(ア) スニa A
1 ア(イ) 女子a 2アMPP
1 ア(ウ) ~男子a 9イMPP
1 (エ) スニa→~男子a アウCP
1 (オ) ~スニa∨~男子a エ含意の定義
1 (カ) ~(スニa&男子a) オ、ド・モルガンの法則
1 (キ)∀x~(スニx&男子x) カUI
1 (ク)~∃x(スニx&男子x) キ、量化子の関係
従って、
(13)により、
(14)
(β)~∃x(スニx&男子x)
(B) ∀x(スニx→女子x)
に於いて、すなわち、
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(B)スニーカーを履いている子は、みんな女子です。
に於いて、
(β)=(B)である。
然るに、
(15)
(B)スニーカーを履いている子は、みんな女子です。
というのであれば、
(3)帽子をかぶっていて、しかも「スニーカーを履いている子ども」は一人もいない。
ということは、
(3)帽子をかぶっていて、しかも「女の子である子ども」は一人もいない。
ということに、「他ならない」。
然るに、
(16)
一々、「計算」はしないものの、
(3)帽子をかぶっていて、しかも「女の子である子ども」は一人もいない。
ということは、
(Ⅱ)帽子をかぶっている子はみんな男の子です。
(〃)∀x(帽子x→男子x)
ということに、「他ならない」。
従って、
(12)~(16)により、
(17)
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
に於いて、 (2)は(1)の「逆」であるが、「逆は必ずしも、〇(真)ではない」。
というだけでなく、
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(3)帽子をかぶっていて、しかも「スニーカーを履いている子ども」は一人もいない。
(3)は(1)の「逆」であるが、「逆は必ずしも、〇(真)ではない」。
従って、
(04)(05)(06)(17)により、
(18)
もう一度、確認すると、
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(Γ)男子ならば、そのときに限って、女子ではない。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
という「日本語」は、それぞれ、
(α) ∀x(~帽子x→女子x)。
(β)~∃x(スニx& 男子x)。
(Γ) ∀x(男子x⇔~女子x)。
(1) ∀x(男子x→ 帽子x)。
(2)~∃x(帽子x& 女子x)。
(3)~∃x(帽子x& スニx)。
という「述語論理式」に「相当」し、それ故、
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
に於いて、
(α)と(1)は「対偶」であり、
(1)と(2)は「 逆 」であり、
(1)と(3)も「 逆 」であり、そのため、
(1)〇
(2)✕
(3)✕
である。
(01)(18)により、
(19)
問題 次の報告から確実に正しいと言えることには〇を、そうでないないものには✕を、左側の空欄に記入して下さい。
公園に子どもたちが集まっています。
男の子も女の子もいます。
(α)帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。そして、
(β)スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、182頁)。
正しいのは(1)のみです。
といふ「問題」は、「述語論理」によって、「解答」可能である。
然るに、
(20)
(述語)論理式にはこれまで述べたように、厳密な(形式的な)意味論が与えられるから、自然言語文も、翻訳を介して意味論に法っとった解釈が与えられ、したがって、間接的であるが、自然言語に意味論が与えられることになる(長尾真・淵一博、論理と意味、1983年、167頁)。
(21)
さて、統計的な手法が登場する以前、自然言語処理の技術を使う自動翻訳や質疑応答の分野では、研究者たちはAIに文法などの言葉のルールを覚えさせ、論理的、演繹的な手法で精度を上げようとしました。けれど、その手法は何度試みても失敗を繰り返しました(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、124頁)。
従って、
(19)(20)(21)により、
(22)
問題 次の報告から確実に正しいと言えることには〇を、そうでないないものには✕を、左側の空欄に記入して下さい。
公園に子どもたちが集まっています。
というような「問題」を、「生成AI」は、「(述語)論理式」を用いて、「解答」することは、出来ない。
(01)
問題 次の報告から確実に正しいと言えることには〇を、そうでないないものには✕を、左側の空欄に記入して下さい。
公園に子どもたちが集まっています。
男の子も女の子もいます。
帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。そして、
スニーカーを履いている男の子は一人もいません。
(1)男の子はみんな帽子をかぶっている。
(2)帽子をかぶっている女の子はいない。
(3)帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは一人もいない。
正しいのは(1)のみです。
(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、182頁)。
従って、
(01)により、
(02)
「教科書が読めない子供たち」によると、
