おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

水を光に変えた男

2022-04-02 11:18:30 | エネルギー
「水を光に変えた男」 萩野進介著 日本経済新聞社

 多数の電力会社を経営し木曽川に多くの水力発電所を設置し「電力王」と呼ばれた福沢桃介の生涯を描いた小説。
 代えの草履がなく、素足で学校に通うほど貧しかった少年時代、福沢諭吉の娘婿となりアメリカに留学し人生に大きな転機がくるが、数々の挫折も経験。義理の父諭吉との関係、諭吉の娘であることが自慢の妻房と愛人で有名な女優の貞奴との関係、電力の鬼といわれた松永安左工門との友情など、単にビジネスマンとして成功したサクセスストーリーではなく、桃介の人間模様をうまく描いている。
 日本の電機事業の黎明期を知ることができて楽しい一冊。
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