裸のヤコブ

・・・ ・・・・

【R】アース・ストロング・デイ

2006年02月06日 | REGGAE

2月6日。自分にとってのアース・ストロング・デイ。BOB MARLEY。あなたの声のする方へ導いてくれた、すべてのもの達へ。感謝の気持ちをこめて。


雨上がりの夜に目を覚ます。
望んだものが必ず手に入ることもなかった。
満足なんかできなかった。
煙草とコーヒーの毎日にブルースがあられのように降ってきた。
変わりたいことと
変わりたくないことをいくつも抱え
旅に出た…


片手と両足のない子どもに出会った。
ナマステ。
鉄かぶとの中にはまだ人がいた。
こんにちは。
必死に生きる偽者の女の人に出会った。
マイペンライ。
路上の布切れ1枚だけが全世界の男もいた。
ナマスカ。
トイレットペーパーをくれる老人に出会った。
シェイシェイ。
現地の人の腕に絡みつく
自分と同じ国籍の女性がたくさんいた。
挨拶ができなかった。


排ガスまみれの渋滞。
消えない影。
縁日のような喧騒。
メイヨー、の一言。
子どもの頃の風景みたいな湖のほとり。
ひっそりと咲く白ゆり。
排水の匂い。
薄暗い部屋の壁の落書。
橋のそばの看板。
山々は桃色に光っていた。
川はあそこだけ逆に流れていた。




でも


まだ見つからなかった。


そんな自分に声をかけてきたミチュアミおばさん。
仲良くしてくれたビーチボーイ。
テリマカシ。
山のふもとでは鳥の声と共に
海辺では波の音にまぎれ
いつも流れていたBOB MARLEY。
突然、言葉が弾けた。


立ち上がること、戦うことの意味を知った。
信じることの強さを知った。
世界は自分に収束しているのではなく
むしろ自分から広がっていた。


何度もカリブ海を泳ぎ
何度も月の美しさを眺め
ゆっくりと
ときには手をつないで
サバンナを駆け抜けていたら
守るべきものが増えた。


そして今
たくさんの人と
大切なことを分かち合いたい。




ONE LOVE



 
 私の音楽遍歴と旅、レゲエとの出会い、そしてこれからについて書かせていただきました。お恥ずかしい。

次回予告
 ◆「ビンギマンと呼ばれた男」 第14章 オールでダンスホール(1)をお届け予定。大きなイベントでした。