(ⅰ)帽子をかぶっていないならば、女子である。従って、
(ⅱ)男子であるならば、帽子をかぶっている。
という『推論』は、「妥当」である。
然るに、
(03)
1 (1) ∀x(~帽子x→女子x) A
2 (2) ∀x(女子x→~男子x) A
3 (3) ~∀x(男子x→帽子x) A
1 (4) ~帽子a→女子a 1UE
2 (5) 女子a→~男子a 2UE
3 (6) ∃x~(男子x→帽子x) 3量化子の関係
7(7) ~(男子a→帽子a) A
7(8) ~(~男子a∨帽子a) 7含意の定義
7(9) 男子a&~帽子a 8ド・モルガンの法則
7(ア) ~帽子a 9&E
1 7(イ) 女子a 4アMPP
12 7(ウ) ~男子a 5イMPP
12 7(エ) 男子a 9&E
12 7(オ) 男子a&~男子a イウ&I
1 7(カ)~∀x(女子x→~男子x) 2オRAA
1 3 (キ)~∀x(女子x→~男子x) 37カEE
123 (ク)~∀x(女子x→~男子x)&
∀x(女子x→~男子x) 2キ&I
12 (ケ)~~∀x(男子x→帽子x) 3クRAA
12 (コ) ∀x(男子x→帽子x) ケDN
従って、
(03)により、
(04)
(ⅰ)∀x(~帽子x→女子x)。然るに、
(ⅱ)∀x(女子x→~男子x)。従って、
(ⅲ) ∀x(男子x→帽子x)。
という『推論』、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて(xが帽子をかぶっていないならば、xは女子である)。然るに、
(ⅱ)すべてのxについて(xが女子であるならば、xは男子ではない)。従って、
(ⅲ)すべてのxについて(xが男子であるならば、xは帽子をかぶっている)。
という『推論』、すなはち、
(ⅰ)帽子をかぶっていないならば、女子である。然るに、
(ⅱ)女子であるならば、男子ではない。従って、
(ⅲ)男子であるならば、帽子をかぶっている。
という『推論』は、「妥当」である。
従って、
(04)により、
(05)
「述語論理」からすれば、
(ⅰ)帽子をかぶっていないならば、女子である。然るに、
(ⅱ)女子であるならば、男子ではない。従って、
(ⅲ)男子であるならば、帽子をかぶっている。
という『推論』は、「妥当」であるが、
(ⅰ)帽子をかぶっていないならば、女子である。従って、
(ⅲ)男子であるならば、帽子をかぶっている。
という『推論』は、「妥当」ではない。
従って、
(02)(05)により、
(06)
「述語論理」からすれば、
「AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年」による、
(ⅰ)帽子をかぶっていないならば、女子である。従って、
(ⅱ)男子であるならば、帽子をかぶっている。
という『推論』は、
(ⅱ)女子であるならば、男子ではない。
という「前提」が、「省略」されているため、「妥当」ではない。
従って、
(06)により、
(07)
「AI」に対して、
「述語論理」による『推論』をさせる場合は、
「AI」に対して、
「人間の5歳児には常識である」所の、
(ⅱ)女子であるならば、男子ではない。
という「常識」を、「予め、教えなければ、ならない」。
従って、
(07)により、
(08)
「生成AI」が、
「人間の5歳児なみに、賢くなる」ためには、
「生成AI」は、
「人間の5歳児なみの、常識を、獲得しなければ、ならない」。
然るに、
(09)
「人間の5歳児は、知らないことが多い」としても、
「人間の5歳児には、様々な、実体験が有り」、その一方で、
「人間の5歳児の知識としては、例えば、ウィキペディアから得たものは、ほとんど無い。」
従って、
(09)により、
(10)
「生成AI」が、
「人間の5歳児と同じように、賢くなること」は、「不可能」である。
(01)
「マイクロソフトのAI」に「質問(兎は象ですか?)」をしたところ、「AI」は「パニック」を起こしたのか??
然るに、
(02)
さて、統計的な手法が登場する以前、自然言語処理の技術を使う自動翻訳や質疑応答の分野では、研究者たちはAIに文法などの言葉のルールを憶えさせ、論理的、演繹的な手法で精度を上げようとしました(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、124頁)。
然るに、
(03)
Prologの文は「述語論理」にならって節(Clause)と呼ぶことが多いのでここでも節と呼ぶことににします。一つの節は、一つの述語が、どういう場合に真になるかを記述しています。もっとも単純な例として、
father(mary,henry).
という節は、fatherという述語がmary,henryという引数に対して成立するということを表しています(淵一博 監修、第五世代コンピューター入門、1987年、11頁)。
然るに、
(04)
第五世代コンピュータ(だいごせだいコンピュータ)計画とは、1982年から1992年にかけて日本の通商産業省(現経済産業省)所管の新世代コンピュータ技術開発機構(ICOT)が進めた国家プロジェクトで、いわゆる人工知能コンピュータの開発を目的に総額540億円の国家予算が投入された(ウィキペディア)。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
「(統計的な手法が登場する以前の、)第五世代コンピュータ計画」の「時代」には、
1 (1) ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
2 (2) ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)} A
