話がずれているが、ズレついでに、よく考えれば気になるニュースを記録しておく。8月中旬に報道されたものであるが、中国において、海外アニメをいわゆるゴールデンタイムに放映することが9月1日から禁止されるというニュースである。(例えば産経新聞「中国、海外アニメはゴールデン放映禁止 日本製規制か」、http://www.sankei.co.jp/news/060813/kok062.htm)
その背景には今までの流れから明らかなように日本製アニメのものすごい人気があると考えられる。そして日本製アニメの人気に対する過剰な懸念がここに現れているのであろう。さらに中国のアニメ産業を保護育成する意図もあるという。
しかしちょっと調べるとこのニュース以前においても、中国のアニメをも含むエンタテイメント市場では規制が強いことが報道されている。しかし「中国エンタメ市場:日本優位も規制厳しく
」(http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2006/07/post_121.html)という記事では、その主たる原因は中国の産業振興のためであるとされる。そのため中国では、文化部の後押しで昨年、「国家アニメ・漫画・ゲーム産業振興センター」までが発足したのである。
中国での、エンターテイメント関連産業の将来の市場規模は400億元(約5600億円)、キャラクター産業を含めれば1000億元とも言われている。日本の企業にとっては、この分野で一日の長があり、是非とも参入したいわけである。しかしいろいろと問題があるようだ。
一つは、規制の厳しさである。たとえばテレビアニメの輸入について、ここ3年で新たに放送を認められた外国アニメは日本の「テニスの王子様」だけ。放送時間帯も限られ、中国のテレビ局はアニメの放送時間の6割を国産アニメで埋めるように決められている。おそらく前述のニュースは、放送時間帯の規制がさらに強まったということなのであろう。
ゲームの分野でも、日本の得意な家庭用、携帯用ゲームの輸入は認められておらず、主流はネット上のオンラインゲームである。
さらに中国の政治制度の問題もつきまとう。すなわち政府の方針が変われば、苦労は一夜にして水の泡となる恐れもある。また、この分野の官庁の管轄も入り組んでおり、許認可を得るのは一苦労である。さらに、規制が強化されているとはいえ、海賊版の心配はついて回るのである。
同趣旨の報道もまた別にある。例えばウェッブ版朝日新聞2006年04月24日の「アニメ国産」中国必死 脱・下請けへ優遇」である。こちらは記事リンクがすでに切れているが、グーグルのキャッシュに残っている。
「中国政府がアニメ産業の育成に躍起だ。手厚い支援策や厳しい放送規制をテコに、日本など外国企業の下請けから脱し、自主作品で勝負できる一本立ちした産業に飛躍することを目指す。中国政府が前のめりになる裏には、アニメを政府の宣伝手段として影響下に置きたいとの思惑がある。」
もちろんここでも記事をよく読めば、日本に対する懸念がないわけではないことが見て取れる。中国がアニメ産業を育成する動機として次のようなことも挙げられているのである。
「国外からの影響を知らず知らずに受けて『ボクはウルトラマンだ!』などと叫ぶ。よくないことだ」(中国共産党機関紙、人民日報のインタビューから)
しかしこの記事でも示唆されているように、第一に、規制で強くなる産業は少ない。第二に、中国独自の事情がある。「映画を筆頭とする文化産業は、中国政府による大衆への宣伝手段でもあり、大衆に娯楽を与える手段でもある。両者はもともと相いれない。政府宣伝という需要で産業を育成しても発展はおぼつかない」ということである。
その背景には今までの流れから明らかなように日本製アニメのものすごい人気があると考えられる。そして日本製アニメの人気に対する過剰な懸念がここに現れているのであろう。さらに中国のアニメ産業を保護育成する意図もあるという。
しかしちょっと調べるとこのニュース以前においても、中国のアニメをも含むエンタテイメント市場では規制が強いことが報道されている。しかし「中国エンタメ市場:日本優位も規制厳しく
」(http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2006/07/post_121.html)という記事では、その主たる原因は中国の産業振興のためであるとされる。そのため中国では、文化部の後押しで昨年、「国家アニメ・漫画・ゲーム産業振興センター」までが発足したのである。
中国での、エンターテイメント関連産業の将来の市場規模は400億元(約5600億円)、キャラクター産業を含めれば1000億元とも言われている。日本の企業にとっては、この分野で一日の長があり、是非とも参入したいわけである。しかしいろいろと問題があるようだ。
一つは、規制の厳しさである。たとえばテレビアニメの輸入について、ここ3年で新たに放送を認められた外国アニメは日本の「テニスの王子様」だけ。放送時間帯も限られ、中国のテレビ局はアニメの放送時間の6割を国産アニメで埋めるように決められている。おそらく前述のニュースは、放送時間帯の規制がさらに強まったということなのであろう。
ゲームの分野でも、日本の得意な家庭用、携帯用ゲームの輸入は認められておらず、主流はネット上のオンラインゲームである。
さらに中国の政治制度の問題もつきまとう。すなわち政府の方針が変われば、苦労は一夜にして水の泡となる恐れもある。また、この分野の官庁の管轄も入り組んでおり、許認可を得るのは一苦労である。さらに、規制が強化されているとはいえ、海賊版の心配はついて回るのである。
同趣旨の報道もまた別にある。例えばウェッブ版朝日新聞2006年04月24日の「アニメ国産」中国必死 脱・下請けへ優遇」である。こちらは記事リンクがすでに切れているが、グーグルのキャッシュに残っている。
「中国政府がアニメ産業の育成に躍起だ。手厚い支援策や厳しい放送規制をテコに、日本など外国企業の下請けから脱し、自主作品で勝負できる一本立ちした産業に飛躍することを目指す。中国政府が前のめりになる裏には、アニメを政府の宣伝手段として影響下に置きたいとの思惑がある。」
もちろんここでも記事をよく読めば、日本に対する懸念がないわけではないことが見て取れる。中国がアニメ産業を育成する動機として次のようなことも挙げられているのである。
「国外からの影響を知らず知らずに受けて『ボクはウルトラマンだ!』などと叫ぶ。よくないことだ」(中国共産党機関紙、人民日報のインタビューから)
しかしこの記事でも示唆されているように、第一に、規制で強くなる産業は少ない。第二に、中国独自の事情がある。「映画を筆頭とする文化産業は、中国政府による大衆への宣伝手段でもあり、大衆に娯楽を与える手段でもある。両者はもともと相いれない。政府宣伝という需要で産業を育成しても発展はおぼつかない」ということである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます