ひょんなことから思い立った離煙。気がついてみると今日でもう1ヶ月たってしまった。今日は中間報告。
まずこの1ヶ月を振り返ってみて、ニコチン中毒患者の禁断症状をまとめてみた。しかし、人によって出る症状もあれば出ないものもあるらしく、これはあくまでも”私が経験した苦しい1ヶ月”という注釈つきのものだ。まぁうだうだいってもしょうがない。こんな感じだった。
◆動悸:常に心臓がバクバクしている。函館の方面の言葉で言うと「ばふらめいている」。
◆頭痛:肩こりがひどくなった時のような、刺すような痛みではなくドーンドーンという感じのもの。
◆舌の痛み:舌にできものができたかのような、違和感と共に色々なものがしみるような感じ。
◆顔(口からあごにかけて)のしびれ
◆猛烈な眠気:煙草には覚醒作用があるらしい。
◆腰痛:ぎっくり腰になりそうな(なったことはないが)、腰に心臓があるかのようなズキッ!ズキッ!という強い痛み。
◆思考の中の自分と外側の自分が別人:初めてのインドから帰ってきたときの自分が二人いるような、自分の後ろにもう一人いるようなそんな感覚。
◆バッドトリップ中のような不安感、落ち着きのなさ、人と話をしたくない状態:
ふわ~
~~~っと遠くから突然やってくる。まさにあの感覚。しかも「うわ~」と思って寝てしまっても、それが続いていたりする。
これらが毎日手を変え品を変え、時にはダブルやトリプルでやってくる。しかも休み中よりも平日の、しかも職場に着いてから現われることが多かった。どこかが痛いとかなら我慢もできるが、一番最後のバッドな状態になると手がつけられず、ただ自分がおかしくなっていくのがわかっているので精神病ではないと自覚できたが、とにかく「一人にしてくれ!」「話しかけないで!」「ここにはいられない!」的な状態にまでなっていた。噂によるとこの状態から鬱に入ってしまう人もいるらしい。
やっぱり煙草ってすごくないですか?
それから、昨日本屋さんでたまたま見かけた雑誌に「煙草が人を殺す」って言う記事が載っていたのだが、吸っている人達の話じゃなく、煙草農家の話だったった。アルゼンチン(だったかな?)の煙草農家では強烈な農薬を使っているらしく、そのせいで健康を害したり、先天的におかしい赤ちゃんが生まれてきたり、鬱病で自殺したり、そんな人たちがたいへん多いそうだ。貧しさから抜け出せない彼らは煙草畑を手放すと生きることができなくなり、どんな手を使っても生産量を上げなければならないらしい。そのため国で禁止されている農薬を使う農家も少なくないとのこと。
嗜好品という一見美しい名前でくくられているが、ひと時の贅沢のために貧しい人が犠牲になっていることを知り考えさせられてしまった。もしかしたら大好きなコーヒーにもそんな影があるのだろうか。
ちょっとマイナスの話が多かったので、プラスの話を。煙草から離れたことでよかったことを書いて終わろうと思う。
○外出時の持ち物がシンプルになった。(多くても財布と携帯。家族と出かけるときはそれすらも持たないことがある)
○車の中が汚れない。灰もそうだけど窓ガラスとか。
○食べ物がおいしい。いつもより味が濃く感じる。そのものの味を味わえそう。でもしょっぱすぎると感じることもある。
△コーヒーの味はあいかわらずだった。あれはにおいで楽しんでいるのだろうか。
○外出中喫煙所を探すこともなく、行動の制限が減った。
○お金がかからない。煙草代だけじゃなく、コンビニに入らないためによけいなもの(雑誌とか、娘用の食玩とか)を買わなくなった。さて、1ヶ月たってもまだ苦しいこともある離煙だが、心はまだくじけていない。あとどのくらい続けることができるのか自分でも楽しみだったりしている。年と共に肉体は衰えていくが、精神力は高めていきたい今日のこの頃である。
ONE LOVE