3 (3) ∃x(象x&兎x) A
1 (4) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 1UE
2 (5) 兎a→∃z(耳za&~鼻za&長z) 2UE
6 (6) 象a&兎a A
6 (7) 象a 6&E
6 (8) 兎a 6&E
1 6 (9) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 47MPP
1 6 (ア) ∀z(~鼻za→~長z) 9&E
1 6 (イ) ~鼻ba→~長b アUE
2 6 (ウ) ∃z(耳za&~鼻za&長z) 58MPP
エ (エ) 耳ba&~鼻ba&長b A
エ (オ) ~鼻ba エ&E
エ (カ) 長b エ&E
1 6エ (キ) ~長b イオMPP
1 6エ (ク) 長b&~長b カキ&I
12 6 (ケ) 長b&~長b ウエクEE
123 (コ) 長b&~長b 36ケEE
12 (サ)~∃x(象x& 兎x) 3コRAA
シ (シ) ~(象a→~兎a) A
シ (ス) ~(~象a∨~兎a) シ含意の定義
シ (セ) 象a& 兎a ス、ド・モルガンの法則
シ (ソ) ∃x(象x& 兎x) セEI
12 シ (タ)~∃x(象x& 兎x)&∃x(象x& 兎x) サソ&I
12 (チ) ~~(象a→~兎a) シタRAA
12 (ツ) (象a→~兎a) チDN
テ(テ) 兎a A
テ(ト) ~~兎a テDN
12 テ(ナ) ~象a ツトMTT
12 (ニ) 兎a→~象a テナCP
12 (ヌ) ∀x(兎x→~象x) ニUI
といふ「述語計算」を用ひて、「コンピューター」に対して、
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎の耳は長いが、耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論(演繹)」をさせようとしてゐた。
然るに、
(05)により、
(06)
2(2) ∀x{兎x→∃z(耳zx&~鼻zx&長z)} A
から、 「~鼻zx(耳は鼻でない)」を「除いた」場合は、
12(ヌ) ∀x(兎x→~象x) ニUI
12(〃) 兎は象ではない。 ニUI
といふ「結論」を得ることは、出来ない。
従って、
(05)(06)により、
(07)
(ⅱ)兎の耳は鼻ではない。
といふ「条件」が示されてはゐない。
といふ「理由」により、
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎は耳が長い。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論(演繹)」は、「述語論理」としては、「間違ひ」である。
然るに、
(08)
(ⅱ)兎の耳は鼻ではない。
(〃)王様の耳はロバの耳である。
(〃)パンの耳は食べられる。
といふことは、「(一々、断らなくとも)、常識」である。
従って、
(08)~(08)により、
(09)
「人間」にではなく、
「第五世代コンピュータ」に対して、次に、
(ⅰ)ロバは耳が長い。然るに、
(ⅱ)王様は耳が短い。従って、
(ⅲ)王様はロバではない。
といふ「推論(演繹)」を行わせようとするならば、
(ⅱ)(童話の中では)王様の耳は長いこともあるが、
(〃)(童話の中でも)パンの耳は、王様の耳ではない。
といふこと、「その他」を、予め、「記述」をしておく「必要」が有る。
従って、
(02)(07)(08)(09)により、
(10)
「述語論理」を用ひて、
「第五世代コンピュータ」に対して、
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎は耳が長い。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論(演繹)」を行はせようとすると、
「文法などの言葉のルール」の他に、「大量の常識」を、
「第五世代コンピュータ」に対して、「教へなければ、ならない」。
然るに、
(11)
国語はどう考えても正攻法でなんとかできるとは思えません。そこで国語チームが試みたのは、センター国語試験で最も配点の大きい傍線部分の問題に対し、文字の重複などごく表面的なことから選択肢を選ぶという「荒業」でした。単純に言うと、傍線のついている部分とその前の段落の文を取って来て、「『あ』という文字が何回、『山』という文字が何回」と同じ文字の数を数えて、選択肢のほうも同様に数えて、いちばん重複の多い選択肢を選ぶという方法を採用したのです。文の意味どころか、単語の意味も調べません(AI vs. 教科書が読めない子供たち、 新井紀子、2018年、124頁)。
然るに、
(12)
「グーグルのAI」に「質問(兎は象ですか?)」をしたところ、 然るに、
(13)
論理式にはこれまで述べたように、厳密な(形式的な)意味論が与えられるから、自然言語文も、翻訳を介して意味論に法っとった解釈が与えられ、したがって、間接的であるが、自然言語に意味論が与えられることになる(長尾真・淵一博、論理と意味、1983年、167頁)。
然るに、
(14)
他方、アメリカの企業は日本の失敗を学びました。論理的な手法で自動翻訳などのAIを開発することに見切りをつけ、統計的手法に梶を切り、グーグル翻訳やワトソンなどで成果を上げたのです(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、90頁)。
然るに、
(15)
