国際学どうでしょう

私が気にしている情報のメモ

チェイニー、ムシャラフ、カルザイ

2007-02-28 01:12:04 | 時事問題
相当頭が痛い問題である。備忘のためにメモ。

2月26日、米国チェイニー副大統領はパキスタンを秘密裏に電撃訪問して、パキスタンのムシャラフ大統領と会見した。
「パキスタン当局者らによると、チェイニー副大統領はムシャラフ大統領に、対武装勢力の「統一戦線」結成を呼び掛けた。また、米中央情報局(CIA)のカッペス副長官が会談に同席し、アフガニスタン国境に近いワジリスタン地方にアルカイダが新たな本拠地を設けたことを示す衛星写真などを、大統領に直接示したとされる。CIAはこの報道についてのコメントを拒否している。
当局者によれば、ムシャラフ大統領は「パキスタンは可能な限り努力している。武装勢力や暴力の根本原因はパキスタンでなく、アフガン側にある」と、あらためて主張した。」(http://www.cnn.co.jp/world/CNN200702270009.html)

チェイニー副大統領は、パキスタンのテロ対策が不十分であることを厳しく問いただしたようだ。この背後には民主党が多数を占める議会で、大統領の行う外交政策に対する批判が高まっていることがある。チェイニー発言に対してパキスタンから「パキスタンはいかなるものからも命令を受けない」との反発も生まれたとも報道されている。

上記のワリジスタン地方は部族地方であり、ムシャラフ大統領はこの部族地方の支配者に対して大きな自治を認めていた。アメリカはこの自治が、アルカイダに対する寛容さに繋がることに神経質になっている。昨年秋ムシャラフ大統領が訪米した際、この自治がアルカイダなどの闘いの緩和につながらないことを断言していた。(http://www.nytimes.com/2007/02/27/world/asia/27cheney.html)

しかしその実があがっていない。タリバンが、パキスタンとの国境地域を使い国境越しにアフガニスタンを襲撃し、カルザイ大統領の権威を損なおうとしていること。また同じ地域でアルカイダが活発に活動をしていることがアメリカでは懸念されている。(http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/02/26/AR2007022600873_pf.html)昨年夏ロンドンで飛行機テロを企てようとした犯人は、このパキスタンのアフガン国境地方を訪問していたと言われている。

またムシャラフ大統領が「武装勢力や暴力の根本原因はパキスタンでなく、アフガン側にある」と断言しているところから分かるように、彼とアフガニスタンのカルザイ大統領は犬猿の仲である。アフガン側からは、パキスタンはタリバンを密かに支持しているという批判がある。

チェイニー副大統領に関しては次のような報道もあった。
「アフガニスタン東部パルワン州のバグラム米空軍基地入り口で27日、爆発物を身につけた男が自爆し、米軍主導の多国籍軍の発表によると、同軍兵士ら3人が死亡、23人が負傷した。死者は20人を超えているとの情報もある。爆発発生時、同基地には、アフガン訪問中のチェイニー米副大統領が滞在していたが無事だった。アフガンの旧支配勢力タリバンは本紙などに対し、「副大統領を狙った」と犯行声明を出した。」(http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070227id24.htm)



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