裸のヤコブ

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【R】 my name is Gyptian

2006年09月13日 | REGGAE


1 BENG BENG
2 MA MA
3 BEAUTIFUL LADY
4 YOU NEVER KNOW
5 AROUND THE WORLD
6 SERIOUS TIMES
7 TAKE ME HIGHER
8 THROUGH THE VALLEY FEAT.ROUND HEAD
9 WOMAN I LOVE YOU FEAT.TEFLON
10 SCHOOL GIRL
11 TAKE MY MONEY
12 KEEP ON KNOCKING
13 WHAT ARE WE FIGHTING FOR
14 STOP THE FUSSING AND FIGHTING
15 HOLIDAY FEAT.KEISHA



自分としたことが、まったく予想せずに聞いてしまった…



 昨日9月13日、あのジャマイカでの日々と現在とを結び付けてくれているGyptianの1stアルバム「my name is Gyptian(Mは小文字でした。細かい。)」が発売されました。残念ながら輸入盤でのみの発売で、歌詞やその他についての情報がまったくないのですが、待ちに待った(来日中止騒動も記憶に新しい)Gyptianということで早速閉店間際の深夜営業CD屋で購入しました。国内盤の発売を待つのも手だったのですが、あれだけ売れている「Freedomblues(Jah Cure)」さえも国内盤が発売されていないことを考えると、Gyptianのものが発売される可能性が薄く感じて購入へと踏み切ったわけです。まぁ踏み切ったと言っても1700円強なのですが…。

 余談ですがRichie Spiceの国内盤はわかります。PVを見ても若手(年齢じゃなく)の中であそこまでオーラをまとっているのはJr.ゴングくらいしかいませんから。でもI-Wayneの国内盤って…。彼の歌は個人的に好きです。Natural、Simple、Easyと連呼するその姿勢も。ですがJah Cureほど日本人に支持されているとは思えないのです。もしこれでGyptianの国内盤が出ることになれば、やっぱり「塀の向こうからの音楽」ということが問題だと思わざるを得ません。

 まぁ、それはそれとしてGyptian。
購入後、我慢できない私は早速車の中でCD開封、聞き始めたのです。曲目を見ると7インチで持っているものもいくつかあったのですが、よほど舞い上がっていたのでしょう。これがアルバムであることを忘れ心の準備をせずに聞き始めてしまったのです。

 BENG BENGが始まってBEAUTIFUL LADYあたりまで、「お~、良い音だ~。やっぱノイズ少ないね~」などとCDが出始めのときのような感想を持って聞いていたのですが、曲が進み、あの名曲、灼熱のジャマイカのラジオから、TVから、街角で、そして帰国後に7インチで聞き倒していたSERIOUS TIMESが始まったとたん、「????? 忘れてた! これはアルバムじゃないか!」と。どういうことかというと、かの有名な黄金トラックSpritual Warの録り直し。新しいトラックになっていたのです。まぁ当然と言えば当然です。アルバムですから。しかし、ぶつぶつとノイズに混じって聞えてくるあの温かみのある音に慣れていた私は諸手を挙げて「やっぱり最高!」と言うことができないのです。アレンジはほとんど同じなのですが、コーラスの質感や微妙なライン、ギターやベース、ホーンの音とフレーズ、そしてビンギドラムの音…すべてが美しく整理されているのです。きっとウエイラーズがキャッチアファイヤーを出した時、ジャマイカンも似たようなことを感じたと思われる感覚、それが車内を包み込んでしまったのです。これが世界戦略というものなのでしょうか。確かに質は上がったと思います。「これってミストーンくさくない?」と思われる部分もなくなりました。と同時に、ジャマイカのあの暑さに似た感覚も無くなってしまっていました。セレクターの方々が7インチにこだわるのはこんなところにも理由があったのかもしれません。
おかげでそれ以降の曲は色眼鏡をかけて聴いてしまい、本質を聞き分けることができずにいます。


 自分の思い込みやこうであって欲しいという希望、そして思い出などを拭い去って、本当のGyptianの姿が見えてくるまで何度も何度も聴き込んでやろうと思っています。だって私は彼の声が大好きなのですから。


 追伸。デビュー時のPVのボールドヘッドとはちがい、ちびのロックスがかわいいくなっていました。でもボールドヘッドの頃の方が育ちがよさそうな匂いがして、裏ジャケの写真を見ると今はまるでゲットーユーツそのものな感じです。



ONE LOVE