さて、統計的な手法が登場する以前、自然言語処理の技術を使う自動翻訳や質疑応答の分野では、研究者たちはAIに文法などの言葉のルールを覚えさせ、論理的、演繹的な手法で精度を上げようとしました。けれど、その手法は何度試みても失敗を繰り返しました(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、124頁)。
従って、
(02)(12)~(15)により、
(16)
①「論理」と「意味」による「AI技術」と、
②「統計的な手法」による、「AI技術」とが有って、
① では、「難しかった」、または、「成功」しなかった所の、
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎は耳が長い。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論」は、
② では、「容易」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(17)
言ふ迄も無く、「我々(人間)」は、「論理と意味」だけを用ひて、「推論(演繹)」をする。
従って、
(18)
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎は耳が長い。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論(演繹)」する際に、「我々(人間)」は、「統計的な手法」など、「用ひない」。
従って、
(19)
「AI」は、「我々(人間)のやうに、考へはしない」し、と言ふよりも、固より、 「AI」は、「何も考えてはいない!!」
然るに、
(20)
最近は、その努力を怠っているものの、私は、以前から、曾祖父のやうに、「漢文か書ける」ようになりたかったものの、その一方で、「AIが発達すれば、人間が書かなくとも、AIが漢文を書くようになる」のではと、思ってゐた。
然るに、
(21)
「漢文」には、「ネイティブ・ライター」はゐない上に、「(「東大合格を目指すAI」にとって)さらに過酷な状況にあるのは古文や漢文です(AI vs. 教科書が読めない子供たち、新井紀子、2018年、84頁)」といふこともあって、「もう一度、漢文の勉強を、趣味にしよう」と、思ってゐるが、このところ、「私も、いくらか、忙しい」。
(01)
― 次に示す通り、例へば、―
① P∨ Q
② ¬P∧¬Q
③ P∨ Q∨ R
④ ¬(¬P∧¬Q∧¬R)
⑤ ¬P∧ Q∨¬R
⑥ ¬( P∨¬Q∧ R)
に於いて、
①=② である。
③=④ である。
⑤=⑥ である。
(02)
(ⅰ)
1 (1) P∨ Q A
2 (2) ¬P∧¬Q A
3 (3) P A
2 (4) ¬P 2∧E
23 (5) P∧¬P 34∧I
3 (6)¬(¬P∧¬Q) 25RAA
7(7) Q A
2 (8) ¬Q 2∧E
2 7(9) Q∧¬Q 78∧I
7(ア)¬(¬P∧¬Q) 29RAA
1 (イ)¬(¬P∧¬Q) 1367ア∨E
(ⅱ)
1 (1)¬(¬P∧¬Q) A
2 (2) ¬(P∨ Q) A
3 (3) P A
3 (4) P∨ Q 3∨I
23 (5) ¬(P∨ Q)∧
(P∨ Q) 24∧I
2 (6) ¬P 35RAA
7(7) Q A
7(8) P∨ Q 7∨I
2 7(9) ¬(P∨ Q)∧
(P∨ Q) 28∧I
2 (ア) ¬Q 79RAA
2 (イ) ¬P∧¬Q 6ア∧I
12 (ウ)¬(¬P∧¬Q)∧
(¬P∧¬Q) 1イ∧I
1 (エ)¬¬(P∨ Q) 2ウRAA
1 (オ) P∨ Q エDN
従って、
(02)により、
(03)
① P∨ Q
② ¬(¬P∧¬Q)
により、
①=② である(命題変数が2つである場合の、ド・モルガンの法則)。
(04)
(ⅲ)
1 (1) P∨ Q∨ R A
2 (2) ¬P∧¬Q∧¬R A
1 (3) (P∨ Q)∨R 1結合法則
4 (4) (P∨ Q) A
5 (5) P A
2 (6) ¬P 2∧E
2 5 (7) P∧¬P 56∧I
5 (8)¬(¬P∧¬Q∧¬R) 27RAA
9 (9) Q A
2 (ア) ¬Q 2∧E
2 9 (イ) Q∧¬Q 9ア∧I
9 (ウ)¬(¬P∧¬Q∧¬R) 29RAA
4 (エ)¬(¬P∧¬Q∧¬R) 4589ウ∨E
オ(オ) R A
2 (カ) ¬R 2∧E
2 オ(キ) R∧¬R オカ∧I
オ(ク)¬(¬P∧¬Q∧¬R) 2キRAA
1 (ケ)¬(¬P∧¬Q∧¬R) 34エオク∨E
12 (コ)¬(¬P∧¬Q∧¬R)∧
(¬P∧¬Q∧¬R) 2ケ∧I
1 (サ)¬(¬P∧¬Q∧¬R) 2コRAA
(ⅳ)
1 (1) ¬(¬P∧¬Q∧¬R) A
2 (2) ¬( P∨ Q∨ R) A
3 (3) P A
3 (4) P∨ Q 3∨I
3 (5) P∨ Q∨ R 34∨I
23 (6) ¬( P∨ Q∨ R)∧
( P∨ Q∨ R) 25∧I
2 (7) ¬P 36RAA
8 (8) Q A
8 (9) P∨ Q 8∨I
8 (ア) P∨ Q∨ R 9∨I
2 8 (イ) ¬( P∨ Q∨ R)∧
( P∨ Q∨ R) 2ア∧I
2 (ウ) ¬Q 8イ∧I
2 (エ) ¬P∧¬Q 7ウ∧I
オ(オ) R A
オ(カ) Q∨ R オ∨I
オ(キ) P∨ Q∨ R ∨I
2 オ(ク) ¬( P∨ Q∨ R)∧
( P∨ Q∨ R) 2キ∧I
2 (ケ) ¬R オクRAA
2 (コ) ¬P∧¬Q∧¬R エケ∧I
12 (サ) ¬(¬P∧¬Q∧¬R)∧
(¬P∧¬Q∧¬R) 1コ∧I
1 (シ)¬¬( P∨ Q∨ R) 2サRAA
1 (ス) ( P∨ Q∨ R) シDN
従って、
(04)により、
(05)
③ P∨ Q∨ R
④ ¬(¬P∧¬Q∧¬R)
に於いて、
③=④ である(命題変数が3つである場合の、ド・モルガンの法則)。
然るに、
(06)
(ⅴ)
1 (1) ¬P∧ Q ∨¬R A
2 (2) P∨¬Q ∧ R A
1 (3) (¬P∧ Q)∨¬R 1結合法則
2 (4) ( P∨¬Q)∧ R 2結合法則
5 (5) (¬P∧ Q) A
2 (6) ( P∨¬Q) 4∧E
5 (7) ¬P 5∧E
8 (8) P A
58 (9) ¬P∧P 78∧I
8 (ア)¬(¬P∧ Q) 59RAA
5 (イ) Q 5∧E
ウ (ウ) ¬Q A
5 ウ (エ) Q∧¬Q イウ∧I
ウ (オ)¬(¬P∧ Q) 5エRAA
2 (カ)¬(¬P∧ Q) 28アウオ∨E
キ (キ) ¬R A
2 (ク) R 4∧E
2 キ (ケ) ¬R∧R キク∧I
2 (コ) ¬¬R キケDN
2 (サ) R コDN
2 (シ)¬(¬P∧ Q)∧ R カサ∧I
ス (ス) (¬P∧ Q) A(3の選言項左)
2 (セ)¬(¬P∧ Q) シ∧E
2 ス (ソ) (¬P∧ Q)∧
¬(¬P∧ Q) スセ∧I
ス (タ) ¬(P∨¬Q ∧ R) 2ソRAA
チ(チ) ¬R A(3の選言項右)
2 (ツ) R シ∧E
2 チ(テ) ¬R∧R チツ∧I
チ(ト) ¬(P∨¬Q ∧ R) 2テRAA
1 (ナ) ¬(P∨¬Q ∧ R) 3スタチト∨E
12 (ニ) ¬(P∨¬Q ∧ R)∧
(P∨¬Q ∧ R) 2ナ∧I
1 (ヌ) ¬(P∨¬Q ∧ R) 2ニRAA
(ⅵ)
1 (1) ¬(P∨¬Q ∧ R) A
1 (2) ¬((P∨¬Q)∧ R) 1結合法則
3 (3) ¬(¬P∧ Q ∨¬R) A
3 (4)¬((¬P∧ Q)∨¬R) 3結合法則
5 (5) (¬P∧ Q) A
5 (6) (¬P∧ Q)∨¬R 5∨I
35 (7)¬((¬P∧ Q)∨¬R)∧
((¬P∧ Q)∨¬R) 46∧I
3 (8) ¬(¬P∧ Q) 57RAA
9 (9) ¬(P∨¬Q) A
ア (ア) P A
ア (イ) P∨¬Q ア∨I
9ア (ウ) ¬(P∨¬Q)∧
(P∨¬Q) 9イ∧I
9 (エ) ¬P アウRAA
オ (オ) ¬Q A
オ (カ) P∨¬Q オ∨I
9 オ (キ) ¬(P∨¬Q)∧
(P∨¬Q) 9カ∧I
9 (ク) ¬¬Q オキRAA
9 (ケ) Q クDN
9 (コ) ¬P∧ Q エケ∧I
3 9 (サ) ¬(¬P∧ Q)∧
(¬P∧ Q) 8コ∧I
3 (シ) ¬¬(P∨¬Q) 9サRAA
3 (ス) (P∨¬Q) シDN
セ (セ) ¬R A
セ (ソ) (¬P∧ Q)∨¬R セ∨I
3 セ (タ)¬((¬P∧ Q)∨¬R)∧
((¬P∧ Q)∨¬R 3ソ∧I
3 (チ) ¬¬R セタRAA
3 (ツ) R チDN
3 (テ) (P∨¬Q)∧ R スツ∧I
13 (ト) ¬(P∨¬Q ∧ R) 1テ∧I
1 (ナ)¬¬(¬P∧ Q ∨¬R) 3トRAA
1 (ニ) (¬P∧ Q ∨¬R) ナDN
従って、
(06)により、
(07)
⑤ ¬P∧ Q∨¬R
⑥ ¬( P∨¬Q∧ R)
に於いて、
⑤=⑥ である(命題変数が3つで、∨と∧が混在する場合のド・モルガンの法則)。
然るに、
(07)により、
(08)
特に、(ⅵ)の「計算」は、途中で、自分でも「何をやってゐるのか」分からなくなるくらひ、「メチャクチャ、めんどくさい」。
然るに、
(09)
(ⅵ)の「計算」も、「ド・モルガンの法則」を用ひて良いのであれば、
(ⅵ)
1 (1) ¬(P∨¬Q ∧ R) A
1 (2)¬((P∨¬Q)∧ R) 1結合法則
1 (3) ¬(P∨¬Q)∨¬R 2(2項によるド・モルガンの法則)
4 (4) ¬(P∨¬Q) A
4 (5) ¬P∧ Q 4(2項によるド・モルガンの法則)
4 (6) ¬P∧ Q∨ ¬R 5∨I
7 (7) ¬R A
7 (8) ¬P∧ Q∨ ¬R 7∨I
1 (9) ¬P∧ Q∨ ¬R 34678∨E
といふ具合に、「メチャクチャ、簡単である」。
(10)
― お知らせ ―
しばらく(1週間、あるいは、2週間、あるいは、3週間ほど?)、ブログを、休みます。
(01)
① (P&Q)→ P
② (P&Q)→~P
といふ「論理式」、すなはち、
① PであってQであるならば、Pである。
② PであってQであるならば、Pでない。
といふ「命題」に於いて、
① は、明らかに「真(トートロジー)」であるが、
② は、明らかに「偽(矛盾)」である(??)。
然るに、
(02)
① (P&Q)→P
に対する「否定」を「計算」すると、
(ⅰ)
1(1) ~{(P&Q)→ P} A
1(2)~{~(P&Q)∨ P} 1含意の定義
1(3) (P&Q)&~P 2ド・モルガンの法則
1(4) P&Q 3&E
1(5) P 4&E
1(6) Q 4&E
1(7) ~P 3&E
1(8) P&~P 57&I
1(9) (P&~P)&Q 68&I
(〃)
1(1) (P&~P)&Q A
1(2) P&~P 1&E
1(3) P 2&E
1(4) ~P 2&E
1(5) Q 1&E
1(6) P&Q 35&I
1(7) (P&Q)&~P 46&I
1(8)~{~(P&Q)∨ P} 7ド・モルガンの法則
1(9) ~{(P&Q)→ P} 8含意の定義
従って、
(02)により、
(03)
① (P&Q)→P
に対する「否定」を「計算」すると、
①(P&~P)&Q
であるものの、
①(P&~P)&Q
であれば、
①(矛盾)&Q
であって、
①(矛盾)&Q
は、「偽」である。
然るに、
(04)
② (P&Q)→~P
に対する「否定」を「計算」すると、
(ⅱ)
1(1) ~{(P&Q)→~P} A
1(2)~{~(P&Q)∨~P} 1含意の定義
1(3) (P&Q)& P 2ド・モルガンの法則
1(4) P&Q 3&E
(ⅲ)
1(1) P&Q A
1(2) P 1&E
1(3) (P&Q)& P 12&I
1(4)~{~(P&Q)∨~P} 3ド・モルガンの法則
1(5) ~{(P&Q)→~P} 4含意の定義
従って、
(04)により、
(05)
② (P&Q)→~P
に対する「否定」を「計算」すると、
③ P&Q
であるものの、
③ P&Q
は、それ自体は、「真」でも、「偽」でもない。
然るに、
(04)により、
(06)
いづれにせよ、
② ~{(P&Q)→~P}
③ P&Q
に於いて、
②=③ である。
従って、
(06)により、
(07)
② ~~{(P&Q)→~P}
③ ~(P&Q)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(07)により、
(08)
「二重否定律(DN)」により、
② (P&Q)→~P
③ ~(P&Q)
然るに、
(09)
(ⅲ)
1 (1)~(P&Q) A
2 (2) P A
3(3) Q A
23(4) P&Q 23&I
123(5)~(P&Q)&
(P&Q) 13&I
12 (6) ~Q 35RAA
1 (7) P→~Q 26CP
(ⅳ)
1 (1) P→~Q A
2 (2) P& Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) ~Q 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~(P&Q) 26RAA
従って、
(09)により、
(10)
③ ~(P&Q)
④ P→~Q
に於いて、
③=④ である。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
② (P&Q)→~P
③ ~(P&Q)
④ P→~Q
に於いて、
②=③=④ である。
然るに、
(12)
(ⅱ)
1 (1) (P&Q)→~P A
1 (2)~(P&Q)∨~P A
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q∨ ~P 4∨I
6(6) ~P A
6(7) ~P∨~Q∨~P 7∨I
1 (8)~P∨~Q∨ ~P 13567∨E
1 (9)~P∨~P∨ ~Q 8交換法則
1 (ア)~P∨~Q 9冪等律
1 (イ) P→~Q ア含意の定義
(ⅲ)
1 (1) P→~Q A
1 (2) ~P∨~Q 1含意の定義
1 (3) ~P∨~P∨ ~Q 2冪等律。
1 (4) ~P∨~Q∨ ~P 3交換法則
1 (5)(~P∨~Q)∨~P 4結合法則
6 (6)(~P∨~Q) A
6 (7)~(P&Q) 6ド・モルガンの法則
6 (8)~(P&Q)∨ ~P 7∨I
9(9) ~P A
9(ア)~(P&Q)∨ ~P 9∨I
1 (イ) (P&Q)→ ~P ア含意の定義
従って、
(12)により、
(13)
②(P&Q)→~P
③ P→~Q
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(14)
(ⅱ)
1 (1) (P&Q)→~P A
2 (2) P A
2 (3) ~~P 2DN
12 (4)~(P&Q) 13MTT
12 (5)~P∨~Q 4ド・モルガンの法則
12 (6) P→~Q 5含意の定義
1 (7) P→(P→~Q) 26CP
8(8) P A
1 8(9) P→~Q 78MPP
1 8(ア) ~Q 89MPP
1 (イ) P→~Q 8アCP
(ⅲ)
1 (1) P→~Q A
2 (2) P& Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) ~Q 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~(P&Q) 26RAA
1 (8)~(P&Q)∨~P 7∨I
1 (9) (P&Q)→~P 8含意の定義
従って、
(14)により、
(15)
②(P&Q)→~P
③ P→~Q
に於いて、
②=③ は「対偶」である。
従って、
(12)(15)により、
(16)
(ⅱ)
1 (1) (P&Q)→~P A
1 (2)~(P&Q)∨~P A
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q∨ ~P 4∨I
6(6) ~P A
6(7) ~P∨~Q∨~P 7∨I
1 (8)~P∨~Q∨ ~P 13567∨E
1 (9)~P∨~P∨ ~Q 8交換法則
1 (ア)~P∨~Q 9冪等律
1 (イ) P→~Q ア含意の定義
(ⅲ)
1 (1) P→~Q A
1 (2) ~P∨~Q 1含意の定義
1 (3) ~P∨~P∨ ~Q 2冪等律。
1 (4) ~P∨~Q∨ ~P 3交換法則
1 (5)(~P∨~Q)∨~P 4結合法則
6 (6)(~P∨~Q) A
6 (7)~(P&Q) 6ド・モルガンの法則
6 (8)~(P&Q)∨ ~P 7∨I
9(9) ~P A
9(ア)~(P&Q)∨ ~P 9∨I
1 (イ) (P&Q)→ ~P ア含意の定義
といふ「計算」は、結局は、「対偶の計算」であった。
といふことになる。
従って、
(11)~(16)により、
(17)
いづれにせよ、
②(P&Q)→~P
③ P→~Q
に於いて、すなはち、
② PであってQであるならば、Pでない。
③ Pであるならば、Qでない。
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(17)により、
(18)
③ Pであるならば、Qでない。
といふ「命題」は、言ふまでもなく、「矛盾」ではない。
従って、
(01)(18)により、
(19)
① (P&Q)→ P
② (P&Q)→~P
といふ「論理式」、すなはち、
① PであってQであるならば、Pである。
② PであってQであるならば、Pでない。
といふ「命題」に於いて、
① は、明らかに「真(トートロジー)」であるが、
② は、決して、「偽(矛盾)」ではない(!!)。
(01)
1(1) P& Q& R A
1(2) R 1&E
1(3) Q∨R 2∨I
1(4)~(P&Q)∨Q∨R 3∨I
1(5) P&Q→ Q∨R 4含意の定義
(ⅱ)
1(1) P& Q&~R A
1(2) Q 1&E
1(3) Q∨R 2∨I
1(4)~(P&Q)∨Q∨R 3∨I
1(5) P&Q→ Q∨R 4含意の定義
(ⅲ
1(1) P&~Q& R A
1(2) R 1&E
1(3) Q∨R 2∨I
1(4)~(P&Q)∨Q∨R 3∨I
1(5) P&Q→ Q∨R 4含意の定義
(ⅳ
1 (1) P&~Q&~R A
1 (2) ~Q 1&E
2(3) P& Q A
2(4) Q 3&E
12(5) ~Q&Q 34&I
1 (6)~(P&Q) 25RAA
1 (7)~(P&Q)∨Q 6∨I
1 (8)~(P&Q)∨Q∨R 7∨I
1 (9) P&Q→ Q∨R 8含意の定義
(ⅴ
1(1) ~P& Q& R A
1(2) R 1&E
1(3) Q∨R 2∨I
1(4)~(P&Q)∨Q∨R 3∨I
1(5) P&Q→ Q∨R 4含意の定義
(ⅵ
1(1) ~P& Q&~R A
1(2) Q 1&E
1(3) Q∨R 2∨I
1(4)~(P&Q)∨Q∨R 3∨I
1(5) P&Q→ Q∨R 4含意の定義
(ⅶ
1(1) ~P&~Q& R A
1(2) R 1&E
1(3) Q∨R 2∨I
1(4)~(P&Q)∨Q∨R 3∨I
1(5) P&Q→ Q∨R 4含意の定義
(ⅷ
1 (1) ~P&~Q& R A
1 (2) ~Q 1&E
2(3) P& Q A
2(4) Q 3&E
12(5) ~Q&Q 34&I
1 (6)~(P&Q) 25RAA
1 (7)~(P&Q)∨Q 6∨I
1 (8)~(P&Q)∨Q∨R 7∨I
1 (9) P&Q→ Q∨R 8含意の定義
従って、
(01)により、
(02)
① P& Q& R├ P&Q→Q∨R
② P& Q&~R├ P&Q→Q∨R
③ P&~Q& R├ P&Q→Q∨R
④ P&~Q&~R├ P&Q→Q∨R
⑤ ~P& Q& R├ P&Q→Q∨R
⑥ ~P& Q&~R├ P&Q→Q∨R
⑦ ~P&~Q& R├ P&Q→Q∨R
⑧ ~P&~Q&~R├ P&Q→Q∨R
従って、
(01)(02)により、
(03)
① P&Q→Q∨R
といふ「論理式」、すなはち、
① PであってQであるならば、Qであるか、または、Rである。
といふ「命題」は、
① 命題変数(P、Q、R)の「真偽」に関はらず、「恒に真」である。
従って、
(03)により、
(04)
① P&Q→Q∨R
といふ「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(05)
① P& Q& R
② P& Q&~R
③ P&~Q& R
④ P&~Q&~R
⑤ ~P& Q& R
⑥ ~P& Q&~R
⑦ ~P&~Q& R
⑧ ~P&~Q&~R
に於ける、例へば、
⑥ を「否定」すると、
⑥ ~( P& Q&~R)は、「ド・モルガンの法則」により、
⑥ (~P∨~Q∨ R)に、「等しい」。
然るに、
(06)
(ⅱ)
1(1)~P∨ ~Q∨R A
1(2)~P∨(~Q∨R) 1結合法則
1(3) P→(~Q∨R) 2含意の定義
(〃)
1(1) P→(~Q∨R) A
1(2)~P∨(~Q∨R) 1含意の定義
1(3)~P∨ ~Q∨R 2結合法則
従って、
(05)(06)により、
(07)
① P& Q& R
② P& Q&~R
③ P&~Q& R
④ P&~Q&~R
⑤ ~P& Q& R
⑥ ~P& Q&~R
⑦ ~P&~Q& R
⑧ ~P&~Q&~R
に於ける、例へば、
⑥ を「否定」すると、
⑥ ~(~P& Q&~R)は、「ド・モルガンの法則」により、
⑥ ( P∨~Q∨ R)に、「等しく」、
⑥ ( P∨~Q∨ R)は、「含意の定義」により、
⑥ ~P→(~Q∨R)に、「等しい」。
従って、
(07)により、
(08)
① P& Q& R
② P& Q&~R
③ P&~Q& R
④ P&~Q&~R
⑤ ~P& Q& R
⑥ ~P& Q&~R
⑦ ~P&~Q& R
⑧ ~P&~Q&~R
に於ける、
⑥ を「否定」すると、
⑥ ~P→(~Q∨R)
であるため、「否定」をする前の、
⑥ 自体は、 「二重否定」により、
⑥ ~(~P→(~Q∨R))
でなければ、ならない。
従って、
(02)(08)により、
(09)
この場合は、
① P& Q& R├ P&Q→Q∨R
② P& Q&~R├ P&Q→Q∨R
③ P&~Q& R├ P&Q→Q∨R
④ P&~Q&~R├ P&Q→Q∨R
⑤ ~P& Q& R├ P&Q→Q∨R
⑥ ~P& Q&~R├ P&Q→Q∨R
⑦ ~P&~Q& R├ P&Q→Q∨R
⑧ ~P&~Q&~R├ P&Q→Q∨R
のやうに、
① P& Q& R├ P→(~Q∨R)
② P& Q&~R├ P→(~Q∨R)
③ P&~Q& R├ P→(~Q∨R)
④ P&~Q&~R├ P→(~Q∨R)
⑤ ~P& Q& R├ P→(~Q∨R)
⑥ ~P& Q&~R├ P→(~Q∨R)
⑦ ~P&~Q& R├ P→(~Q∨R)
⑧ ~P&~Q&~R├ P→(~Q∨R)
といふ風には、ならずに、
① P& Q& R├ P→(~Q∨R)
② P& Q&~R├ P→(~Q∨R)
③ P&~Q& R├ P→(~Q∨R)
④ P&~Q&~R├ P→(~Q∨R)
⑤ ~P& Q& R├ P→(~Q∨R)
⑥ ~P& Q&~R├ ~(P→(~Q∨R))
⑦ ~P&~Q& R├ P→(~Q∨R)
⑧ ~P&~Q&~R├ P→(~Q∨R)
といふ風に、なるに「違ひない」。
然るに、
(10)
(ⅰ)
1(1) P& Q& R A
1(2) R 1&E
1(3) ~Q∨R 2∨I
1(4)~~P∨~Q∨R 3∨I
1(5) ~P→~Q∨R 4含意の定義
(ⅱ)
1(1) P& Q&~R A
1(2) P 1&E
1(3)~~P 2DN
1(4)~~P∨Q 3∨I
1(5)~~P∨Q∨R 4∨I
1(6) ~P→Q∨R 5∨I
(ⅲ)
1(1) P&~Q& R A
1(2) R 1&E
1(3) ~Q∨R 2∨I
1(4)~~P∨~Q∨R 3∨I
1(5) ~P→~Q∨R 4含意の定義
(ⅳ)
1(1) P&~Q&~R A
1(2) P 1&E
1(3)~~P 2DN
1(4)~~P∨Q 3∨I
1(5)~~P∨Q∨R 4∨I
1(6) ~P→Q∨R 5∨I
(ⅴ)
1(1) ~P& Q& R A
1(2) R 1&E
1(3) ~Q∨R 2∨I
1(4)~~P∨~Q∨R 3∨I
1(5) ~P→~Q∨R 4含意の定義
(ⅵ)
1 (1) ~P& Q&~R A
2 (2) ~P→~Q∨ R A
1 (3) ~P 1&E
12 (4) ~Q∨ R 23MPP
5 (5) ~Q A
1 (6) Q 1&E
1 5 (7) ~Q&Q 56&I
5 (8)~(~P& Q&~R) 17RAA
9(9) R A
1 (ア) ~R 1&E
1 9(イ) R&~R 9ア&I
9(ウ)~(~P& Q&~R) 1イRAA
12 (エ)~(~P& Q&~R) 4589ウ∨E
12 (オ) (~P& Q&~R)&
~(~P& Q&~R) 1エ&I
1 (カ)~(~P→~Q∨ R) 2オRAA
(ⅶ)
1(1) ~P&~Q& R A
1(2) R 1&E
1(3) ~Q∨R 2∨I
1(4)~~P∨~Q∨R 3∨I
1(5) ~P→~Q∨R 4含意の定義
(ⅷ)
1(1) ~P&~Q&~R A
1(2) ~Q 1&E
1(3) ~Q∨R 2∨I
1(4)~~P∨~Q∨R 3∨I
1(5) ~P→~Q∨R 4含意の定義
従って、
(09)(10)により、
(11)
果たして、
① P& Q& R├ P→(~Q∨R)
② P& Q&~R├ P→(~Q∨R)
③ P&~Q& R├ P→(~Q∨R)
④ P&~Q&~R├ P→(~Q∨R)
⑤ ~P& Q& R├ P→(~Q∨R)
⑥ ~P& Q&~R├ ~(P→(~Q∨R))
⑦ ~P&~Q& R├ P→(~Q∨R)
⑧ ~P&~Q&~R├ P→(~Q∨R)
である。
然るに、
(12)
(ⅵ)
1 (1) ~P& Q&~R A
2 (2) ~P→~Q∨ R A
1 (3) ~P 1&E
12 (4) ~Q∨ R 23MPP
5 (5) ~Q A
1 (6) Q 1&E
1 5 (7) ~Q&Q 67&I
5 (8)~(~P& Q&~R) 17RAA
9(9) R A
1 (ア) ~R 1&E
1 9(イ) R&~R 9ア&I
9(ウ)~(~P& Q&~R) 1イRAA
12 (エ)~(~P& Q&~R) 4589ウ∨I
12 (オ) (~P& Q&~R)&
~(~P& Q&~R) 1エ&I
1 (カ)~(~P→~Q∨ R) 2オRAA
(〃)
1 (1)~(~P→~Q∨ R) A
1 (2)~( P∨~Q∨ R) 1含意の定義
3 (3) P A
3 (4) P∨~Q 3∨I
3 (5) P∨~Q∨ R 4∨I
13 (6)~( P∨~Q∨ R)&
( P∨~Q∨ R) 25&I
1 (7) ~P 56RAA
8 (8) ~Q A
8 (9) P∨~Q 8∨I
8 (ア) P∨~Q∨ R 9∨I
1 8 (イ)~( P∨~Q∨ R)&
( P∨~Q∨ R) 2ア&I
1 (ウ) ~~Q 8RAA
1 (エ) Q ウDN
オ(オ) R A
オ(カ) ~Q∨ R オ∨I
オ(キ) P∨~Q∨ R ∨I
1 オ(ク)~( P∨~Q∨ R)&
( P∨~Q∨ R) 2キ&I
1 (ケ) ~R オクRAA
1 (コ) ~P& Q 7エ&I
1 (サ) ~P& Q&~R ケコ&I
従って、
(12)により、
(13)
⑥ ~P&Q&~R ├ ~(~P→~Q∨R)
であるだけではなく、
⑥ ~P&Q&~R ┤├ ~(~P→~Q∨R)
である。
従って、
(11)(13)により、
(14)
① P& Q& R├ P→(~Q∨R)
② P& Q&~R├ P→(~Q∨R)
③ P&~Q& R├ P→(~Q∨R)
④ P&~Q&~R├ P→(~Q∨R)
⑤ ~P& Q& R├ P→(~Q∨R)
⑦ ~P&~Q& R├ P→(~Q∨R)
⑧ ~P&~Q&~R├ P→(~Q∨R)
である一方で、
⑥ ~P& Q&~R ┤├ ~(P→(~Q∨R))
であるため、
⑥ ~P→(~Q∨R)
といふ「論理式」、
⑥ Pでないならば、Qでないか、または、Rである。
といふ「命題」は、
⑥ 命題変数(P、Q、R)の「真偽」に関はらず、「恒に真」である。
といふことには、ならない。
従って、
(03)(14)により、
(15)
① PであってQであるならば、Qであるか、または、Rである。
⑥ Pでないならば、Qでないか、または、Rである。
に於いて、
① は、「恒真式(トートロジー)」であって、
⑥ は、「恒真式(トートロジー)」ではない。